「驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100」

書評

 毎朝目覚めの悪さに苦しんではいませんか? 目覚まし時計を何度もかけてようやくベッドから出たときには、出発しなければいけない時間の10分前だった…それが日常的になっているという人も多いでしょう。
どうすれば、もっとスムーズに目を覚ますことができるのか、

 そんな悩みに答えてくれるのが、『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(三橋美穂/著、かんき出版/刊)です。
本書では、リラックス(心と体をほぐしてリラックスする方法)、体質改善(ぐっすり眠れる健康な体を作る方法)、環境(寝室を整えたり、寝具をメンテナンスしたりする方法)などの8つの観点から、快眠セラピストの三橋さんが眠りの質を高めるための100のメソッドを紹介しています。

ここでは、起床直後に眠気が吹き飛ぶちょっとしたコツを3つ、ご紹介します。ぜひ試してみてください。

耳たぶを引っぱる

 まずは、ベッドの中でできるコツです。
三橋さんがすすめるのは、耳まわりを刺激してあげるということ。朝、目がさめたら、まずは両手で耳たぶを持って引っぱります。さらに、耳全体を揉んだり揺さぶったりしてみてください。
耳は皮がうすく刺激が伝わりやすいため、全身の血行がよくなって体温が上昇、脳も刺激されるそうです。その結果、身体を一気に「活動モード」へと切り替えることができるのです。

たっぷり息を吸い込む

 続いて注目するのが「息」です。息を吸うと交感神経が働いて筋肉は硬くなり、吐けば副交感神経が働いて筋肉がゆるむといわれています。つまり、睡眠中にゆるんだ身体を引きしめたいなら、たっぷりと息を吸えばいいということになります。
 具体的なポイントとしては、肋骨が開いていくイメージで息を吸いましょう。起きてすぐの呼吸を変える。たったこれだけのことで、気持よく身体を目覚めさせることができるのです。

起床後1時間以内に朝食をとる

 朝はバタバタしがち。つい朝食をぬいてしまう人も少なくないはずです。でも、朝食をぬいてしまうことが、目覚めの悪さを招きます。
 朝食をとり、胃腸をしっかりと動かすことは、体内時計を調整する意味で、とても重要です。起床後1時間以内に朝食をとることで、全身にある体内時計を合わせることができるのです。逆に、朝食をぬいてしまうと、体内時計がバラバラに動いたまま一日が始まってしまいます。結果、「頭は起きているけど、体は寝ている」ということになってしまうのです。

 本書で紹介されているメソッドはどれも、お金をかけず、すぐに実践できるものばかり。
これまで何度か快眠対策を試しては失敗してきたという人はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

(新刊JP編集部)

著者プロフィ―ル

三橋美穂(みはし・みほ)

快眠セラピス卜・睡眠環境プランナー。寝具メーカーの研究開発部長を経て2003年に独立。現在は、全国での講演や執筆、個人相談のほか、べッドメーカーのコンサルティング、ホテルのコーディネイト、快眠グッズのプロデュースなど、企業の睡眠関連事業にも広く携わる。とくに枕は、1万人のフィッテイングをしてきた経験から、その人の頭を触っただけでどんなタイプの枕が合うかわかるほど。
眠りを多角的にとらえたアドバイスには定評があり、睡眠のスペシャリストとしてテレビや雑誌など多方面で活躍中。NHK「おはよう日本」やフジテレビ系「バイキング」などにも出演するほか、数多くの女性誌で快眠メソッドを紹介。「誰でも手軽に快眠できる」と支持を集めている。
『快眠セラピー』(KKロングセラーズ)を始めとする多数の著書に加え、監修・ナレーションを手がけたイメージ法のCDブック「快眠メディテーション」(デラ)も好評。豊かな眠りが世界中に満ちあふれることを願いながら、日々活動中。

目次

第1章「起きられない」「いつも眠い」をなくすコツ
1.

朝起きられないとき

1-1

眠気解消!耳を引っぱる

1-2

目が覚めたら目を閉じない

1-3

目覚まし時計は5歩以上離れた場所に

1-4

アレルギーも思考が原因?

2.

起きてからボーっとするとき

2-1

朝は胸にたっぷり息を吸い込んで

2-2

起きたら明るい空を見る

2-3

起床後1時間以内に朝食をとる

2-4

1分でスッキリ!目覚めのツボ押し

2-5

朝は足湯で体温を上げる!

2-6

モーニングアロマ&音楽で気分を上げる

3.

日中眠くなったとき

3-1

昼寝の習慣で眠気をリセット

3-2

早い眠気はブルーライトで撃退

第2章「寝つけない」「眠りが浅い」をなくすコツ
4.

夜眠気がやってこないとき

4-1

就寝前8時間はうたた寝禁止!

4-2

枕元には哲学書を1冊

4-3

寝酒が睡眠の質を下げる

4-4

夜のタバコとカフェインに注意!

