だれかに話したくなる本の話

恋人・結婚相手選び 女性は男性の何を見ている?

男性は夢見がちで、女性は現実的。一般的にこのように言われることが多いが、なぜなのか。
 男性と女性では、ものの考え方や恋愛など、根本的に思考が違う部分がある。これは男女では脳の働きが大きく違う事が影響していたのだ。

 本書『脳はどこまでコントロールできるのか?』(中野信子/著、ベストセラーズ/刊)では、脳がどれほど錯覚によって騙されていて、正確にものごとを見ていないかについて、身近な例を挙げながら紹介する。

 女性の脳を機能的に見ていくと、どうしても不安になりやすい傾向が男性よりも高いが、この性質にも利点があると中野さん述べる。それは将来のリスクを男性よりもずっと正確に予測して、それに備えることができる、という点だ。女性は男性よりも現実的と言われるのはこのためだ。

 「不安を感じやすい」ということに関連していえば、一般的に女性のほうが記憶力がいいので、男性が「勝負」を得意とするのに対し、どちらかと言えば女性やデータ処理や記憶、整合性のチェックなど緻密な作業に向いていると言える。これは女性が男性を性的パートナーとして選ぶ際に発揮する能力でもあるという。つまり、相手の行動を覚えていて、その整合性をチェックしながら「この人は、自分が子育てで大変なときに信頼できる相手だろうか」と判断しながら相手を選ぶのだ。
 実際、異性を選ぶときに、男性の脳では視覚的な刺激を処理する部分が活動しているのに対し、女性では記憶や整合性をチェックする部分が働いていることがわかっている。

 男女間で意見の食い違い、理解し合えないということはよく起こること。理解し合えない部分があるのは仕方がない。それは男女では脳が生理学的に違っていると思えば、「そういうものだ」と、お互い考えることができる。そうすれば、考え方が違う男女もうまくいくのだろう。
 本書を通して、人間の脳の構造や機能、男女で違う脳の働きなどから、日常の事柄をひも解いてみるのも面白いかもしれない。
(新刊JP編集部)