BONE BROTH DIETボーンブロス・ダイエット

ボーンブロス・ダイエットはその名の通り、「ボーンブロス」を中心に据えた食生活に変えるダイエット方法のことです。

ダイエットにはいくつかのルールがあるので、重要な項目を5つにまとめました。

1. 期間は基本的に3週間で行う
3週間以上続けたい人は、3週間を「1セット」として捉えましょう。著者によれば、3週間のダイエットで4~7キロ程度は痩せるとのこと。
2. 開始前と開始後に身体のサイズを測る
開始前に体重、二の腕、バスト、ウエスト、ヒップ、太もも、BMI値を測定。その3週間後、再び同じ箇所のサイズをはかりましょう。
3. ダイエット中は体重計に乗らない
ダイエット期間中は基本的に体重計に乗らないようにしましょう。ケリアン・ペトルッチの臨床実験によれば、体重を量らない人の方が体重の減少幅が大きかったといいます。
ただ、自分が痩せてきているということを実感したい場合は、週末ごとに服のフィット感を確認するといいでしょう。
4. 1週間のうち2日間はボーンブロスだけを飲んで過ごす「プチ断食日」を設ける
毎週決まった曜日を「プチ断食日」にする必要はありません。ただし、2日連続で行わないようにしましょう。
5. 通常日にはしっかりした食事を3食、そして間食を2食とる。
この「ボーンブロス・ダイエット」では、食べてOKな食品とNGの食品が完璧に分かれています(下記を参照)。太りやすい食材は少なくても3週間は禁止。

EFFECT効果

「ボーンブロス」が健康的にダイエットに効く5つの理由

「ボーンブロス」はただのスープではなく、癒しの食べ物。 世界で古くから親しまれている栄養素たっぷりの料理です。

現在では、健康的にダイエットをするために欠かせないものになっていますが、具体的にどんな効果があるのでしょうか?

1. プチ断食でも満腹感を覚えられる
ダイエットといえば「プチ断食」。しかし、耐えきれない空腹感をはじめ、健康を害してしまうことも。そこで「ボーンブロス」です。炭水化物はほとんど含まれず、カロリーもごくわずか。断食中でも、脂肪を増やさずに満腹感を覚えることができる優れモノです。
2. アンチエイジング対策に
コラーゲンを構成する栄養素が多く含まれているため、しわを減らし、顔は若返ったようにつやつやに。また、断食と同じように、毒素を排出する効果もあるといわれています。
3. 消化の問題を解決
太りやすい原因の一つとしてあげられる腸の消化の問題。これはボーンブロスによって解決できるかもしれません。ボーンブロスに含まれるゼラチンは腸に癒しの効果があるといわれています。
4. 弱った関節にも効果的
ボーンブロスには関節を守るための栄養素もたっぷり。コラーゲンを構成する栄養素だけではなく、グルコサミン、コンドロイチン硫酸、そしてヒアルロン酸といった関節を守る栄養素が含まれています。
5. 太りにくい身体に変身
「肥満は慢性炎症の引き金になる」ということは、21世紀で最も重大な科学的発見の一つ。太っている人が痩せられず、さらに太りやすくなるのは慢性炎症が悪循環が原因の一つかもしれません。しかし、ボーンブロスに濃縮された栄養素は、炎症を抑える効果があるといい、肥満を呼び続ける悪循環を断ち切って、肌を若返らせてくれることにもつながるのです。

(*ダイエットや健康面への効果には個人差があります)

BOOK書籍

ついに日本上陸!「最強ボーンブロス食事術」とは

2017年4月に日本語翻訳版が出版された『最強ボーンブロス食事術』(集英社刊)は、アメリカの自然療法医であり栄養士の資格を持つケリアン・ペトルッチ氏による、ボーンブロスダイエットの決定版ともいえる一冊です。

アメリカの日刊新聞「ニューヨークタイムズ」でも取り上げられており、ボーンブロスの詳しい健康効果と、ボーンブロスを中心とした21日間の食事プログラムを公開しています。

  1. どんなプログラムで食事をすればいいのか?
  2. ボーンブロスの作り方は?
  3. 何を食べてOKか、何を食べたらNGか
  4. プログラム実践中に起きること
  5. ダイエット中のレシピ集
  6. どのように運動すればよいか?

