だれかに話したくなる本の話

W杯で盛り上がる日本において、サッカーに興味のない人はこう思っている

皆さん寝不足ではないですか。新刊JP編集部のオオムラです。

W杯、盛り上がっていますね。
初戦のコロンビア戦はまさかのジャイアントキリングで瞬間最大視聴率も50%越え。 先日のセネガル戦も格上に食らいつき同点。次のポーランド戦の行方で、一次リーグ突破が見えてくるという期待と興奮が高まる展開。

……といったことに、私、まったく興味がありません。
サッカーのみならず、大体のスポーツイベントに熱狂しないタイプです。

身体を動かすこと自体はそれほど嫌いではないので、フットサルをやって楽しくなることもありますし、格闘技の試合を見たりするのは好きです。

じゃあ、なんでW杯には興味がわかないのか?

考えてみるとW杯の盛り上がりから距離を置くのには、いくつか要因があると思うんですよね。

① そもそも興味がない。
② スポーツは別に嫌いではないが、サッカーのルールや白熱するポイントがよくわからない。
③ 異様な盛り上がりに対して引いてしまう。
④「サッカー見ない」と言ったことでイヤな思いをしたことがある。

掘り下げればまだまだ出てきそうですが、とりあえずこのあたりが大きいような気がします。

それぞれ考えてみたいと思います。

① そもそもスポーツ観戦全般に興味がない。

これはもう仕方がないですよね。
興味がないものに「興味を持て!」と言っても始まりません。

例えば、居酒屋でサシ飲みしている同僚から「世界の動物のフンというものはとても面白いものなんだ。愛好者も何百万人もいるんだから興味を持てよ!」などと熱弁を振るわれても、ほとんどの人は興味を持たないでしょう。(動物のフン愛好家の方には申し訳ないですが)

② スポーツは別に嫌いではないが、サッカーのルールや白熱するポイントがよくわからない。

このパターンは、周りのサッカー好きの人がわかりやすい説明や解説をしてくれることで、興味が湧いてくる可能性がありますよね。

ただ、サッカーよりも興味の強いものがあると、そこまでして面白さを知ろうとは思わないでしょう。
なので、よほど上手に興味が持てるよう誘導してくれる友人や、何かサッカーを好きになった方がメリットになる要因(好きな異性がサッカー好きとか)がないと動かないと思います。

ここまでは、わりと一般論。 で、以下はかなり主観的な要因です。

③ 異様な盛り上がりに対して引いてしまう

個人的にW杯を見ない理由の要因として大きいのはコレな気がします。

正直、なんか怖いんですよね。
大勢の人が、自分にとってよくわからないもので熱狂して、ともすれば視野狭窄になっている状態というのが。

その大きなうねりのようなものに対して、本能的に距離を置きたくなってしまうわけです。 前後不覚になるほどお酒を飲む人たちと、一緒に酒を飲んでいるような感覚が近いかもしれません。

その陶酔感の渦中に入っていけるくらいの本能的な恐怖に対する閾値が高ければ一緒に楽しめるのでしょうが、チキンな自分としては「なんか怖いのがキター!」という気持ちになるんです。

同じような理由で、実況や解説のテンションが異様に高いサッカー中継も引いてしまいます。

ただ、前回のW杯のときに、面白い発見もしました。
ある放送局で日本がまったく関係しない試合をやっていたんです。なんとなくそれを見ていたのですが、実況も落ち着いたトーンで、ひとつひとつのプレーをフラットに解説していました。それはわりと楽しく見れたんです。

つまり、過度な盛り上がりや陶酔感が前面に出なければ、W杯を楽しめる人は増える可能性がある、ということですね。

④「サッカー見ない」と言ったことでイヤな思いをしたことがある。

もうひとつの大きな要因がコレ。

さすがにアラフォーになると周りも大人ですから、「W杯を見ない=非国民」的ないわれのないバッシングを受けることはありませんが、学生時代にこんな経験をした人は多いのではないでしょうか?

坊主憎けりゃ袈裟まで憎いみたいなもので、自分をバッシングをした人を嫌いになるのはもちろん、その材料になったサッカーまで嫌いになってしまうわけです。

で、①~④の要因を総括すると、

私はまったく興味がないので応援もしないけれど、サッカー好きの人はたくさんいるから日本チームには奮闘してほしい!

……ってことです。

W杯の勝敗如何で、上司や家族、友人の気分が良くなったり悪くなったりもするでしょうから、頑張ってくれるに越したことはありません。ガンバレニッポン!

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この記事のライター

大村佑介

大村佑介

1979年生まれ。未年・牡羊座のライター。演劇脚本、映像シナリオを学んだ後、ビジネス書籍のライターとして活動。好きなジャンルは行動経済学、心理学、雑学。無類の猫好きだが、犬によく懐かれる。

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