だれかに話したくなる本の話

新人時代の行動で分かれる「結果を出せる人」と「出せない人」の違い

それぞれの会社には「エース」と呼ばれる人がいる。突き抜けた結果を出し続け、社内でも一目置かれている。そんな存在だ。

彼らは最初から「エース」だったわけではない。新卒で入った会社では、みなゼロからのスタートだ。しかし、「エース」となる器は入社当初からその片鱗を見せていることは確か。そこで期待以上の働きを見せ続けることで、認められる存在になるわけだ。

では、その片鱗とは一体どこに現れるのか?
「アイツはすごかった」と言われるような伝説の新人になるには、どうすればいいのか?

新卒の主人公・野口美由希の努力奮闘と成長を描くマンガを通して、結果を出す新人の考え方・行動を教える『マンガでわかる 伝説の新人』(紫垣樹郎、秋内常良、三輪亮介著、集英社刊)によると、「結果を出せる人」と「出せない人」の境目は新人時代の行動にあるようだ。

■結果を出す人は「頑張る」よりも「価値を出す」ことを大事にする

学生時代は「頑張ること」「努力すること」が大事と言われてきたが、社会人になるとそれが通用しなくなる。そのことにギャップを覚える人も多いだろう。
なぜ通用しなくなるのか。それは、ビジネスは「価値」と「価値」の交換で成り立っており、自分がどれだけ頑張ったかではなく、自分がどれだけ相手に価値を提供できたかが大事になるからだ。

価値を提供するには、相手が望んでいることをリサーチするなど、地道な努力が必要なのだ。しかし、ただ相手が望むことだけを提供していても印象には残りにくい。
著者は、結果を出せる人は新人時代から印象に残ることをしていると語る。それは、「相手の期待を1%でも上回る価値を提供し続けること」だ。これを本書では「101%の法則」と呼んでいるが、それができる新人に多くのチャンスが巡ってくるのである。

■新人の強みは「失敗してもいい」ということ。だからとにかく挑戦する

中堅・ベテラン社員と新人社員の大きな違い、それは「失敗しても許される」ということ。まだ経験もないのだから、失敗して当たり前だし、その失敗が大きな経験になることもある。

上司や会社も、新人を育てるために仮に失敗しても組織運営に大きな影響を与えない程度の仕事を任せているはず。だからこそ、自分なりに考えて、相手の要望を上回る価値を与えるために、どんどん挑戦してみる。これは新人しか持っていない特権だ。

30代や40代になると、失敗できるタイミングは少なくなる。新人のうちにどんどん挑戦をしていこう。

■「99%できないからやらない」と考えるか、「1%でも可能性があるからやる」か

難しい課題に対峙したときの考え方にも、後にエース級に成長する人とそうでない人の違いが出てくる。前者は、なんとかしてできる方法を考え、後者は、できそうにもないからやらないという選択肢を取ることだ。

前述のように新人はある程度失敗しても許される。ならば、できる方法を必死に考え、そのために実行することが、経験になる。経験は行動からしか得ることができない。もちろん何の考えもなしで動くのは危険だが、ちゃんと自分に考え行動することがその後の礎になっていくのだ。

近年のテクノロジーの進化は凄まじく、それに伴ってビジネスのあり方や仕事のスタイルも大きく変化しつつある。それでも、やはり若い頃にいかに行動し、いかに経験を積んだかがその後を大きく決めるという法則は変わらないだろう。

本書では、主人公が奮闘する姿を通して、周囲から認められていくにはどうすればいいかが描かれている。
新人時代だからこそ許されることがたくさんある。その特権を思う存分に使ってほしい。

(新刊JP編集部)

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