新刊JP FEATURING「人づきあいのレッスン」

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Q、この本は「人付き合い」をテーマにしていますが、何故このテーマを選んだのでしょうか。
A、 今年の干支は子年。だから、全てのスタートの年、原点だという位置づけがあったんです。それで、この本を出版した6月っていうのはちょうど1年間の真ん中、折り返し地点ということで、これまで複雑になってきたいろいろなものを真っ白に変えたい、戻したいという気持ちがあったんですね。原点に戻る、という形で。
私は今まで、話し方とか営業の作法とか、いろいろな本を書いてきたんですけど、そういうことの原点って、よく考えてみると全て「人付き合い」に集約されるんですよね。どんなに「成功したい」とか「売れるようになりたい」とか、「人生、上手く生きていきたい」と思っても、周囲の人との関係が悪かったり、助けてくれる人がいなかったりすると、それも出来ない。人間関係が全ての原点だと思うんです。
そこから、ベースの部分に戻って、複雑になってしまっているいろんなことをシンプルに戻す。その一番の部分が「人付き合い」なんです。

今の人たちって、いろんな知識を持っているし、それを使いこなせている。けれど、やっぱりそれでも、「成功しない」「決断できない」「自分の思い通りにならない」って悩んで、人と比較して焦っています。それがトレンドになってしまっていますよね。
でも、原点に戻ってみて考えたとき、隣の人と上手く付き合えていて、家族の仲が良くて、好きな人がいて、苦手な人ともなんとか上手く出来るっていう人間関係があると、仕事のほうも上手くいくはずですよね。
だから、人付き合いっていうベースを良くすることで、あなたの人生を成功に導きますよ、って(笑)


Q、和田さんが著書を出版されるようになって、たくさんの人から反応があると思いますが、この本についてはどのような反応がありましたか?
A、 この本については、どんな反応が来るのかすごく不安でした。
それは何故かというと、この本って内容がスーって入っていく感じなんですね。テキストを読んでいくような、テストの問題を暗記するような勉強ではないので、スーって内容が入ったら、反対側からスーって出ていくんじゃないか、と心配だったのです。
でも、ブログとかに書かれている書評や感想を読んだら、「私はこのレッスンがとても響きました」、「私はん何度も読んで実際につかってみました」などと書かれていて。で、何よりも驚いたことが、人によって心に響いたレッスンが違うんですよね。
やっぱり人ってそれぞれ価値観が違うし、ものの見方も違っていて。そんな風に感じてもらって良かったなって思ったときに、あ、こういうスーっと入っていく内容で良かったんだって感じたんですね。
人付き合いって、もっと簡単に考える、シンプルな「気付き」の積み重ねだと思うんです。それがスーって入っていく内容にあっていたのかな、って。


Q、和田さんは今、いろんな活動をされていますが、いろんな活動をすればするほど、人間関係が複雑になりますよね。無理して付き合いたくない人と付き合わないといけなかったり。その中で、シンプルさを保つというのはすごく難しい気がするんですが…。
A、 そうですね。でも、本にもあるように、苦手な人とは距離を置くとか、要は自由にしていいんだと思います。
例えば、「この人と付き合っていたらお金儲けできるかも知れない」とか、「この人は好きかどうかは別として、この人のバックについている何かが気になる」ってありますよね。もちろん、それが100%悪いわけじゃないですし、そういう付き合いはゼロっていうのが正しいわけではありません。
ただ、もし、ものすごく自分の心は嫌がっているのに、その人のバックについているものが欲しいがために、その人と一緒に仕事をしようとすると、後で大抵嫌な思いしませんか?それは1ヶ月後か1年後か分かりませんけども、その人についているプレミアだけで付き合っちゃったりすると、必ず後で嫌な思いをしますよね。
そういうことに気付いたときに、もっと長いスパンで物事を見ると、人付き合いは楽になるんじゃないかと思ったんです。
私自身、今でも「もう少し仲良くしておけば良かったかも」って思う人はいるんです。でも、仕方ないですよね。もし、そこが繋がっていれば、もっと良くなっていたかも知れないけど、別になくてもいいやって、最終的には思えるんじゃないかなって。