4-5

何時に眠れるかは、朝起きたときに決まる

4-6

午前中に太陽光を30分以上浴びる

4-7

17時以降の照明は夕陽の色に切り替える

4-8

就寝1時間前から照明をさらに暗く

4-9

眠りが浅ければ睡眠時間を減らしてみる

5.

ストレスで眠れないとき

5-1

眠れないときは頭を冷やす!

5-2

悩める自分の写真を眺める

5-3

頭に『ん~』を響かせる

5-4

自然音&ゆったリズムでリラックス

5-5

無理をして眠るのは逆効果

5-6

ストレスと金縛り

6.

体の緊張をほぐしたいとき

6-1

寝る前1分! 究極の快眠ストレッチ

6-2

タオル1本! かんたんストレッチ

6-3

全身の力を抜く筋弛緩法

7.

リラックスして眠りたいとき

7-1

あごと目の奥の力をゆるめる

7-2

左の鼻の通りをよくする

7-3

目・首・腰を温める

7-4

手のひらで目を癒す

7-5

夜空の星を眺める

7-6

リラックスドリンクで癒される

7-7

言葉のパワーで眠る

7-8

涙で心を浄化する

7-9

寝ながら瞑想 基本の呼吸編

7-10

寝ながら瞑想 応用の宇宙編

8.

不規則な生活で眠るとき

8-1

不規則な生活にはアンカースリープ

8-2

今日は徹夜! わかったときの対処法

8-3

海外旅行の時差ボケ解消法

9.

体に不調があるとき

9-1

イビキには舌まわし体操

9-2

ひどいイビキには妊婦のポーズ

9-3

足がつるときはレッグウォーマー

9-4

足を高くしてむくみを撃退

9-5

でっちり腰痛はタオル1枚で解消

第3章 気持ちよく眠れる環境を作るコツ
10.

着るものを替えて快眠する

10-1

パジャマに着替えて疲れをリセット!

10-2

シルクのやさしさに包まれて眠る

10-3

お腹が冷たければ一年中腹巻き

10-4

ノーパン+腹巻きで朝までぐっすり

11.

寝具を替えて快眠する

11-1

体にピッタリ合う枕はかなり低い

11-2

首のキレイは枕で作る

11-3

超かんたん!バスタオル枕の作り方

11-4

マットレス選びのポイントは?

11-5

羽毛布団はパワーで選ぶ

12.

寝具のメンテナンス

12-1

寝具を長く使う秘訣

12-2

へたった寝具の寿命を伸ばす!タオル補整法

12-3

布団カバーを素早く替える裏ワザ

12-4

ダニ対策は乾燥・吸引・洗濯

13.

快眠できる寝室を作る

13-1

リラックスカラーはベージュとパステル

13-2

ベッドは壁から離して頭は入口から遠くに

13-3

カーテンはライフスタイルで替える

13-4

豆電球は消して寝る

13-5

寝室を片づけて部屋も心もスッキリ

13-6

パートナーと一緒に快適に眠る方法

13-7

ペットと一緒には寝ない

14.

夏の睡眠

14-1

背中ダンボールで蒸れを解消

14-2

手作り抱き枕で背中を涼しく

14-3

エアコンは体温リズムに合わせる

15.

冬の睡眠

15-1

布団のかけすぎ注意!背中側を断熱する

15-2

ペットボトル湯たんぽで布団を温める

15-3

太陽光で冬季うつ予防

第4章 毎日の習慣で眠りが変わる
16.

ベストな睡眠リズムを知る

16-1

1分で眠れるのは快眠ではない!

16-2

睡眠日誌で自分のリズムをつかむ

16-3

週末の寝すぎに注意!

16-4

眠れなければ眠らない

17.

快眠のための運動

17-1

スロージョギングで体温アップ

17-2

片足立ち1分で運動量を上げる

18.

快眠のための食事

18-1

健康にいい食事は睡眠にもいい

18-2

朝食までの空腹時間を長くする

18-3

夕食にはサパーを

18-4

鍋料理や辛い食事で体温を上げる

19.

快眠のための入浴

19-1

基本入浴はぬるめのお湯に15分

19-2

冷えや疲れに効く!熱めのお風呂

19-3

入浴の気力がない日は手浴と足浴

20.

快眠のためのアロマ

20-1

ラベンダーは「真正」を選ぶ

20-2

認知症に効くアロマは睡眠にも効く

20-3

5つのアロマのシーン別ブレンド法

第5章 眠りが変わると人生がうまくいく
21.

眠りを仕事に生かす

21-1

睡眠を「ひらめき」に変える

21-2

学習効果を高める眠り方

21-3

睡眠の優先度を上げる

21-4

入浴時間を決める

22.

睡眠で人生を変える

22-1

睡眠は願いをかなえる

22-2

夜の眠りを楽しみに1日を過ごす

22-3

睡眠は人の器を大きくする

22-4

相反する2つのバランスをとる

22-5

ベストな眠り方は自分で決める

22-6

明日のために眠る

22-7

「安眠」から「快眠」へ

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