2月28日号 『カルテット!』
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- 今週紹介するのは『カルテット!』です。
ナ
ビゲーター
- 丸本 恵子(ナレーター・タレント
-
7月24日生まれO型 群馬県出身。
観光バスガイドの経験があります!
『本日はキノキャストにアクセスいただき誠にありがとうございます。ご案内は、癒し系ガイド!?の丸本恵子、マルちゃんと呼んでください。』皆様をステキで楽しく、役立つ本の世界にお連れいたしま〜す!!
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この本は、「音楽」と「家族」を題材にした物語です。
リストラされてしまった父親、子育とリストラが原因で、離婚のことばかりを考えている母親、青春期まっさかりの悩みを抱える姉、そんな家族がバラバラになってゆくのでは……、と不安を募らせる弟。崩壊寸前の家族が、カルテット…「4重奏(しじゅうそう)」を演奏することで、家族の絆を取り戻していこうとするお話です。
物語の主人公は、中学2年生の永江 開(ながえ・かい)。
子どもの頃からバイオリンを習っていて、努力家で練習もよくするし、才能もあり、将来有望な男の子です。
父親の直樹(なおき)は、20年も務めた会社をリストラされて、職探しをしながら家事を手伝っているという人物。ピアノ奏者として音楽家を目指していましたが、大学2年生の頃、恋人の妊娠が発覚し、音楽の道をあきらめ、就職するということを決意したという背景があります。
そして開の母親である、ひろみ。
結婚当時は、直樹と「音楽の絶えない家庭を築き上げよう」と誓い合っていましたが、子育ての悩みや、直樹が仕事が忙しいことを理由にコミュニケーションをとれず顔を合わせれば喧嘩をするという毎日に嫌気がさして、大切だったチェロを手放してしまいます。
開の姉である、高校2年生のみさき。
茶色い髪に短いスカートで登校する、今どきの若者といった風貌。しかし、内面は繊細で、この年齢ならではの微妙な心の悩みが描写されています。フルートを習っていましたが、弟ばかりが成長していく様に苛立ちを感じ、途中で投げ出してしまいました。それは心の傷となっています。彼女の発する言葉などからも、純真でとてもまっすぐな女の子ということがわかります。
さて、物語はそんなみさきが、自転車の窃盗で警察に補導されてしまう、というところから幕を開けます。
父親の直樹は、みさきを迎えに行った先の警察署でたっぷり絞られ、その足で向かった学校でも、みさきと共に謝罪します。むせ返るほど泣いて謝るみさきを見て少しは安心しますが、実はそれはウソ泣きで……職員室を一歩出るとみさきはケロリ。先生に向かって悪態をつく始末でした。
直樹はそんな娘の姿を見て、「もっと親子のコミュニケーションをとっていれば、こんなことにならなかったんじゃないか?」と、妻のひろみを追及します。しかし、ひろみも負けじと、「この際だから言わせてもらうけど、そっちこそ、何もかも私に任せきりで、子どもたちにもまるで無関心だったじゃないの!」と返します。当のみさきは、知らん顔で自分の部屋に行ってしまいます。
そんな家族たちの姿に大きな不安を抱えた開。このままではバラバラになってしまうのではないか。そこで、家族の絆を取り戻すために、開はカルテットを組んで演奏会をやろうと3人に提案します。
これは昔の写真からヒントを得て思いついたことなんですが、かつておばあちゃんの誕生日に、父と母とみさきで、演奏会を行ったことがあったんですね。そのときの写真に写った3人が、とても仲睦まじく、幸せそうに見えたから、開はこんな提案をしたんですね。父のピアノ、母のチェロ、姉のフルート、それに、今度は自分のバイオリンも加えて、カルテットでの演奏会をしようよ!と言いだしたのです。
しかし、バラバラだった家族のカルテットはすぐにまとまりません。ケンカが耐えなかったり、大きなトラブルに発展したり、問題もたくさん起きてきます。そんな中でも、頼りなかった父が少しずつ成長していく姿や、まったくやる気のなかったみさきが努力する姿に、読んでいるとじんとしてきます。
物語のクライマックスでは、バイオリンの才能を認められた開が人生を左右するかもしれない、大きな演奏会に参加できるチャンスに恵まれるという出来事が訪れます。しかしそれは、おばあちゃんの誕生日に合わせたカルテットの演奏会と、同じ日になってしまうんです。
開は家族との絆と、自分の将来のどちらをとるのか……?
