だれかに話したくなる本の話

御年93歳 伝説の経営者が語るビジネスの掟

『伊藤雅俊 遺す言葉』(セブン&アイ出版刊)

一代でパナソニックを築き上げた松下幸之助、京セラを創業後わずか12年で大阪証券取引所に上場させた稲盛和夫、ホンダを世界的バイクメーカーに育て上げた本田宗一郎。

ビジネスの世界には「伝説的経営者」と呼ばれる大物経営者が何人かいる。上述の三人が代表的だが、イトーヨーカ堂を設立、セブン-イレブン・ジャパンやデニーズ・ジャパンを築いた伊藤雅俊氏も功績の大きさでは負けていない。

伊藤氏のキャリアは1946年、母と兄が運営していた洋品店「ヨーカ堂」に参加したのがスタートである。『伊藤雅俊 遺す言葉』(セブン&アイ出版刊)は、そこから半世紀余りの間に「イトーヨーカ堂」を含むセブン&アイ・ホールディングスという巨大な企業グループを作り上げた氏が、青年時代から大事にしている哲学と信条をまとめた一冊だ。

伊藤雅俊 遺す言葉

伊藤雅俊 遺す言葉

イトーヨーカ堂を興し、セブン&アイグループを築いた93歳の、感謝する生き方。巨大流通グループの創業者がどのように生き、葛藤してきたか――。魂の人生観がここにある!