だれかに話したくなる本の話

世界の歴史が分かるブックガイド

岩波ジュニア新書といえば若年層向きでありながら幅広い層に読まれている新書本で、ビジネス書作家で『だから、新書を読みなさい』(サンマーク出版/刊)の著者である奥野宣之氏も「『入門』に重きをおいて作っている」と賞賛するほど、内容が丁寧に、そして分かりやすく書かれている。

 そんな岩波ジュニア新書から世界の歴史を読み解くためのブックガイドが登場した。『世界史読書案内』(津野田興一/著、岩波書店/刊)である。

 例えばワールドカップ南アフリカ大会でまさかの予選敗退を喫し、涙を飲んだイタリア。イタリアのイメージといえば陽気なイタリア人や建ち並ぶ世界遺産などがほとんどだろうが、その分裂や統一など、歴史を探ると思いのほか血なまぐさい歴史を辿ってきている。

 『物語 イタリアの歴史』(藤沢道郎/著、中央公論/刊)はそんなイタリアの解体と統一の歴史をまとめた新書であるが、こういった世界の歴史を読み解ける本を100冊近く紹介する。

 中には池上彰氏の『そうだったのか!現代史』(集英社/刊)や福岡伸一氏の『生物と無生物のあいだ』(講談社/刊)といった日本国内のベストセラーから、ドイツ強制収容所の実体を記録した『夜と霧』(フランクル/著、みすず書房)など世界的な名著まで収録されている。

 本書を読むだけでも世界が分かってしまうが、歴史というのは踏み込めば踏み込むほど奥深く、そして面白くなっていく。ワールドカップで気になった国や地域の本を本書で探し、深く知ってみるのも良いのではないだろうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)