だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1660回 「ザ・セオリー・オブ・アトラクション/ツー・ステップ・テンプテーション (ルナブックス)」

女性のための、「ちょっとHでキュートで明るいロマンス短編小説」。駆け引きのある恋や裏切りの恋、ドロドロとした後ろ向きな恋はもうたくさん! ハンサムで、セクシーで誠実。そんなイケメンな男性と、官能的でキュートな恋愛模様が繰り広げられていきます。仕事に、家事に疲れてしまった女性に、心の癒しになる恋愛小説・・・読んでみませんか。

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

今回、紹介する小説は、 女性のための、「ちょっとHでキュートで明るいロマンス短編小説」。

この本の特徴は、ズバリ! ヒーローが絶対的なイケメンだということ!!

ここ大事なんでしょうね、女性にとっては。

官能的な場面はちょっぴりハード。

でも明るくて健康的。

そして、忘れてはいけなのが、ハッピーエンディングあること。

仕事に家庭にと頑張っている女性は、恋愛小説にも癒しを望むものなんでしょうね。 

登場する男性は、ハンサムでセクシーで、誠実。これぞ、女性が望む男性像。

まるでハリウッド映画に出てくるような男性・・・憧れますよね。

ドロドロとした恋愛や、不倫、三角関係、失恋、別れ、恨み・・・そんなネガティブな恋愛ものは、疲れている女性には、いま必要ないもの。

このルナブックスは、欧米で人気のある小説を翻訳したシリーズ本で、セクシーで、おもわずキュンとしてしまう内容なのです。

また、本書は「ザ・セオリー・オブ・アトラクション」と「ツー・ステップ・テンプテーション」という作品の二本立てとなっています。

こちらはぜひ書籍の方で読んでみてほしいですね。

というわけで、今回は「ザ・セオリー・オブ・アトラクション」を中心にご紹介させていただきます。

◆著者プロフィール デルフィーン・ドライデンさんは、テキサス州ヒューストン郊外在住。 弁護士のキャリアを捨ててセクシーな小説を書き始めました。 本作は、ロマンティック・タイムズ誌の「2012年レビュワーズチョイス賞」を受賞しています。

魅力的なヒーロー

ハンサムなのに、人とのコミュニケーションが苦手な、ロケットを研究する科学者、ドクター・アイヴァン・レイノルズが、この小説のヒーロー。

そして、このアイヴァンと体の関係を密かに望んでいる、隣人のカミラ。

この家に引っ越してきたばかりのカミラは、最初、毎日規則正しい生活をする隣人アイヴァンの印象は、“ぱっとしない人”。

男性としての興味も全くありませんでした。

そんなカミラがアイヴァンのことを男性として意識し始めたのは、ある事件がきっかけでした。

このあたりの住民のほとんどは、近くにある大学の施設で働いていたので、 カミラの近所にはアイヴァンのような科学者が大勢住んでいて、カミラの部屋によく集まっていました。

カミラは料理を作ることが好きで、いつしかカミラの部屋はおなかを空かせた科学オタクのたまり場に・・・。

その中には、もちろんアイヴァンの姿も。

この日も、カミラの手料理を食べながら、集まっていたのでした。

そして、探し物をしているカミラは、うっかり焼いている途中のベーコンの事を忘れてしまい・・・、部屋の煙に気が付きます。

慌ててキッチンへ。

キッチンでは、レンジフードのほうへ、最初の火があがったところでした。

気が動転して何もできないカミラ。

スッと手際よくレンジ台に行き、熱さをものともせずにつまみをOFFにし、無駄のない動きで、すかさず鍋類が入った棚の扉を開けて、フライパンにピッタリ合う蓋を一発で探し当てるアイヴァン。

それから、耳にキーンとくるほどの音を立てて、炎をあげたフライパンに勢いよく蓋をすると同時にレンジ台からフライパンを下ろしたのでした。

炎はあっという間に消え、アイヴァンは真っ赤になった手首に水をかけて冷やします。

その手を見て、驚き泣きだしてしまうカミラ。

それでもアイヴァンは冷静でした。

「大丈夫だよ。悪くても、第一度のやけどだ。きみは本当に大丈夫かい?カミラ」

どうです?

こんなシーンで、こんな冷静で優しいヒーローが登場したら、女子は誰でもハートを打ち抜かれてしまうのではないですか?

もちろん、カミラもこの事件で、アイヴァンに夢中になってしまいます。

この日から、カミラにとってアイヴァンは、“人づきあいが苦手でオタクな隣人”から“強くてもの静かな男性”へと変わってしまったのです。

まとめ

けれども、人とのつきあいが苦手なアイヴァン。

そう簡単にカミラの気持ちに答えてくれるはずはありません。

カミラはアイヴァンにあの手この手で、気を惹こうと試みます。

けれどもアイヴァンは全くカミラを女性として興味がないようでした。

そして、ある日、アイヴァンはカミラに、「社交的にふるまう方法を教えて欲しい」と頼み込んできます。

アイヴァンによると、

「あるパーティに出席しなければならないんだ。ぼくと同じ分野で働いている人と、研究資金を寄付してくれそうな人が招かれている。で、ぼくは参加者に話しかけて、ぼくの研究のために大学に寄付して欲しいと頼まなければならない。というより、ぼくの所属部門の研究のために、か。だが、ぼくがパーティに参加する動機は、はっきり言って身勝手なものだ。自分のプロジェクトのための寄付金が集まりさえすればいいと思っている」

この申し出に、カミラは承諾をして、三週間後のパーティに向けて、アイヴァンにレッスンをすることとなります。

あのフライパン事件から一年後のことでした。

レッスンのたびに、アイヴァンの気を惹こうと、胸の谷間が見えるようなセクシーなドレスを着ていったり、襟ぐりが空いた洋服を着て、挑発していきますが、一向になびかないアイヴァン。

しかし、ひょんなことから二人の距離は縮まってしまいます。

けれども、アイヴァンが望んでいた男女の関係は、ノーマルな恋人同士ではなく、特別なちょっとアブノーマルな関係でした。

どうです? 続き・・・気になりません?

アブノーマルな関係の二人はかなり官能的で刺激的なことを・・・。

この本の編集者さん曰く・・・、「ザ・セオリー・オブ・アトラクション」のアイヴァンは、福山雅治の湯川教授のイメージなんだそう。

ますます興味が湧いてきたでしょ。

電子書籍版も同時発売ですので、そちらも是非。

ザ・セオリー・オブ・アトラクション/ツー・ステップ・テンプテーション

ザ・セオリー・オブ・アトラクション/ツー・ステップ・テンプテーション (ルナブックス)

ザ・セオリー・オブ・アトラクション/ツー・ステップ・テンプテーション (ルナブックス)

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