解説
「傘を持たずに外出したら雨に降られる」、「通勤時、人身事故に巻き込まれて遅刻する」「仕事でミスを押しつけられる」など、「ツイてない」ことが立て続けに起きると、「呪われているんじゃないか」と思ってしまいたくなることがあります。
『呪いが解けちゃう! すごい「お清め」プレミアム』(KADOKAWA刊)の著者にして古神道数秘術家の中井耀香さんは「世の中には、“難を受けやすい”人が一定数いる。そういう人は、“呪い”をもらってしまっていることが多い」と述べています。これが本当なら、「呪われているのかも」という直感はあながちまちがっていないのかもしれません。
中井さん曰く、難を受けやすい人は、何らかの理由で周囲から呪いをもらったり、自分で呪いを作り出してしまっていることが多いそう。その結果、「ツイていない」と感じるような出来事が増えてしまうと言います。
では呪いを遠ざけ、毎日をいきいきと暮らすにはどうすればよいのでしょうか。
日常生活に潜む「呪い」に注意!
そもそも「呪いって、どんなもの?」と聞かれて、あなたはちゃんと説明できますか?
私たち日本人は「呪い」や「祟り」といった考え方となじんできた割に、これらについて「おどろおどろしいもの」程度の認識しかない人も少なくありません。
中井さんによれば、呪いとは「マイナスの感情が一つに固まったエネルギー体」のこと。毎日少しずつたまっているマイナスの感情が、ある一定量を超えたときに固まった状態になる、それこそが呪いだと言います。
そして、ある人の中で、呪いのエネルギーが大きく強くなっていくと、どんどん運を下げてしまい、同時に「同質のもの」を引き寄せてしまうそう。だからこそ、呪いは避けるべき存在なのです。
呪いを遠ざけるために、距離を置くべき人々
冒頭でも触れたように、呪いには周りからもらってしまうケースと、自ら作り出してしまうケースとがあります。ここでは呪いをもらわないための工夫例を紹介しましょう。
周囲の人から、ねたみ、そねみ、憎しみといった感情を持たれたとき、それらはやがて呪いとなって、あなたのところに飛んできます。つまり、呪いをもらってしまいます。たとえば、「あなたの足を引っ張るコミュニティ」は、その典型例。
あなたが洋服や髪型を変えると「似合わない」「派手すぎ」と言ってきたり、「起業しようかな」と言ったら、「無理だよ」「家族が心配するよ」などのネガティブな言葉をかけてくる人が多いコミュニティがそれにあたります。
結論から言えば、そのようなコミュニティとは距離を置くのが一番。ネガティブな人たちと接しないようにすることで、呪いを遠ざけることができるのです。
呪いを遠ざけるもう一つの方法は、「お祓い言葉」を口にすること。本書では、密教で真実の言葉とされる「真言」、神道で神に祈る言葉とされている「祝詞」といったものを口にすることを推奨しています。
中でも、中井さんが特にお奨めする真言は「サンバラサムハラ」。この言葉は、戦国時代に活躍した武将、加藤清正が自分の刀に彫ったことでも有名で、唱え続けることにより、大難は小難に、小難は無難になると言います。
本書では他にも、呪いを作り出さないためのポイントとして、自分の過去との向き合い方などが紹介されています。
日々の生活に「うまくいかなさ」を感じているのなら、本書に書かれていることをヒントにしてみてはいかがでしょうか。
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インタビュー
聖徳太子が憲法を「十七条」にしなければならなかった理由
以前、占い師の生態を調査したルポを読んでいたら、「政治家、スポーツ選手、芸能人は占いを信じる人が多い」と書かれていた。
たしかに、特定の数字にゲンをかつぐアスリートや、占い師のアドバイスによって自分の芸名を決める芸能人がいるという話はよく耳にするが、実際、占い師はどのようなことを思い、どのような活動をしているものなのか。
『呪いが解けちゃう! すごい「お清め」プレミアム』(KADOKAWA刊)の著者、中井耀香さんは「古神道数秘術」をベースに活動をしている占い師。
耳慣れない「古神道数秘術」という言葉。まずは、これがどのようなものなのかを中心に話を聞いた。
―― 中井さんのプロフィールにある「古神道数秘術」とはどのようなものでしょうか。
中井: 古神道の中に、数霊(かずたま)という考え方があります。これはひと言でいうと、「数によって、神様の意志を知ることができる」というものです。
古神道数秘術では、数霊の流れを汲み、数によって人の運命をコントロールできたり、周囲への影響力を増すことができると考えます。