Q、読者の方々からのメッセージや講演会にいらっしゃる方々を見ていると、皆さん、人間関係が複雑になっているし、あえて苦労しているって感じがしますか?
A、 人それぞれ人間関係の中での悩みはみんな持っています。意見も違うし、価値観も違う。だからこそ、相手を受け入れる方法を探しているんだと思います。

Q、この本の構成として、レッスンの形式をとっていますよね。内容もそうなんですが、ビジネス書というより幅広い方々に向けて書かれた本という印象を受けました。
A、 この本は、たくさんの人に少しの工夫でとても楽になることを知っていただきたくて書きました。ビジネスマンも会社だけで生きているわけではなく、家族とも生きています。いくら会社が楽しくても、家庭で嫌な思いをしていたら、もちろん仕事に影響が出ますよね。
だから、ビジネスマンというより、「仕事している一人の人間」「誰かと一緒に生きている人」にフォーカスしたという感じです。そのときに、「親とその人」「恋人とその人」「上司とその人」「同僚とその人」というような、いろんな人間関係が出てくるので、そういう多角的な視線から書いていきました。


Q、先ほどもおっしゃられたように、レッスンを気に入るところって人それぞれ違うんですよね。その中でも、最初の「『ありがとう』で返事をする」というのは、やはりセールス、営業をされていたときに気付かれたことなんですか?
A、 私、無意識に「ありがとう!」って言っちゃう癖があるんです。たまに間違えてしまって「そこ、返事は『ありがとう』じゃないでしょ?」って言われるんです(笑)。忙しいときに、「ちょっといいですか?」ってスタッフに声をかけられても、無意識で笑顔で『あ、ありがとう!』って返答しちゃうんですよ。それが気付いたきっかけですね。人から見たら気持ちがこもっていないと思われているかも知れないですけど(笑)
忙しいときに声をかけると、「あぁ、ちょっと待ってて」って返しちゃいますよね。特に忙しいときは強く言っちゃったり。でも、そういう言い方は、本人に悪気はなくても相手をすごく悲しくさせたりしちゃうんですよね。
上司と部下の関係で言えば、部下は上司の表情とか言動とか、一挙手一投足見ているわけですよね。で、上司がそういう態度を取ってしまうと、部下は「自分が悪いのかな」って被害妄想になってしまいます。
でも、上司としてはそんな悪気がないことで落ち込んで欲しくないんですよ(笑)。だから、私は笑顔で「ありがとう」って言って、相手にモチベーションを与えることを目的にやっていたんです。それが癖になっていたんですね。


Q、この本のレッスンの中で、イラついているときは自分の状態を説明しちゃうっていうのも面白いですよね。
A、 そうですね、カミングアウトですね(笑)。ちょっと話が逸れちゃうかも知れませんが、例えば社内恋愛をしていたとするじゃないですか。それを隠していると皆、陰でヒソヒソ言うんですよ。でも、付き合っていることをバラしてしまうと誰も言わなくなるんです(笑)! みんなが知って本人も認めると、陰で言っても面白くないのですよね。
で、例えば自分の状態をカミングアウトして、「私、今はこんな気持ちなんですよ。だから、機嫌悪いんです」とあらかじめ言っておくと、陰で「部長、機嫌悪かった」って誰も言わないですよね。だから、表面化させることによって陰の印象をとっているんです。


Q、和田さんは人見知りだということですが、それについては克服しました?
A、 それが…できてないんです。

Q、克服したいって思うことはありますか?
A、 そうですね、できたらいいと思いますが、こんなにいろんな人に人見知りって言っちゃっているから、もういいかなって(笑)。それに、人見知りじゃなかったら、おそらくこの本も書けてなかったと思います。
克服するというより、克服しないけど人間関係を良くしようと思ったときに、すごい工夫が生まれるんですよね。もしかしたら人の性格や性質っていうのは抜本的に変えることが出来ないのかも知れない。けれども、自分の見方とか考え方を変えることで、もう少し楽に人付き合いできるのかな、と思うんです。


