だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1771回 「エリートビジネスマン★バナ夫のすべらない英会話」

人気キャラクター「バナ夫」の英会話本。すべらない英会話というタイトルですが、ユーモア表現ではなく、ビジネスシーンにおけるスマートな英語表現を教えてくれます。バナナなのにエリートなビジネスマン「バナ夫」の日常を垣間見ながら、カジュアルな雰囲気で英語が学べる一冊です。

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概要

こんにちは、ブックナビゲーターの矢島雅弘です。

まずは著者(?)のご紹介。

エリートバナナ、バナ夫こと、カワスベリバナ夫さん。

フィリピン生まれの男性で30歳。

トロピカル商事株式会社ブランドマーケティング事業部マネージャー。

同社の創業者は、バナ夫さんの祖父にあたる、バナ造さんで、現社長は、バナ夫さんの父にあたるバナ彦さんなんだそうです。

バナ夫さんは、次期社長を約束されている身なのですが、ご自身の希望でヒラ社員として入社し、現職に至ったといいます。

おお、デキる男なんですね!

そんなバナ夫さん。

写真を見る限りでは、とてもスレンダーで、肌もツルツルしてて、爽やかな印象。

とても30歳には思えません。

スポーツも得意で、人柄も紳士的でおおらか、女性にはモテるのですが、現在はフリーとのこと。

いやー、すごいなー、あこがれちゃうなー。

バナナだけどな!

エリートビジネスマン★バナ夫

はい、というわけで、こちらキャラクター本です。

キャラクター名なので「バナ夫」と呼び捨てでもいいのですが、本を読んでいるうちに、親近感と尊敬の念が湧いてきたので、今回のラジオでは基本的に「バナ夫さん」と呼ばせて頂きます。

年下とはいえ、お互い、社会人ですからね!

ちなみに、英会話本としても、しっかり作り込まれています。

おそらくバナ夫さんの本だからこそ「すべらない英会話」というタイトルなんでしょう。

バナナだけに。

内容は、ライトな英会話本として非常に良くできていて、一般的なビジネスシーンにおいて「こういう時、英語で何て言うんだろう?」という疑問にしっかり答えてくれる本になっています。

バナ夫さんのエリートな日常を垣間見ながら、カジュアルな雰囲気で楽しんで学べる一冊ですね。

うーん、カジュアルな雰囲気、というか、やわらかい雰囲気かな。

バナナだけに。

■例文

さて、英会話本ですから、本書に掲載されている例文も見てみましょう。

僕が、「お、いいな」と思ったのは、こちらのページ。

Do you have second? ちょっといいですか?

報告・連絡・相談、いわゆる「報連相」のカテゴリで紹介されている例文です。

直訳すれば、時間(秒)を持ってますか? となる表現ですね。

これで、「ちょっといいですか?」という意味になります。

同じような表現に、

Do you have time to talk? お時間ありますか?

というものもありますが、Do you have second? のようにsecond(秒)という単語が入ることで、「ちょっとだけいいですか?」というニュアンスになるそうです。

派生としては、Do you have minute? というのもOK。

second(秒)をminute(分)に変えれば、また違うニュアンスが出ますね。

さらには、もっと親しい間柄ならば、Got second? Got a minute?という言い方がカジュアルでオススメなんだそうですよ。

なお、本書のシチュエーションでは、バナ夫さんが、後輩から「ちょっといいですか?」と聞かれて、「もちろんだよ。何か問題でもあるの?」と爽やかに答えるシーンが描かれています。

……この写真がね。

バナ夫さん達のぬいぐるみを、本物のオフィスに配置して撮影されてるんだけど、何か、妙な現実感がある写真なんですよ。

で、バナ夫さん、終始爽やかなんですよ!

仕事もできるんですよ!

バナナのくせに!!

あ、すみません。

差別的な発言は良くないですね。

お詫び申し上げます。

まあ、なんといいますか、嫉妬してしまうほど現実感のある写真と、バナ夫さんのエリートっぷりが上手く表現されているんです。

これは皆さん、実際にお手にとって読んでみて下さい。

英語の監修について

今、僕が紹介した例文のように、本書には一つの例文の紹介に、解説や類似表現、さらにまめ知識などが、加えられて理解を深めやすくなっています。

といっても、決して難しい解説ではなく、初心者向けの優しい解説です。

ただ、この感覚、何かの本に似ているなぁと思っていたら、監修がAtoZさんだったんですね。

AtoZはデイビット・セインさんが統括する英語クリエイターグループです。

デイビット・セインさんは数多くの英語書籍の監修をされている方で、僕も駆け出しの頃にお会いしたことがありますし、この新刊ラジオでも書籍をご紹介した事もあります。

あと、新刊ラジオ第2部の方でも、セインさんの英会話本を紹介しましたね。

ネイティブの視点から、日本人向けの分かりやすい英語教育に定評のある方です。

■バナ夫さんおめでとうございます

おっと、いけない。

AtoZさんはあくまで監修でした。

この本は、バナ夫さんの本ですよね。

バナ夫さんにとって、本書は初の書籍だそうで。

おめでとうございます!

帰国子女で、頭脳明晰、語学堪能。

ブランドマーケティング事業部のマネージャーでもあるバナ夫さんですから、 ぜひ、次の書籍にも期待しております。

■まとめ

では、まとめましょう。

この本のオススメポイントはシンプルに2点。

1つは、読めば読むほど、バナ夫さんに対して謎の親近感がわく、面白い本です。

2つ目は、英会話本としての完成度。

バナ夫さんの持つ雰囲気を、そのまま上手くビジネス英会話本に落とし込んでいるあたりが、よくできた本だなぁと思います。

先ほども言いましたが、バナ夫さんのエリートな日常を垣間見ながら、カジュアルな雰囲気で楽しんで学べる一冊です。

休日の気分転換に、ちょっとだけ、英会話のお勉強をしてみませんか?

バナ夫さんが優しく教えてくれますよ。

エリートビジネスマン★バナ夫のすべらない英会話

エリートビジネスマン★バナ夫のすべらない英会話

エリートビジネスマン★バナ夫のすべらない英会話

人気キャラクター「バナ夫」の英会話本。すべらない英会話というタイトルですが、ユーモア表現ではなく、ビジネスシーンにおけるスマートな英語表現を教えてくれます。バナナなのにエリートなビジネスマン「バナ夫」の日常を垣間見ながら、カジュアルな雰囲気で英語が学べる一冊です。