米や小麦といった糖質はNG、アルコール(蒸留酒含む)もダメ、ジャンクフードなんかはもってのほか、と普段から堕落した食生活を送っている人にとってはキツいことも多いかもしれませんが、そこはガマン。

ペトルッチ氏は、ダイエットには減量以上に大切なことがあるといいます。

減量しなければならない時は、食べ物に注意が向きがち。食べ物は一つの要因にすぎないことを、常に自分に言い聞かせて美しい身体を手に入れ、若々しい外見と活力を手に入れるには、台所の棚にある食品と同じくらい、あなたの思考も重要です。考え方を正さずにすべてを手に入れることはできません。

だから、体を変えようと取り組む際には、同時にマインドセットも変えることです。不愉快な友だちとさよならし、あなたを助けてくれる人々でサポートチームを作りましょう。何にでもイエスと言うのをやめ、人生の危機を一人で乗り越えようとするのをやめましょう。嘘をつくよりも、正直に生きましょう。そしてつらいことがあったら、「さあ次だ」と言えるようになりましょう。

これらのルールをすべて実践すれば、あなたはもっと幸せで健康になれる。
(345ページより引用)

FOOD食材

ボーンブロス・ダイエットの「OK食材/NG食材」

ボーンブロス・ダイエット中は食事制限が課せられます。
その一部をご紹介しましょう(詳しくは書籍P94~P131を参照のこと)

NG食材の一部

  1. 穀物を含む食べ物 (大麦、パン、パスタ、米、シリアル、ポテトチップス、クッキー、ワッフル、小麦、グラノーラなど)
  2. とうもろこし (ポップコーンなど)
  3. 砂糖や食品添加物が入った調味料 (バーベキューソース、ケチャップなど)
  4. 砂糖 (はちみつ、メープルシロップなど)
  5. 人工甘味料
  6. 大豆を含む食べ物 (豆乳、豆腐、しょうゆなど)
  7. 乳製品 (バター、チーズ、クリーム、牛乳、ヨーグルト、アイスクリームなど)
  8. アルコール (ビール、ワイン、蒸留酒など)
  9. じゃがいも
  10. 豆類 (大豆、ピーナッツ、エンドウ豆など)

OK食材の一部

  1. (牛、鶏、ラムなど)
  2. (新鮮な魚など、できれば天然魚が良い)
  3. (有機卵)
  4. 野菜 (ルッコラ、アスパラガス、パプリカ、チンゲン菜、ブロッコリー、にんじん、セロリ、きゅうり、ナス、きゃべつ、ねぎ、クズイモ、レタス、たまねぎ、ほうれん草、そうめんかぼちゃ、さつまいも、ヤムイモなど)
  5. くだもの (りんご、あんず、バナナ、さくらんぼ、グレープフルーツ、ぶどう、キウイ、レモン、マンゴー、いちご、みかん、かぼちゃ、パイナップルなど)
  6. 健康的な脂質 (アボガド、ココナッツ、ココナッツオイル、ナッツ、オリーブなど)
  7. 発酵食品 (キムチ、ピクルスなど)
  8. 調味料 (こしょう、酢、ケルト海塩など)
  9. 飲み物 (コーヒー、ミネラルウォーター、炭酸水、紅茶)

BONE BROTH RECIPEボーンブロス・レシピ

チキン・ボーンブロス(154ページより)

ボーンブロスの作り方を特別公開!ぜひ実践してみてください。

【材料/ボーンブロス4.5リットル分】
準備時間15分/調理時間4~6時間
  1. 鶏の骨、鶏ガラ…1.3kg以上
  2. 鶏足…6~8本。
    または豚足1本
  3. 丸鶏…1羽
  4. ドラムスティック、骨付きもも肉、手羽先…4~6本
  5. アップルサイダービネガー(りんご酢)…1/4~1/2カップ。
    使用料は鍋の大きさによる
  6. 水(できれば浄水器を通したもの)…鍋に入れた骨と肉が隠れる程度の量
  7. にんじん…2~4本。
    皮をごしごし洗って、乱切りにする
  8. オーガニックセロリ…3~4本。
    葉も使う。適当な大きさに切る
  9. たまねぎ…1個。
    くし形に切る
  10. (お好みで)トマト…1個。
    くし形に切る
  11. クローブ…1~2個
  12. 黒こしょうの実…少さじ2
  13. パセリ…1束
  • スロークッカーか大鍋に骨と肉をすべて入れる。アップルサイダービネガー(りんご酢)を加え、材料の2~3センチ上ぐらいまで水をいれて、ふたをする。
  • 水が沸騰するまで中火で加熱する。ブロスの表面に浮いてくるあくを、ていねいにすくい取る。スロークッカーで調理する場合は、水が温まってあくが出てくるまでに2時間ほどかかる。
  • にんじん、セロリ、たまねぎ、クローブ、黒こしょうの実、(お好みで)トマトを加え、弱火にする。ブロスは沸騰しない程度の温度で煮込む。沸騰して2時間ぐらいまでは、何度かあくを取る。4~6時間ほど煮込み、水が蒸発したら骨が隠れる程度まで水を足し、完成の1時間前にパセリを入れる(煮込み中に何度か水を足す必要がある)
  • 煮込みが終わったら、スロークッカーのスイッチを切る、または鍋をガスコンロからおろす。トングか穴あきおたまを使って、鍋の中の骨と肉をすべて取り除く。鶏肉は取っておいて、別のレシピに使おう。目のこまかいざるでブロスを漉して、肉や野菜の残りを取り除く。
  • ブロスを容器に入れて粗熱を取り、1時間以内に冷蔵庫に入れる。油分が気になる人は、ブロスが冷えてから取り除こう。冷えたブロスがゼラチン状になっていることを確認する。