Q、今後の和田さんが執筆していく上でのテーマっていうのは、やはり人間関係ですか?
A、 それは担当編集の方に従って…(笑)。でも、1つのコンセプトとして、人の背中を押していけるものを書きたいなというのはありますね。私の本の基本になっているのは、「気持ちを切り替えて陽転思考で前向いていこう!」ということなんです。
1つのことをブレないで言い続けることってすごく勇気がいるんです。時代も変わるし、トレンドも変わる。その中で、「陽転思考、陽転思考!」って言ってるんですが(笑)、でも、一つのことを軸足ぶれないで続けていきたいですね。
ベースとなる考え方がしっかりしていれば、仕事も出来るし、人間関係も上手くいくっていうのは信じています。だから、そこをブレないで書いていきたいですね。
それから人間関係についても書ききれていない要素がたくさんあるので、もっと色んな角度から書いていきたいと思っています。


Q、まだまだ書き足りないことがたくさんありそうですね。
A、 はい、何かの役に立てるなら、求められたことを書いていきたいです。私は最先端なわけではないので(笑)、自分の経験とか周りの環境のことからしか書けませんが、自分が感じたこととか学んだこととかを引き出しながら、やっていくと思います。

Q、和田さんの本ってすごく身近な、読者と同じくらいの目線で書かれていて読んでいてすごく理解しやすいと思うんですが、書く上でそういった工夫はされているんですか?
A、 そうですね。本を書くときは、読者の方々と同じ目線で書いていきたいとは思っています。
これは私の営業のスタイルとまったく同じなんですが、同じように悩んでがんばってきたから、この方法をシェアしませんか、というスタンスが好きです。
読者の人と同じ位置で…同じ人ですよね。同じ人間でありたい。皆さんと同じように悩んだり、同じように風邪引いたりすることもある同じ人間だと思われたいです。
すごい著者に近づきたいって読者の皆さんが努力するかも知れないんだけど、心のどっかに「でも無理!」って思いがあるんですよね。あの人にはなれないって。でも、私はなれると思って欲しいんです。本を読んで、「なんだ、和田裕美って馬鹿みたい! 私にも出来そう」って思って欲しいんです。それくらいのほうが、私にとってはいいんですよね。


Q、最後にChabo!についてお話を伺いたいのですが、この本からChabo!に参加ということで。
A、 Chabo!っていう著者のグループがあって、その著者が売れた本の印税の20%を善意でJENさんっていうNPO団体を通して寄付をするというプログラムです。それを通して、学校を作ったり、社会貢献をしていきましょうってことですね。
私の中の寄付っていうのは、人のためにやることじゃなくて、自分のためにやることなんです。だから、人の上に立って何かしてあげているという意識はないし、寄付しているからとか、Chabo!メンバーだから偉いって意識も全くありません。そうではなくて、すごい自己満足の世界だと思っているんですね。
このプログラムでうれしい気持ちになるのは誰? というと、本を買った人、私、寄付を受け取る人みんなです。
Chabo!マークのついている本を買った人は、「私も何か手伝えた」って嬉しくなりますよね。Chabo!マークのついている著者は自分の印税で寄付できたって嬉しいですよね。で、そのお金を受け取る現場の人も嬉しいですよね。
これって、ハッピーサイクルだと思うんですよ。だから素晴らしいプログラムだなって思います。

これを通して、色んな人にそういう社会に貢献するという気持ちが芽生えるきっかけになればいいかなって思うんです。今、世界はフラット化しているから、みんなで協力し合っていかないといけないですよね。どこかの国の経済の流れが悪くなると、みんな悪くなる。隣の国だけの話じゃなくなる。だから、誰かのためじゃなくて、皆のため、自分のためだと思って、発展していけばいいかなって思いますね。