開の心の葛藤は、ぜひこの本をお読み下さい。
リストラされてしまった父親、子育とリストラが原因で、離婚のことばかりを考えている母親、青春期まっさかりの悩みを抱える姉、そんな家族がバラバラになってゆくのでは……、と不安を募らせる弟。崩壊寸前の家族が、カルテット…「4重奏(しじゅうそう)」を演奏することで、家族の絆を取り戻していこうとするお話です。
物語の主人公は、中学2年生の永江 開(ながえ・かい)。
子どもの頃からバイオリンを習っていて、努力家で練習もよくするし、才能もあり、将来有望な男の子です。
父親の直樹(なおき)は、20年も務めた会社をリストラされて、職探しをしながら家事を手伝っているという人物。ピアノ奏者として音楽家を目指していましたが、大学2年生の頃、恋人の妊娠が発覚し、音楽の道をあきらめ、就職するということを決意したという背景があります。
そして開の母親である、ひろみ。
結婚当時は、直樹と「音楽の絶えない家庭を築き上げよう」と誓い合っていましたが、子育ての悩みや、直樹が仕事が忙しいことを理由にコミュニケーションをとれず顔を合わせれば喧嘩をするという毎日に嫌気がさして、大切だったチェロを手放してしまいます。
開の姉である、高校2年生のみさき。
茶色い髪に短いスカートで登校する、今どきの若者といった風貌。しかし、内面は繊細で、この年齢ならではの微妙な心の悩みが描写されています。フルートを習っていましたが、弟ばかりが成長していく様に苛立ちを感じ、途中で投げ出してしまいました。それは心の傷となっています。彼女の発する言葉などからも、純真でとてもまっすぐな女の子ということがわかります。
さて、物語はそんなみさきが、自転車の窃盗で警察に補導されてしまう、というところから幕を開けます。
父親の直樹は、みさきを迎えに行った先の警察署でたっぷり絞られ、その足で向かった学校でも、みさきと共に謝罪します。むせ返るほど泣いて謝るみさきを見て少しは安心しますが、実はそれはウソ泣きで……職員室を一歩出るとみさきはケロリ。先生に向かって悪態をつく始末でした。
直樹はそんな娘の姿を見て、「もっと親子のコミュニケーションをとっていれば、こんなことにならなかったんじゃないか?」と、妻のひろみを追及します。しかし、ひろみも負けじと、「この際だから言わせてもらうけど、そっちこそ、何もかも私に任せきりで、子どもたちにもまるで無関心だったじゃないの!」と返します。当のみさきは、知らん顔で自分の部屋に行ってしまいます。
そんな家族たちの姿に大きな不安を抱えた開。このままではバラバラになってしまうのではないか。そこで、家族の絆を取り戻すために、開はカルテットを組んで演奏会をやろうと3人に提案します。
これは昔の写真からヒントを得て思いついたことなんですが、かつておばあちゃんの誕生日に、父と母とみさきで、演奏会を行ったことがあったんですね。そのときの写真に写った3人が、とても仲睦まじく、幸せそうに見えたから、開はこんな提案をしたんですね。父のピアノ、母のチェロ、姉のフルート、それに、今度は自分のバイオリンも加えて、カルテットでの演奏会をしようよ!と言いだしたのです。
しかし、バラバラだった家族のカルテットはすぐにまとまりません。ケンカが耐えなかったり、大きなトラブルに発展したり、問題もたくさん起きてきます。そんな中でも、頼りなかった父が少しずつ成長していく姿や、まったくやる気のなかったみさきが努力する姿に、読んでいるとじんとしてきます。
物語のクライマックスでは、バイオリンの才能を認められた開が人生を左右するかもしれない、大きな演奏会に参加できるチャンスに恵まれるという出来事が訪れます。しかしそれは、おばあちゃんの誕生日に合わせたカルテットの演奏会と、同じ日になってしまうんです。
開は家族との絆と、自分の将来のどちらをとるのか……?
開の心の葛藤は、ぜひこの本をお読み下さい。


Kinocastは、紀伊國屋書店から発信される、ポッドキャスト対応ウェブラジオ番組です。








鬼塚忠
日本人作家のエージェントを手がけるアップルシード・エージェンシー代表。和田裕美、大橋禅太郎、奥野宣之ら、多くのベストセラー作家を世に送り出す。前著は『ザ・エージェント』や、18万部のベストセラーとなり、映画化もされた『Little DJ0小さな恋の物語』など。出版界では、常にその動向が注目される“ベストセラーの仕掛け人”。
本のあらすじ
この本は、「音楽」と「家族」を題材にした物語です。リストラされてしまった父親、子育とリストラが原因で、離婚のことばかりを考えている母親、青春期まっさかりの悩みを抱える姉、そんな家族がバラバラになってゆくのでは……、と不安を募らせる弟。崩壊寸前の家族が、カルテット…「4重奏(しじゅうそう)」を演奏することで、家族の絆を取り戻していこうとするお話です。