だれかに話したくなる本の話

作家・曽野綾子の老後の日常の気構えと幸福の極意とは

『人生は、日々の当たり前の積み重ね』(曽野綾子著、中央公論新社刊)

『遠来の客たち』『神の汚れた手』など、多くの本を刊行し、90代を迎えた作家・曽野綾子氏。夫・三浦朱門氏が亡くなって5年、ひとりとなった老後をどのように豊かに暮らしているのか。

『人生は、日々の当たり前の積み重ね』(曽野綾子著、中央公論新社刊)では、自分で動けるうちは好きな花を植え、野菜を育て、料理を作り、しっかり食べ、読書をし、体をちゃんと動かしながら一日一日を過ごしていきたいという曽野綾子氏が、老後の日常の気構えと幸福の極意を綴る。

人生は、日々の当たり前の積み重ね

人生は、日々の当たり前の積み重ね

夫の三浦朱門が亡くなって2年が経つ。知り合いには「私は同じ家で、同じように暮らしております」といつも笑って答えている。見た目の生活は全く変わらないが、夫の死後飼い始めた2匹のネコだけが、家族の数を埋める大きな変化である――老後の日常と気構えを綴るエッセイ集。