だれかに話したくなる本の話

「未亡人の方がステータス高い」夫の早死にを願う妻たち

「夫」と検索すると、予測検索ワードに「死んでほしい」とサジェストされるのが数年前に話題になった。「そんなに嫌なら離婚すればいいだろう」と思ってしまうかもしれないが、それはあくまでも手続きの話であり、彼女たちが反射的に持つ感情は「死んでほしい」なのだ。

フリージャーナリストの小林美希氏によるルポルタージュ『夫に死んでほしい妻たち』(朝日新聞出版刊)には、育児と結婚生活にまつわる夫婦の思考のギャップや、夫の早死にを願ってしまう女性たちが、どのような悩みを抱え、葛藤しているのかなどが綴られている。

◆育児を「家族サービス」だと思っているのがムカつく

七瀬美幸さん(仮名、38歳、広告会社勤務)は、29歳のときに会社の先輩と職場結婚。同じ会社ということもあり、仕事復帰への理解や、大きな意見の相違などもなかったという。しかし美幸さんが気に食わないのは、夫の育児参加への態度だ。

「休日に『家族サービスだ』と言って、張り切って赤ちゃんの相手をして、家事もしたりする夫の姿を見ると、なんだよ、こいつ、と舌打ちしたくなる」

それでも夫の気遣いを尊重して、子どもを任せてリフレッシュに出かけて行っても、1時間もしないうちに携帯電話で呼び戻されて、結局自分がすべて見ることになるというのだから、美幸さんが怒るのも無理はないだろう…。

◆子育ての「お楽しみ」だけで、「イクメン」気取りがムカつく

国立社会保障・人口問題研究所の調査によると、週1〜2回以上育児を遂行した夫の割合での最多は「遊び相手をする」(87.5%)で、次点が「風呂に入れる」(82.1%)となっているが、これらは子育ての中でも「お楽しみ」的な色合いが強く、妻の負担軽減になっているかと言われれば微妙だ。

美幸さんが本当に手伝ってほしい「保育園の送り迎え」は、仕事を理由に手伝ってはくれず、「お友達のパパはお迎えだって来ているよ」と不満を漏らすも、返ってきた言葉は、「なんの仕事をしてるんだろうね。暇なのかね」という偉そうな言葉だったという。

◆育児もせずに「上から目線の発言」は滑稽である

「金を稼いでいる」というプライドがあると、育児参加はあくまでも「家族サービス」と考える男は多いだろう。しかし妻からしてみると、そんな俺様的な態度は滑稽にしか映らない。

美幸さんは、偉そうな言葉を吐きながら、楽しい育児ばかりしてイクメンを気取る夫に、「もう、あんた死んでくれ」と夫への怒りを抑えきれない。

夫に死んでほしい妻たち

夫に死んでほしい妻たち

怖すぎます・・・。