―― すみません、今のお話だけでは、まだ充分理解できていないような気がします……。
中井: それでは、「十七条憲法」を例にお話しましょう。古神道的には、十七という数字に着目します。十七は、奇数で最も大きい数の九と、偶数で最も大きい数の八を足し合わせた数ですよね。
古神道数秘術の世界では、奇数は陽の数、偶数は陰の数と呼びますが、それぞれの「最高の数」が合わさった数だということで、十七はものすごく力のある数だと考えます。つまり、人に対して強い影響力を持つ数字が十七だというわけです。
聖徳太子ほどのお方であれば、この程度のことは無意識のうちになさったことなのでしょうが、強い影響力を持った憲法を作るために、十七条にしたのだと思います。もし十六条だったら、これほどの影響力を持つことはなかったはずです。
―― なるほど。数にそれほど大きな意味を見出すというのは面白いですね。本書では「破壊の数」についての話も出てきますが、これはどういうものなのでしょうか。
中井: 魔が入りやすい状態にし、災難を引き寄せてしまう数字のことです。その人がどのようなカルマ(生まれながらに背負ってきた業)を持っているのかも、破壊の数を見れば分かります。
―― どうすれば、各人の破壊の数が分かるのですか。
中井: 「1980年生まれの人は、3と4が破壊の数」、「1999年生まれの人は、3と6」といった具合に、生まれ年などを見ることで分かります。
たとえば過去に、破壊の数が3の人が、3の日の3の時間に「33」というナンバープレートを付けた車で走っていて亡くなられたというケースがありました。
このように破壊の数が重なると命に関わることがあるので、破壊の数は徹底的に避けることをおすすめしています。
―― ちなみに、破壊の数の多い・少ないは、人によって違いがあるのでしょうか。
中井: あります。多い人で4つ、少ない人だと1つといった感じです。先ほど「破壊の数を見れば、その人がどういうカルマを持っているか分かる」という話をしましたが、まさにこの部分に関わってきます。
破壊の数を多く持っている人というのは「過去生」が多いことの証し。つまり、何度も生まれ変わっていることを意味します。それだけカルマが重いため、破壊の数が多くなるのです。
―― カルマが重いと、どういった特徴があらわれるものなのでしょうか。
中井: 繰り返し生まれ変わっているため、魂の経験値が高い。したがって、子どもであっても、カルマが重ければ魂が古く、どこか達観したような感じになります。結果、周りにキャピキャピした「子どもらしい子ども」がいると、なかなか馴染めなない。
―― なるほど。今の破壊の数の話に続き、基本的なことで恐縮ですが、本書のキーワードの一つである「穢(けが)れ」がどのようなものなのかも教えていただけますか。
中井: 神様との繋がりを断ち、自分のエネルギーを下げてしまうものを穢れと呼びます。お葬式は、あの世とダイレクトにつながっている人と対面するという意味で、最大の「穢れスポット」。なので私は、よほど近しい身内のお葬式でないかぎり行きません。
他に、物理的にものすごく汚い場所なども穢れスポットなので近寄らないほうがいいですね。
―― お葬式が「死に近い」場所であるために穢れスポットだというなら、いわゆる事故物件なども当然避けたほうがいいんでしょうね……。
中井: 絶対に避けたほうがいいです。なぜなら、自殺した人の魂はそこに居続けるから。自殺した人の魂は、「自殺した日の朝」に戻り、また自殺し……という無限ループを繰り返すのです。
「ツイてない人」こそやるべき朝の習慣
厄年というわけでもないのに「自分は呪われているんじゃないか」と思いたくなるほど悪いことが続いたという経験はないだろうか。悪いことといっても、大病を患うといった重大なことではなく、「初めて行った美容院で変なカットにされてしまった」といった、ささやかではあるが確実に運気が下がっていると感じるようなことである。
こんな時、私たちはどんな行動をとるのが望ましいのか。
『呪いが解けちゃう! すごい「お清め」プレミアム』(KADOKAWA刊)の著者である中井耀香さんに、占いの見地から話をしてもらった。
―― 本書のテーマは「呪い」ですが、中井さんは初対面の人を見て、すぐに「この人は呪われている・呪われていない」ということが分かるのですか。
中井: パッと見で「あ、この人、呪われているな」と分かります。どこかフワフワしていて、地に足が着いていない雰囲気の人は十中八九、呪われていますね。通り魔事件を起こしてしまうような人は、その典型例といえるでしょう。
―― 呪われているとは、具体的にどのような状態を指すのですか?