    * ブロスは冷蔵庫で5日、冷凍庫なら3ヶ月程度もつ

フィッシュ・ボーンブロス(155ページより)

【材料/ボーンブロス4.5リットル分】
準備時間15分/調理時間4~6時間
  1. 魚の骨や頭…2.3~3.2kg。
    カラスガレイ、タラ、シタビラメ、メバル、ターボット、ティラピアなど脂の少ない大きめの魚をたくさん使う
  2. ギー(澄ましバター)…大さじ2
  3. にんじん…1~2本。
    皮を洗って適当な大きさに切る
  4. オーガニックセロリ…2本。
    葉も使う。適当な大きさに切る
  5. たまねぎ…2個。
    粗みじん切りにする
  6. 水(できれば浄水器を通した者)…鍋に入れた骨と肉が隠れる程度の量
  7. ローリエ…1枚
  8. クローブ…1~2個
  9. 黒こしょうの実…少さじ2
  10. ブーケガルニ…1本。
    またはフレッシュパセリひとうかみとタイム4~5本
  • 魚を洗い、はらわたを取り除く。
  • 大鍋にギーを入れて、弱めの中火か弱火で加熱する。にんじん、セロリ、たまねぎを加え、時々かきまぜながら20分ほど炒める。
  • 魚を入れ、材料の2~3センチ上ぐらいまで水を入れる。中火にして、水が沸騰する直前ぐらいまで加熱する。ブロスの水面に浮いてくるあくを、ていねいにすくい取る。ローリエ、クローブ、黒コショウの実、ブーケガルニ(またはパセリとタイム)を加え、弱火にする。鍋のふたを外すかずらすなどして、沸騰しない程度の温度で50分ほど煮込む。あくが浮いてきたら、すくう。
  • 煮込みが終わったら、鍋をガスコンロからおろす。トングか穴あきおたまを使って、鍋のなかの骨と身をすべて取り除く。ブロスは目のこまかいざるで漉して、身や野菜の残りを取り除く。
  • 粗熱が取れたら、冷蔵庫で保存する。油分が気になる人は、ブロスが冷えてから取り除こう。冷えたブロスが、ゼラチン状になっていることを確認する。

    * ブロスは冷蔵庫で5日間、冷凍庫なら3ヶ月程度もつ

ボーンブロスを作る時間がない!という人には…

健康面からいっても、スープやブロスは自分で作った方が良いでしょう。なぜなら、市販品はグルタミン酸ナトリウムや添加物が含まれている場合が多いからです。しかし、多忙を極める生活の中で、何時間もスープにつきっきりになりにくいでしょう。

幸い、粉末タイプのボーンブロスの中に添加物の含まれていないものが出てきており、栄養価も液体のボーンブロスに引きを取らなくなっているといいます。

携帯可能の粉末型ボーンブロスは、旅行や出先などでもお湯さえあれば気楽に飲むことができます。ただ、著者はオーガニックのものにした上で、塩が含まれている場合は、岩塩か海塩使用のものを選ぶよう注意を促しています。

DIET PLANプラン

1週間の摂取量のめやす(「最強ボーンブロス食事術」P151より)

  1. 1日目

    1. 朝食

      たんぱく質×1食、脂質×1食、くだもの×1食
    2. 昼食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    3. 夕食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    4. 間食

      ボーンブロス
  2. 2日目(プチ断食日)

