だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1769回 「レオナルドの扉」

1800年代前半のイタリア。田舎の小村に住む時計職人ジャンは、祖父ベルナルドとともに村の教会にある時計台の修理を頼まれる。そこに突如として、フランス軍の兵士が現れ、失踪した父の行方を問われる。ナポレオンの脅威が戦火となって広がるイタリアを舞台に、レオナルド・ダ・ヴィンチの遺産を巡る冒険の幕が上がる!

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

実は本作『レオナルドの扉』の原形となるアイディアは30年近く前からあったそうで、真保さんは以前、アニメ制作の仕事をしていたのですが、その頃、マンガ原作も書いていたそうです。

晴れてマンガになった原作もあったそうですが、本作の原形は当時ボツになったもののひとつだったとのこと。

中核となる発想以外は、ほとんど別の物語になったものの、「夢と冒険にあふれた物語を自分の手で作り上げ、多くの人に楽しんでもらいたい」、と考えていた志を大切にして、この小説に取り組んだそうです。

そんな思いが詰まった『レオナルドの扉』。推理小説、サスペンス小説のイメージのある真保さんですが、今回は、「歴史冒険小説」です。

では、どんな内容なのか紹介していきましょう!

舞台は1800年代前半のイタリア。

主人公は、イタリアの片田舎で、祖父と愛犬ペルとともに暮らしをしている時計職人の少年・ジャン。

時計職人をしている祖父・ベルナルドからその技術をみっちりと仕込まれ、子どもながら、その腕は一人前。

村の人たちのために、時計だけでなく、水撒き器を作ったり惣菜屋の焼き窯を改造したりする発明家でもあります。

そんなジャンは、村の村長の息子・ニッコロと、医者の娘・マドリーナという親友がおり、秘密基地で300年前の天才、レオナルド・ダ・ヴィンチが設計したと言われる「空を飛ぶ翼」をひそかに作ったりしながらも、村での生活を平和に暮らしています。

ところが、ある日そんな平穏な暮らしが一変してしまう事件が起きます。

それでは、ここからは本編のドラマをどうぞお聴きください。

◆著者プロフィール 真保裕一さんは、1961年生まれ。アニメーション制作に携わった後、91年『連鎖』という作品で江戸川乱歩賞を受賞。 96年『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞。97年『奪取』で山本周五郎賞と日本推理作家協会賞。2006年『灰色の北壁』で浅田次郎文学賞を受賞。

レオナルドの扉

レオナルドの扉

レオナルドの扉

1800年代前半のイタリア。田舎の小村に住む時計職人ジャンは、祖父ベルナルドとともに村の教会にある時計台の修理を頼まれる。そこに突如として、フランス軍の兵士が現れ、失踪した父の行方を問われる。ナポレオンの脅威が戦火となって広がるイタリアを舞台に、レオナルド・ダ・ヴィンチの遺産を巡る冒険の幕が上がる!