だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1293回 「子どもを医学部に合格させる父親はこうやっている――親が医者でもわからない今どきの受験事情」

お父さん!おたくのお子さんを、将来お医者さんにしませんか?医学部受験のプロが直伝します。我が子を人生の勝者にするための、<戦略>、<哲学>、<実践>。医学部合格、医者への道は決して一部の家庭のものだけではありませんでした。医学部受験の最新事情を交えながら、子どもの教育、育て方、父親の役割をじっくり考えてみませんか。

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医学部に入れれば将来は安泰か?

● 著者について

松原好之さんは、1952年、岐阜県生まれ。大阪外国語大学英語学科卒業。医系予備校「進学塾ビッグバン」主宰歴14年。教え子の数は延べ7万8000人以上。2010年より神奈川県歯科大学客員教授。

松原さんは、この本を出す前に、「年収600万円、子どもの偏差値が40以上なら、医学部へ入れなさい(講談社)」という本を出しています。そのときは、大学受験における医学部合格への門戸は、人々が思う以上に開かれている、と書いていました。 今回の本もその趣意を継いでいます。

加えて、受験期に特有の悩み多き親子のさまざまな場面・ケースを紹介しながら、医学部受験の最新事情、思春期の子どもの教育、父親だからこそできることは何か、役割などが述べられています。

医学部受験の倍率は、国公立大学前期日程で、平均およそ4・6倍。 後期日程でおよそ17・3倍。私立医学部で平均15倍という、高い競争率なのです。 依然として、“狭き門”の医学部だからこそ、医学部に入学すればほぼ将来も約束されたといって過言ではないでしょう。

本書に興味深い一文が載っていました。 「子どもを医学部へ進ませたい父親としては、子どもに話す際、とくに強調してほしいことがある。自己破産した場合に、弁護士や司法書士、公認会計士などは資格が剥奪されるが、医者は免許を剥奪されない、ということだ。私の知人の医者で病院経営に失敗して自己破産した者がいる。彼は自己破産直後に北海道の北見の過疎の無医村から誘いを受けて、破産の翌日から早くも、年収4000万〜5000万円の生活に入った。それ以前に蓄えた貯金はもちろん全て奪われ、手元のお金はいったんゼロになった。したがってもちろん、自己破産前後の生活は確かに困窮する。しかし、破産後に稼いだお金は、すべて自分のものになる。働き口が確保できれば、不安を抱く必要はない。医者の場合は資格が奪われないのだから、働き口がなくなることはない。 うちの子は商売やビジネスの才覚がないどころか、取り得がなにもないと思ったら、医者にさせるのが一番良いと思う」

一流大学を出たからといって、卒業後に高収入の仕事があるとは限りませんが、医学部は入学した瞬間、ほぼ医者になる将来が約束されるのです。これは魅力的と言わざるを得ません。

では、どうすれば医学部に入れるのでしょうか?

医学部への最短ルートは?

松原さんがいうには、「努力して狙える大学と、そうでない大学がある」のだそうです。そして、「誰でも限りなく、医学部合格に近づく方法はある」ともいいます。

その方法の1つが、国立医学部でいくか、私立でいくかを決めるということです。 偏差値が同じ大学でも、国立と私立では問題の“形式”と“質”が違うので、同じ勉強をしていたら、国立、私立どちらも不合格にもなりかねないそうです。まずは、国立医学部でいくか、私立でいくか、そこをはっきり決めて、傾向と対策を組んでいく必要があるのだそうです。

そして、もうひとつの方法が、推薦・AO入試を狙うということです。 この方法は現役に限りますが、推薦入試のない国公立しか受けないという人は別にして、現役のときは推薦・AO入試にトライして、ダメだったら一般入試へ、という方法です。

その他にも、国公立を狙うとき、私立を狙うときの対策が現役進学塾経営者ならではの、実践に沿ったことが細かく書かれています。いま、自分の子どもがどのような状態であろうと、医学部合格への道は必ず開けていることが実感できます。

社会人になってしまったけど、これから医学部を目指したいという方にもおすすめの一冊です。

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子どもを医学部に合格させる父親はこうやっている――親が医者でもわからない今どきの受験事情

子どもを医学部に合格させる父親はこうやっている――親が医者でもわからない今どきの受験事情

子どもを医学部に合格させる父親はこうやっている――親が医者でもわからない今どきの受験事情

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