だれかに話したくなる本の話

スーパーで、路上で…認知症を持つ人からは世界がこう見える

スーパーで、路上で…認知症を持つ人からは世界がこう見える(*画像はイメージです)

今朝、目が覚めると「おっと遅刻遅刻。早く会社にいかなければ」と思い、10年前まで勤めていた会社に足が向かいました。その……わたしはすでに会社を退職しているのに、です。
バスに乗り遅れまいと急いで歩いたのですが、歩いている途中に結局、自分がどこに向かっていたのか、なぜ歩いているのか忘れてしまいました。

これは『認知症世界の歩き方』(ライツ社刊)の一節。認知症を抱えている「わたし」から見た世界だ。認知症による徘徊で行方不明になる人は年間約1万5000人にものぼるとされるが、本人の認識を(一例ではあるが)言語化すると、こんな具合になるようだ。

認知症世界の歩き方

認知症世界の歩き方

なかなか理解してもらえずに困っていた「認知症のある方が実際に見ている世界」がスケッチと旅行記の形式で、すごーくわかる!

まるで「ご本人の頭の中を覗いているような感覚」で、認知症のことを楽しみながら学べる一冊です。