中井: 魔的なエネルギーに乗っ取られてしまっているような状態を指します。こうなってしまうと、自分の意志で自分の行動をコントロールすることができません。なので、当人の感覚からすると「自分で事件を起こした」という感覚はないはず。
日頃から「あんな親のところに生まれなければよかった」「こんな人生になるはずじゃなかった」等、不平不満ばかり口にしている人です。そういう言動を繰り返していると、魔的なものを引き寄せ、共振してしまいやすくなります。
「寸善尺魔」という言葉があります。寸は尺の10倍の単位。世の中には善なることは少なく、魔的なことのほうがずっと多いという意味の言葉です。
この言葉に従えば、誰しも普段の“ちょっとした”おこない次第で、通り魔事件の犯人と同じように呪われてしまったとしても、何ら不思議ではないと言えます。
―― なるほど。だからこそ本書では「趨吉避凶」という考え方を重視しているわけですね。
中井: その通りです。この考えは「常に難を避ける生き方が吉を呼ぶ」というもの。易経の大切な教えです。
たとえば華僑の人たちは、怪我や事故に遭いやすい年回りのとき、「悪いこと」を先取りするために、献血をして血を抜いたり、家の中の要らないものをわざと大きな音を出して壊すそうです。
つまり、この考え方によれば、「これをすると良い」ということをする前に「悪いことを避ける」のが先、なのです。
―― 本書では、「悪いことを避ける」ための具体的な方法が多数紹介されていますが、特に「入門編」としては、どのようなものがおすすめですか。
中井: 「毎朝、パンツを変える」ですね。以前、師のお一人から「人は寝ている間もケガレを受けているから、朝起きたらパンツを履き変えろ」と習いました。つまり、パンツを変えることがお祓いになるという考え方ですね。
生殖器と口はダイレクトに身体の内部とつながる場所なので特に清浄にせよ、という意味もあるようです。
実際に毎朝履き変えてみると、前日にあったことがリセットされる感覚を味わえます。
―― 冒頭の「呪い」の話に戻ると、本書には「自分で自分を呪ってしまう」という表現も出てきます。これは具体的にどのような状態を指すのでしょうか。
中井: 「自分には実力がない」「しょせん自分の人生なんて…」といった具合に、「自分はダメだ」と刷り込みをしてしまっている状態を指します。強い劣等感を持って、そこに縛られてしまっているということです。
―― その状態から抜け出すにはどうすればいいのですか。
中井: 感謝することですね。不平不満ばかり言って呪われている人ほど、感謝の念が弱い。周りのせいにしてしまいがちです。
あとは「感謝しよう」とは思っていても、「感謝する」ということの意味を理解できていないケースもよく見かけますね。
―― それは、どういうことでしょうか。
中井: 呪われている人ほど、 「自分」に感謝できていないんです。今日一日がんばってくれた自分の身体に対して感謝できていないし、健康はタダで手に入ると思っている。
だから身体のメンテナンスをせず、いいものも食べない。でも、これでは「自分を後回しにしている人生」と言うしかありません。感謝が足りないために呪われてしまう可能性が高い。
―― なるほど。ということは、呪われないためには、まず自分の身体に感謝し、いたわる必要があるということですね。最後になりますが、読者の皆様へメッセージをお願いします。
中井: 私は今回の話の中で何度か「神様」という言葉を使いましたが、日本人には元々、「お天道様に見られている」という意識がありました。その意識を取り戻す必要があるのではないでしょうか。
日々の生活の中で決断を迫られたら「神様だったら、どう考えるだろう」と意識してみることです。そうすれば自ずと迷わなくなります。逆に、迷うと魔がさしておかしなことになる。
本書が、「自分は神様と繋がっている存在なのだ」という意識を取り戻すためのきっかけになればうれしいですね。