「地団駄を踏む」
ご存知の通り、怒りもがいて、またくやしがってはげしく地面を踏む(広辞苑より)という意味の言葉だが、その語源はかつて奥出雲地方で行われていた製鉄をさす「たたら」にあるそうだ。
たたら製鉄では「地踏鞴(じだたら)」という足ふみ式の送風装置で炉の中に空気を送り込む。その送風の様子が悔しがって地面を踏む様子に似ていたことから「地踏鞴を踏む」という言葉ができ、その後、「じだたら」が変化して「じだんだ」となった、というのが通説である。
本書『地団駄は島根で踏め 行って・見て・触れる《語源の旅》』の著者のわぐりたかし氏は、「日本フードジャーナリスト会議」代表であり、放送作家として『野ブタ。をプロデュース』や『愛の流刑地』など数々の人気番組に携わってきた。現在は語源ハンターとして語源の地を訪ねて旅行中である。
本書はそんなわぐり氏の語源ハンターとしての活動が集約されている。
冒頭の「地団駄を踏む」の他にも、わぐり氏自身が「ごり押し」「らちがあかない」「元の木阿弥」などの言葉が発生した地へ赴き、その語源となった場所や行為を実体験するという何とも愉快な内容だ。訪れた町の景観や歴史、食べ物にも触れており、旅のガイドとしても便利。
普段何気なく使っている言葉にどんなエピソードが隠れているのか、是非とも手に取って読んでみてほしい一冊だ。
(新刊JPニュース編集部)
◆『地団駄は島根で踏め 行って・見て・触れる《語源の旅》』
著者:わぐりたかし
出版社:光文社
価格(税込):¥924
発売中
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