    1. 朝食

      ボーンブロスを飲む コーヒー(ブラックのみ)、紅茶、水も可
    2. 昼食

      ボーンブロスを飲む コーヒー(ブラックのみ)、紅茶、水も可
    3. 夕食

      ボーンブロスを飲む コーヒー(ブラックのみ)、紅茶、水も可
    4. 間食

      【第1プラン】ボーンブロス
      【第2プラン】夜7時の間食、または公認シェイク
  3. 3日目

    1. 朝食

      たんぱく質×1食、脂質×1食、くだもの×1食
    2. 昼食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    3. 夕食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    4. 間食

      ボーンブロス
  4. 4日目

    1. 朝食

      たんぱく質×1食、脂質×1食、くだもの×1食
    2. 昼食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    3. 夕食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    4. 間食

      ボーンブロス
  5. 5日目(プチ断食日)

    1. 朝食

      ボーンブロスを飲む コーヒー(ブラックのみ)、紅茶、水も可
    2. 昼食

      ボーンブロスを飲む コーヒー(ブラックのみ)、紅茶、水も可
    3. 夕食

      ボーンブロスを飲む コーヒー(ブラックのみ)、紅茶、水も可
    4. 間食

      【第1プラン】ボーンブロス
      【第2プラン】夜7時の間食、または公認シェイク
  6. 6日目

    1. 朝食

      たんぱく質×1食、脂質×1食、くだもの×1食
    2. 昼食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    3. 夕食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    4. 間食

      ボーンブロス
  7. 7日目

    1. 朝食

      たんぱく質×1食、脂質×1食、くだもの×1食
    2. 昼食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    3. 夕食

      たんぱく質×1食、野菜×2皿、脂質×1食
    4. 間食

      ボーンブロス

EXERCISE運動、生活習慣

食生活を律するだけでも身体をスリムにすることはできますが、より効果を促したいのであれば運動は必須でしょう。運動が何より良いのは、その習慣が気分の落ち込みを防いでくれるということです。

では、どんな運動プログラムが「ボーンブロス・ダイエット」と合うのか?
書籍から「最も楽ちん」なプランを紹介しましょう。

1日1万歩のウォーキング

もともと運動習慣がない人は、習慣づけだけでもストレスになる可能性があります。その場合は、1日1万歩のウォーキングでOK。この習慣は、ダイエットが終わった後も続けるべきです。また、自分の体力に合わせて、この本で紹介されているよりハードなオプションを試してみることも一つの手です。

*ただし、身体の調子が悪い場合は運動を避けましょう。特に「プチ断食日」とその翌日は体が動かないことがあります。これはプロのアスリートであっても同じです。

CAUTION注意点

糖質ロスに注意をする

始めて間もなくから2週間は、さまざまな「試練」があなたを待ち受けます。
その一つが「糖質ロス」です。

「OK食材/NG食材」の欄を見て頂くと分かるように、このダイエットに「糖質」は存在しません。現在、炭水化物まみれの食生活を送っている人は、ダイエット中に気分の落ち込みや疲れ、頭がぼんやりするといった諸症状が出てくるかもしれません。
そこで「自分には合わない」と思ってやめてしまうのはもったいないこと。著者は「ぐっと我慢してほしい」と言います。

「糖質ロス」は脂肪燃焼型の体質に変わる際に発生します。
そこを乗り越えてこそ、このダイエットの本当の効果が分かるのです。

こんな人はボーンブロス・ダイエットをしないように

  1. 糖尿病を患っている人
  2. その他慢性疾患(もしどうしてもやる場合は、医師の同意をとること)
  3. 薬を服用している人(もしどうしてもやる場合は、医師の同意をとること)
  4. 摂食障害(減量してもよいか必ず医師に相談すること)
  5. 急性疾患やけが(すでに身体に負担をかけている人はこれ以上かけないほうがいい)

*ダイエットは健康的に行わなければ意味がありません。
もし身体に変調をきたすことがあれば、すぐに病院に行き医師の診察を受けましょう。また効果には個人差があります。

AUTHOR PROFILEプロフィール

ケリアン・ペトルッチ

自然療法医。ミシガン州バーミンガムで開業医として活躍する。自然療法の認定専門医であり、栄養士の資格を持つコンサルタントでもある。ロサンゼルスやニューヨークのセレブたちの顧問医(コンシェルジュドクター)も務める。本書で提唱するボーンブロス・ダイエットは、テレビの特別番組『21 Days to a Slimmer Younger You(21日間でよりスリムに、より若々しく)』でも紹介された。また『ザ・ドクターズ』や『ドクター・オズ・ショー』などのテレビ番組や全国ネットのニュース番組などにもゲストとしてたびたび出演している。スイスのパラケルスス・クリニックでバイオロジカル療法医の資格を取得した数少ないアメリカ人医師の1人である。ペンシルベニア州バックス郡在住。
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