書籍情報
  • 夢をかなえる
    「打ち出の小槌」
  • 定価: 1260円
  • 著者: 堀江 貴文
  • 出版社: 青志社
  • ISBN-10: 4903853721
  • ISBN-13: 978-4903853727
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  • 堀江 貴文
  • 1972年、福岡県生まれ。
    1991年、東京大学教養学部文科3類入学(後に中退)。
    1996年、「有限会社オン・ザ・エッジ」を設立。
    2002年、経営破たんした旧ライブドアから営業権を取得する。
    2004年、「株式会社ライブドア」に社名変更
解説

 今の堀江貴文氏を一言で形容できる言葉はなかなか見つからない。
 2004年から2005年にかけて、株式会社ライブドアの社長として、大阪近鉄バファローズの買収やニッポン放送の買収、衆議院選挙への立候補などで世間から注目を浴び、一躍“時代の寵児”となった。
 しかし、2006年1月に証券取引法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕・起訴され、2011年4月26日に懲役2年6か月の実刑判決が確定。同年6月20日には東京拘置所に収監され、その後長野刑務所に移送。2013年3月27日に仮釈放となった。 そして、自由の身になった堀江氏は、再び“ゼロ”から人生をスタートさせた。

 2013年11月1日に出版された堀江氏の新刊『ゼロ』(ダイヤモンド社/刊)は、そんな今の堀江氏の心境と働くことに対するポジティブなメッセージがつづられている話題の一冊だが、この堀江氏の“ゼロ”になることを怖れない姿勢は、実は以前の著作でも述べている。
それが、2009年11月、まだ収監される前に出版された『夢をかなえる「打ち出の小槌」』(青志社/刊)で、「ゼロになることを怖がらず、挑戦しよう」と読者に訴えているのだ。いわば『ゼロ』の原点ともいえる一冊ではないだろうか。

 若い人でも、将来への不安から貯金に走る人は多い。しかし、『夢をかなえる「打ち出の小槌」』の中で、堀江氏はどうして貯金をするのか、と疑問を投げかける。「お金を貯めることが楽しい」という人はそれでよい。しかし、不安だから貯金をしている人はそもそもなぜ将来に不安を抱くのか。「将来が不安でたまらない」と考えることにどんなメリットがあるのだろうか。
 堀江氏は「不安というのは、考えた時点で負けだと思っている」と同書でつづっている。不安から冷静に判断できなくなってしまった人の多くは、生活を犠牲にして、やりたいこともやらずにコツコツと将来に備えをしてしまう。そうした不安に付け込んで必要以上に保険をかけたり、蓄えにまわすことを勧めてくる人もいる。

 でも、貯金がいくらあっても不安は完全にはぬぐえない。そういった不安から抜け出すためには、自分を忙しくするしかない。
 若いうちだからこそ、失敗してゼロになってもやり直せるものだ。もし、お金がなくなってしまったら、誰かに助けてもらえばいい。自分が信用されていればお金を借りることができるはずだ。もしできないなら、家族、親戚、友人、誰からも信用されていないということになるのではないだろうか。そんな風に堀江氏は『夢をかなえる「打ち出の小槌」』で訴えているのだ。

 出版元の青志社によれば、『夢をかなえる「打ち出の小槌」』は『ゼロ』のヒットによって、再度注目を集めているそうだ。
 堀江氏が誤解を怖れずに本音を明かした『夢をかなえる「打ち出の小槌」』。すでに『ゼロ』を手にしている人は、ぜひ本書も手にとって読み比べてみてほしい。もしかしたら、『夢をかなえる「打ち出の小槌」』の方が、より堀江氏の本音を感じるかもしれない。
(新刊JP編集部)

目次
第1章 夢をかなえる「打ち出の小槌」とは?
  • 信用は、とてもあいまいなものであり、自信さえあれば、ごまかしやハッタリがきく。自分を不必要に大きく見せる必要はないが、小さく見せることもない。
  • 私が東大という「心の中の打ち出の小槌」を手に入れたとき、その威力に驚いた。その価値をうまく使えば、なんだって実現させられるのだ。
  • 私よりもみんなのほうがよっぽど拝金主義だ。それなのにお金の本質が理解できていないから、いつまでも豊かな生活が送れないのだ。
  • 目に見えない自分の価値をしっかりと意識することで、今後の生き方が変わってくるはずだ。
  • 「心の中の打ち出の小槌」の存在に気づかないことは、自分の可能性や才能を潰しているのと同じことだ。
  • 「自信」「コミュニケーション能力」「投資」。ショートカットして成功するには、これらが不可欠だ。
第2章 ゼロになることを怖がらず、挑戦しよう
  • 貯金がなくてもいざというときには、誰かからお金を借りればいい。もし借りられないのなら、それまでの生き方が間違っていたとしか言いようがない。
  • 不安に対する一番の解決策は、とにかく忙しくなること。失敗したらどうするかを考えていても、意味はないし、たいしたものを持っていないあなたがゼロになることを、なぜ恐れるの?
  • 人間にできないことなんて何もない。自分で大きな関門を設定し、それを越えろ。そうすれば必ず大きな自信がつく。
  • 自分の能力以上の仕事を依頼されても、ハッタリをかまして引き受けろ。控えめにして自分を小さく見せる必要はない。
  • 私が東大をやめるとき、夢にまで東大がでてきた。けれど、勇気をもって損切りができたかどうかで、その後の人生が変わってくるのだ。
  • 私は人類の未来の希望のために宇宙開発事業に投資する。誰もやらないから、私がやるのだ。
第3章 夢を邪魔する常識の殻を破れ
  • 朝ご飯に納豆。これを疑うところから、ビジネスチャンスが生まれる。常識を捨てて、他人と違うことをするのだ。
  • コツコツ教が日本には蔓延していて、誰もがコツコツ教の信者になってしまっている。でも、コツコツやることを否定するだけで、ショートカットの道がたくさんあることに気づける。
  • とにかくあらゆることを疑ってみる。そうすると、常識なんて意外と不合理なことに気づくはずだ。
  • 耐えることを美徳とし、そこに喜びを見いださせる教育なんて、マゾを育てるための教育だ。
  • 資格を取得することが重要なんじゃない。その資格をどうやって生かすかが大切なんだ。
第4章 適度な借金でさらなるショートカットを
  • 「貯金をしなさい」とは教えても「借金をしなさい」とは教えない学校教育には問題がある。そんなだから、家を買うのに三五年ローンを平気で組んでしまうのだ。
  • 財布の中身を気にしていても意味がない。お金は、ストレス発散や、おいしい食事など、自分への投資として使ってしまえばいい。
  • 起業などやりたいことがあるなら借りてでも使え。適度なレバレッジをかければ刺激にもなるし、成長に結びついていく。
  • 満員電車に乗って苦しんでも、いい仕事はできない。職場の近くに住むだけで、集中できる環境が整うのだ。
  • 時間を効率的に使いながら、24時間、情報をインプットし続けるのだ。すると、未来が見えてくるだろう。