だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1611回 「日本人の惜しい! 英語―トラベル英会話 ネイティブはこう言います!」

外人に道を聞かれたとき、意味は間違ってないはずなのに通じなかった、そんな経験はありませんか? 発音に自信がない、そもそも英語が得意ではない、そう思っている方がほとんどかもしれませんが、実際、その英語本当にあっていますか?本書は日本人が使っている「惜しい!」英語、ネイティブは使わない英語を分かりやすく解説してくれるコミックエッセイです!

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

「これ、英語でなんて言うんだろう」「英語で言ったけどネイティブに通じなかった……」 こんな経験ありませんか?

大体の人は「英会話ならってないから〜」と言って、英語が通じないことを発音の問題か何かだと思ってしまいますよね?

もちろん、それも間違いないのですが、そもそもあなたが普段一般常識として知っている英語に間違いがあるのかもしれません。

今回の本は、そんな日本人が使用する間違った英語、惜しい英語を漫画で解説してくれています。

その中でもちょっと「へえ〜」と思った英語の使い方をピックアップしていくつかご紹介していきましょう。

◆著者プロフィール 尾代ゆうこさんは、兵庫県生まれ。 大学卒業後、航空会社で客室乗務員として国際線乗務。2002年、突如としてイラストレーターへ転身し、東京へ。 2006年に念願だったミニブタを家族に迎えて、ミニブタとの生活とイラストレーターの仕事を両立させながら、雑誌を中心に活動。 現在、スラスラだったはずの英語がカタコトもでてこないことにあせり、ネイティブのように聞こえる「みせかけ英語」を研究中。

意味は間違ってないけれど、ネイティブは使わない英語

これは中学で習った英語に当てはまるそうで、ものによっては古臭く聞こえたり、冷たく聞こえるものがあるそうです。

かなり身近な英語なので、もしかするとみなさんの中にはこういった言葉を使ったことがある人もいるかもしれません。

では、実際にひとつ例をあげてみましょう。

「What your name?」

これ、本当に最初の方で習いますよね?

そして、海外にいったことのある人はもしかすると使ったことがある英語なのではないでしょうか。

この英語、意味としては名前を聞いていることに間違いないのですが、実は、ネイティブからしてみると「あんたの名前なに?」と聞こえるようです。

……とても失礼ですね。

でも、これは知らなかった絶対使ってしまいますよ。

こういった英語は日本人は違和感無く使ってしまうので、気をつけたいところです。

では、もう一つ例を。

「No,thank you.」

これも私たち日本人にとっては割と一般的な英語ですよね?

おそらく皆さんは、「いいえ、結構です」くらいのニュアンスで認識していると思いますが、実際、ネイティブからすると、「いらん」とか「結構」といったつっけんどんな言い方なんだそうです。

これもまた……使いそうで怖いです。

日本人にはこういった「意味は間違ってないけれど、ニュアンスが違う」というような英語が身近となってしまっているんですね。

特に、中学校の教科書に載っているようなものは大体古臭く聞こえてしまうようなので、注意が必要です。

では、今述べたふたつの英語はどのように答えれば正解なのか。

ちょっと見てみましょう。

まず、「What your name?」

そもそも自分から名乗らず聞いてしまっているので、ここはこう答えるとベター。

「I’m Yajima. And you’re?」

このように自分からまず名乗って、「あなたは?」というふうに聞いてあげると自然な感じになります。

実際、日本でも取引先などで自分は名乗らず相手の名前だけ先に聞くなんてことはないですよね。

そして次「No,thank you.」

こちらもいきなり「結構」と言ってしまうと冷たいので、

「Thanks,but no thanks.」

と、先にお礼を言いうとフレンドリーに。

こういった部分は日本でも同じことが言えますね。

日本人が間違えやすい和製英語

さて次は、いわゆる日本人が勝手に作った英語についてご紹介しましょう。

みなさんが良く耳にする英語、使っている英語。実は、日本でしか使ってないものかもしれません。

では、どういったものがあるのでしょうか。

まずはこちら。

「consent」

はい、これはみなさんの生活に欠かせないものですね。

あの「コンセント」です。

しかし、これは外国で言っても伝わらないそうです。

では、あちらではなんと呼んでいるか、見てみましょう。

「outlet」

これは別の意味で耳にしたことがある人が多いのではないでしょうか。

実はこの「アウトレット」という言葉はマーケット的な意味の他に、電気の差込口という意味を持っているのです。

知らないまま言われたらアウトレットモールに行きたいのかな?と勘違いしてしまいそうですよね。

それでは、続けてもうひとつ。

「claim」

いわゆる「クレーム」です。コンビニ店員の態度が悪かったとか、新品で買ったのに傷がついていたとか「文句を言う」みたいな感じで使われているこの言葉。実際は「権利を要求する」という意味なので、「I want to claim」と言ってしまうと、向こうは「私は権利を要求したい!」みたいに聞こえるようです。

なんだかスケールの大きな話に聞こえてしまいそうですね。

では実際に不満を言いたいときはどう言えばいいのか。

「I want to complain about」

この「complain」というのは、不平を言う、苦情を言うという意味なので、本当に直接的に言ってしまうみたいですね。

この和製英語は身近なところに結構あるみたいで、他にも「chuck(チャック)」や「cooler(クーラー)」、「pet bottle(ペットボトル)」なんかも和製英語なんだそうですよ。

まとめ

こうしてみると自分が今まで一般的だと思っていた英語は、結構通じなかったりするんですね。

たまに外人の間違った日本像みたいなものを面白おかしくテレビなどで特集を組んだりしていますが、向こうからすると日本人の間違った外国像みたいなものがあるのかもしれませんね。

本書の内容自体はほとんど漫画で、シチュエーションごとに構成されているのでとても分かりやすくなっています。

英語の間違いも身近なところからの指摘なので、漫画の構成とあいまってとっつきやすいですね。

日本人の惜しい! 英語―トラベル英会話 ネイティブはこう言います!

日本人の惜しい! 英語―トラベル英会話 ネイティブはこう言います!

日本人の惜しい! 英語―トラベル英会話 ネイティブはこう言います!

外人に道を聞かれたとき、意味は間違ってないはずなのに通じなかった、そんな経験はありませんか? 発音に自信がない、そもそも英語が得意ではない、そう思っている方がほとんどかもしれませんが、実際、その英語本当にあっていますか?本書は日本人が使っている「惜しい!」英語、ネイティブは使わない英語を分かりやすく解説してくれるコミックエッセイです!