だれかに話したくなる本の話

フリーランスで成功する人・しない人 決定的な違いとは

いつかは会社を辞めて、フリーランスとして独立したい。あるいはフリーランスとして副収入を稼ぎたい。など、「フリーランス」としての働き方への需要は多い。

しかし、「フリーランスとして何をするのか」と考えはじめると、とたんに「自分には特別なキャリアもスキルもない」と尻込みしてしまう。そんな人に向けて「諦める必要はない」と説き、強みの見つけ方や、その強みを商品化するための方法を明かしているのが『愛されフリーランスのすすめ 楽しく働いて仕事が途切れない私になる4つのルール』(幻冬舎刊)だ。

今回は著者の仙道達也さんにインタビュー。フリーランスとして安定して仕事をしていくために必要なことや注意点についてお話をうかがった。

■フリーランスで成功する人・しない人 決定的な違いとは

――『愛されフリーランスのすすめ 楽しく働いて仕事が途切れない私になる4つのルール』についてお話をうかがえればと思います。会社勤めをしている人の中に、フリーランスの働き方に憧れる人はいるはずですが、同時に「自分はやっていけるのか」という思いもあるはずです。フリーランスになってもやっていける人はどのような人なのでしょうか。

仙道:自分自身が証明なのですが、僕は大学に行っていませんし、就職もしていません。資格も持っていません。だけど、フリーランスとして独立することができて、今は年商6億円ほどを得ています。だから、フリーランスとしてやっていくための資質は、学歴や技術や能力ではないと思います。

では、フリーランスに向いているかどうかを分ける要素は何かといったら、僕は「3つの自由」をどれくらい熱望しているかだと思っています。3つの自由とは「経済的自由」「時間の自由」「人間関係の自由」です。この3つの自由を強烈に求めている人はフリーランスに向いています。

一方で、「人間関係は少しくらい嫌なことがあっても我慢しよう」とか「給料は安くてもいいかな」とか、1つでも欠けている人は向いていないと言えるかもしれません。あとは。現状維持といいますか、同じような毎日がよかったり、変化を好まない人もフリーランスには向いていないと思います。

――仙道さんはコンサルタントとして活動されていますが、最初から今の仕事でフリーランスになったんですか?

仙道:いえ、色々手を出しては失敗していた時期があります。転売だとかアフィリエイトだとか、4つくらいやったんですけど、すぐにやめてしまいました。

――なぜでしょうか。

仙道:「稼がなきゃ」という気持ちが強すぎて、お金のためだけに働いていたんですよね。そうすると、せっかく「経済的な自由」を求めてフリーランスになったのに、結局お金の奴隷のようになってしまって、まったく自由になれかったんです。時間の自由もなかったですし、やりたいこともやっていませんでした。これでは続きませんよね。

――「お金を追求しすぎること」のリスクは本の中でも書かれていましたね。フリーランスになると「稼げるときに1円でも多く稼ぐ」という思考になりやすいのではないかと思うのですが、これはあまりいいことではないのでしょうか。

仙道:せっかく自由を求めてフリーランスになったのに、お金ばかり追求していては、新たにお金という「上司」に従属するようなものです。こうなると、視野が狭くなりますし、フリーランスの仕事であっても「やらされている感」が出てしまうんですよね。

人間、やらされている感を持つと生産性が下がりますし、クリエイティビティもなくなります。そして、結果として稼げなくもなる。

――優先順位はあくまで「やりたいこと」かどうかが先なんですね。

仙道:そうですね。やりたいことかどうかが第一で、そこに「社会性」を持たせられるかどうかが、フリーランスとして成功するには大切になります。

社会性というのは、お客さんの満足や幸せです。僕の経験上、それができていればお金はあとからついてくるもので、稼ぎたい気持ちよりも増して、やりたいことをやって社会に貢献しようという気持ちが強い人は成功しやすいでしょうね。

――現在はフリーランスとしてやっていきたい方々のコンサルティングやコーチングが主な仕事になっている仙道さんですが、相談に来られる方はどんな方が多いのでしょうか。

仙道:会社員や、公務員、主婦の方が多いです。私が開設しているフリーランスになるためのサポート講座でいうと、3人に2人はこれらの層です。

――みなさんフリーランスでやりたいことがあって講座を受講されるんですか?

仙道:それは人によります。明確にやりたいことが決まっている人もいますし、「とにかく自由になりたい」っていう人もいます。

――フリーランスとして成功している仙道さんですが、苦しいこともあったと思います。フリーランスになった当時不安だったことや苦しんだことについて教えていただきたいです。

仙道:やはり将来のお金の不安はありましたよね。フリーランスに退職金はないですし、年金だってもらえるかわかりません。一番の不安はそこだったと思います。

だけど、自分の中ではそういう不安より、最初にお話した「3つの自由」への渇望の方が大きかったんです。自由を失うくらいならお金の不安がある方がまだマシでした。

ただ、幸いにして軌道に乗るのは早かったんですよね。今の仕事を始めた最初の年の終わりの方には月に100万円くらいは安定して稼げるようになったので、そこで派遣社員として働いていたコールセンターは辞めました。

――それまでにもアフィリエイトや転売などでフリーランスとして活動してこられたとおっしゃっていましたが、それらの仕事とコンサルティングの仕事では何が違ったのでしょうか。

仙道:自分自身が楽しんでできたことが何よりの違いです。それまでやっていたことは本当に「お金のため」でしたから。

(後編につづく)

愛されフリーランスのすすめ 楽しく働いて仕事が途切れない私になる4つのルール

愛されフリーランスのすすめ 楽しく働いて仕事が途切れない私になる4つのルール

商品やサービスが愛用され、自然と収入が増える!仕事の内容や相手を選び、好きな人と無理のない範囲で働ける!やりたいことに挑戦し、自分の理想を目指して社会貢献ができる!…年商1000万超のフリーランス140人以上を育てた「元・売れないミュージシャン」が教える、自分らしいキャリアを築くための極意。

この記事のライター

新刊JP編集部

新刊JP編集部

新刊JP編集部
Twitter : @sinkanjp
Facebook : sinkanjp

このライターの他の記事