本日ご紹介する電子書籍はこちら、吉本佳生著『マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?』、通称『マクなぜ』。
経済学者の吉本先生は、10万部を突破したベストセラービジネス書『スタバではグランデを買え!』で著名です。実は、私もこれを読んで、スタバではグランデを注文するようになってしまいました。。。
閑話休題。
本書『マクなぜ』は、いわゆる価格戦略について、身近な事例を元にわかりやすく説明した本です。
マクドナルドのケータイクーポンの狙い、AKB商法の成功要因など、興味が尽きないテーマが盛りだくさんの内容となっています。
特に、マクドナルドのケータイクーポンの話は秀逸です。第7章は必読でしょう。
本書で学べる価格戦略の知識は,下記の通り。
●価格差別(グループ別の価格差別、自己選択型の価格差別、オマケ商法での価格差別、時間を通じての価格差別)
●需要の価格弾力性
●平均コスト、追加コスト、機会コスト、サンクコスト、取引コスト
●規模の経済性、経験効果
●囚人のジレンマ
●付加価値
●記号消費
●サービスの稼働率
●顧客情報と価格差別
一気に賢くなれそうなラインナップです!
『マクなぜ』は、内容も大変面白いのですが、電子書籍としての完成度が実に高いのです!単なるぺらぺらめくるだけの電子書籍だとなめてかかると、痛い目を見ます。
まず起動すると、この画面になります。いわゆる目次なのですが、なんと、コンテンツがどんどん追加アップデートされていくのです。通常、ストア型ではない電子書籍は売り切りなのですが、本書はコンテンツの追加販売を前提として作られた、進化型の電子書籍なのです。
今は西田宗千佳氏の『美学vs実利』のプレイステーション2開発の部分の章がおまけとしてついています。こういう他の著者の本がおまけとしてついてくる、というのは普通の本ではほとんど考えられません。本書ならではの試みでしょう。
さっそく読んでみよう、ということで、第1章をタップすると、
このような表示が。どうやら、章ごとにダウンロードが必要なようです。容量を見ると、1章あたり30MB前後。電子書籍にあるまじき容量です。いったい何が仕込まれているのやら・・・。
答えはこちら。図表がすべて動画になっていたり、各章ごとに要点を動画で説明してくれたりと、かなりの親切設計になっているのです。その代わり、容量が犠牲になってしまったようです。wifi環境でダウンロードしましょう。
実際に動画を見てみると・・・
著者自らが話してくれます。字幕がカラオケのように話すスピードに合わせて出てくると言う細かな配慮がすごい!
ただ、一つだけ言わせてもらうとするならば、著者の話は、わざわざ文字にしないで、ビデオ撮影したものを載せたほうが良かったのではないだろうか。
『マクなぜ』はiPhone版だけでなく、iPad版も出ています。
内容に変わりはありませんが、iPad版の場合、横に傾けるといわゆる本の見開きとして読めるので、とても楽になります。
こんなイメージです。
一つもったいないのは、文字の大きさを変えられないこと。いわゆるPDFのような画像ファイルになっているので、拡大はできるが文字の大きさそのものを変えられるように設定はできないのです。
しかし、図表と動画をこれだけいれこんでいれば、しょうがないなという気もします。それくらい、よーく出来た構成なんです。
是非、進化型電子書籍『マクなぜ』を試してみて下さい!