だれかに話したくなる本の話

新しい年だからこそ見直したい お金を貯めるための節約ポイント

年が明けて、これまでの自分の生活を見直し、今年こそはしっかり計画を立ててやっていこうと気を引き締めた人も少なくないだろう。

特にこういう機会だからこそ見直しておきたいのが「お金」だ。近年は老後2000万円問題やコロナショックなど、お金を強く意識をさせられる出来事がたくさん起きた。お金を貯められない、つい浪費をしてしまうといった人は、自分の生活を見直すべきだろうし、何よりもお金の知識を身につけることが、そうした状況を抜け出す最初の一歩となる。

『大人のためのお金の教養』(横山光昭監修、総合法令出版刊)は「お金」初心者でも分かりやすくお金のことが理解できる一冊。「お金を知る」から始まり、「稼ぐ・納める」「貯める」「借りる・もらう」「お金で守る」「増やす」「引き継ぐ・残す」「お金の未来」まで一通りの知識を勉強することができる。

■お金を貯めるための節約ポイント

例えば「お金を貯める」では、貯蓄・節約をする際の考え方を指南している。

出ていくお金を節約できれば、その分を貯金に回すことが可能だ。そのためにまずすべきなのが、日々の家計の収入と支出をすべて書き出すこと。そして支出を、毎月決まった金額が必ずかかる「固定費」と、支出タイミングが流動的で金額が一定ではない「変動費」に分け、それぞれを見直していく。

●固定費の節約ポイント

「固定費」は住居費や通信費、保険料などがそれにあたる。横山氏によれば、家賃は手取り収入の25%が適正であるため、今の家賃が高すぎるのであれば、住み替えを検討してもいいかもしれないと述べる。

また、近年負担が増しているのが、通信費とサブスクだ。こちらもキャリアの格安プランや格安キャリアへの変更で削減することが可能。サブスクは月額費用を支払うサービスのことで、使っていないのに払い続けているケースもあるので、定期的に見直して、使っていなければ解約するのも手だ。

●変動費の節約ポイント

一方の「変動費」には食費や光熱費、交際費、娯楽費などが含まれる。食費は削りやすいところだが、品数を減らして栄養バランスを崩したり、自炊にこだわって時間をかけてしまうと、心身の状態が悪くなってしまうこともある。まずは食材の無駄をなくすなど、無理なく節約できる方法を検討しよう。

また、交際費や娯楽費についても、完全になくすとストレスの元になりかねない。だから、完全にカットせず、回数を減らすことがポイントとなる。会食に行く回数やコーヒーを買う回数などを「減らす」ことで、月数千円の節約につながる。

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この「お金を貯める」の章では、銀行預金の活用方法や金利の計算方法、財形貯蓄や積立定期預金など、貯めるための基本的な知識を教えてくれる。もう貯め方は知っているから、増やす方法を教えて欲しいということであれば、「お金を増やす」の章で債券や株式投資などが解説されている。

もっとお金の増やし方や税金について深く学びたいのであれば、専門書を読むのがいいが、まずはお金について基本的な知識を学びたい、ということであれば本書がカバーしてくれる。

1月は気持ちを入れ替えるのにうってつけの時期。将来の不安をなくすためにも「お金」について学んでみてはいかがだろう。

(新刊JP編集部)

大人のためのお金の教養

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本書を通して、お金という道具を上手く使いこなそう。

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