だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1606回 「「どうせ変われない」とあなたが思うのは、「ありのままの自分」を受け容れたくないからだ」

あなたは自分を愛せますか?それとも自分に自信が持てなく自分を愛せないですか?若者に絶大なる支持を受けている著者 千田琢哉の唱える「最後まで自分らしく生き抜くための自分論」。「ありのままの自分」を直視するというのはどういうことなのか、人生に悩む読者に送る熱いメッセージです。

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概要

こんにちは。ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

いきなりですが、このタイトル長いです。

12月に紹介した別の本よりは20文字程少ないですけど、こちらも負けず劣らずのタイトルの文字数とインパクトです。一度聞いたら頭から離れないほどの強烈なタイトルで心に響きます。

もうこのタイトルだけで、がつんと自分に言われている感じがして、思わず書店で手に取ってしまいそうです。

帯には「本当の自分ってなんだろう?何が正しい生き方なのかわからない時代を最後まで生き抜くための自分論。」とあります。こっちも赤い帯で「自分論」と大きく書いてあり、なかなかインパクトがあります。

この本は千田さんが、「私は何をやってもダメです」 「どうしても好きなことが見つかりません」「いい人を演じても疲れるだけとわかっていても…やめられない」、などの数々の相談に回答していくという形式で明快に解説しています。

それぞれ「そんな相談を受けた。」と全て統一された出だしで文書は始まります。

では千田さんの相談とは?実際に抜き出してみました。お聴き下さい。

◆著者プロフィール 千田琢哉。 次代創造館 代表。イノベーション・クリエーター。 東北大学教育学部教育学科卒。日系損害保険会社本部、大手経営コンサルティング会社勤務を経て独立。コンサルティング会社では、 多くの業種業界における大型プロジェクトのリーダーとして 戦略策定からその実行支援に至るまで陣頭指揮を執る。のべ3300人のエグゼクティブと10000人を超えるビジネスパーソンたちとの対話によって得た事実とそこで培った知恵を活かし、「タブーへの挑戦で、次代を創る」を自らのミッションとして執筆活動を行っている。ベストセラーとなった本「死ぬまで仕事に困らないために20代で出逢っておきたい100の言葉」をはじめ、ビジネス書はこれまでに、この本で60冊を数え、現在までの著書累計は115万部を超えています。他に雑誌にも多数記事が掲載されています。

例1

[例1]

批判を正面から受け続けると、「折れない心」になる。

「折れない心を持つためにはどうすればいいか」

そんな相談を受けた。

「折れない心」の持ち主になるためには、普段から適度に凹んでおくことだ。

適度に凹んでおくと、必ず読書できる。

凹んでいないときより、凹んでいるときのほうが読書できる。

本の中では、歴史に名を残すような偉人たちが自分よりはるかに凹んでいた経験のオンパレードだ。

自分の凹みなんて、いかにちっぽけなものかを知って勇気づけられるだろう。

この程度で落ち込んでいる場合じゃないと、反省させられるだろう。

では、人はどんなときに凹むのだろうか。

それは批判されたときではないだろうか。

自分が好きなようにやったら批判された。

自分が正しいと思ってやったら批判された。

自分が人のためになると思ってやったら批判された。

何かの行動を起こしたら、何も行動を起こさない人たちから批判されるのは当たり前なのだ。

古今東西問わず、人類は額に汗して行動を起こして批判される側と、行動を起こさずに指を指しながら批判する側しか存在しない。

あなたがどちらを選ぶのかは自由だ。

もし、前者の行動を起こす側を選んだ場合には、賞賛と同じように批判も正面からうけつづけることだ。

順番は必ず先に批判があって、時差を経て賞賛がやってくる。 (P22より抜粋)

例2

[例2]

現状維持には、とてつもない努力が必要。

「変わりたい気持ちが、いつも現状維持に負けてしまいます。」

そんな相談をうけた。

世の中には変わりたい人はとても多いが、何かとんでもないことに挑戦することが変わることではない。

変われない人に限って、大変化をイメージしている。

大変化をイメージすると、怖くて余計に変われない。

この悪循環にはまっている人が多いのだ。

変われる人は、ほんの少しずつ、半歩ずつでも前進する。

3歩進んで2歩下がっても、100歩進んで99歩下がってもいい。

トータルで見たら、着実に進んでいる。

周囲から現状維持に見られるくらいがベストだ。

老舗の料理店はいつまで経っても昔ながらの味だと言われる。

もちろんそれは嘘だ。

数十年、数百年と本当にまったく同じ味なら、必ずお客は離れてしまうはずだ。

人は飽きる生物だし、時代とともに嗜好も変化していくからだ。

だから、正確には“昔ながらの味”ではなく、“昔から飽きさせない味”というのが正しい。

傍からみて長期間にわたる現状維持に見えたとしても、本当は水面下で無数の細かい変化が積み重ねられていたのだ。

もしあなたがこれから変化したかったら、今すぐできる小さなことをバカにしないことだ。

誰でも簡単にできることを今すぐやる癖をつければ、大きく変わる。 (P62より抜粋)

まとめ

詩的な文章にグッときますね。

イノベーション・クリエイターとして全国を飛び回り、多くの講演を行ってきた、千田さん。

様々な場面で受ける相談に千田さんはテンポ良くわかりやすい言葉と例えで回答しています。

「ありのままの自分」とはどんな自分なのでしょうか?

何をやってもうまくいかない自分? 本当はめんどうくさがりの自分? 何の趣味もない地味な自分? でしょうか?

僕も含めてみなさんこの本に登場するダメな部分を少しは持ち合わせていて、そんな自分に日々落ち込んでいたりしているのではないでしょうか?

千田さんは「ありのままの自分を把握できた人は、ありのままの自分を愛せる。」「欠点を含めたかっこ悪い自分こそ、あなたの本質だ。」と述べています。

現状の自分に自信を失くしている方、特に20代の若者に是非読んでもらいたい一冊です。

「どうせ変われない」とあなたが思うのは、「ありのままの自分」を受け容れたくないからだ

「どうせ変われない」とあなたが思うのは、「ありのままの自分」を受け容れたくないからだ

「どうせ変われない」とあなたが思うのは、「ありのままの自分」を受け容れたくないからだ

あなたは自分を愛せますか?それとも自分に自信が持てなく自分を愛せないですか?若者に絶大なる支持を受けている著者 千田琢哉の唱える「最後まで自分らしく生き抜くための自分論」。「ありのままの自分」を直視するというのはどういうことなのか、人生に悩む読者に送る熱いメッセージです。