「お金持ちになりたい」というのは多くの人々が願っていること。
書店に行くと「成功法則」と銘打って、経済的に成功するための方法が書かれた本が数えきれないほど並んでいるのは、そんな願望の表れでしょう。
でも、そういった本は内容がまちまちで、ある本で推奨していることが別の本で否定されていたりします。これではどの「成功法則」が正しいのかわかりませんよね?
ここで忘れてはいけないのは、私たちはみな異なった才能を持っていて、心や考え方のレベルも違うということ。つまり「才能のタイプ」と「レベル」によってフィットする成功法則が変わってくるのです。
となると、まずはこれらを把握するのが「経済的な成功」を手にする最初のステップ。本書によると、どんな人でも「才能のタイプ」はこの4タイプに分かれるのだそうです。
創造することが好きな「ダイナモ」(発電機)
このタイプの人を一言でいえば「アイデアマン」です。
新しい何かを始めて、前進させることを得意としていて、創造力に長けていますが、一方で物事を「終わらせること」や、細かい気配り、話し合いや人の気持ちを汲むことは苦手という面も。
こういう人に「気配りの大切さ」や「社交性」を説いてもあまり意味がありません。スティーブ・ジョブズや石原慎太郎といったこのタイプの成功者と同じように、人からの批判に左右されず、社交性がなくても、気配りが苦手でも気にしないことが大事だと言えます。
人とつながることが好きな「ブレイズ」(炎)
このタイプの人は社交的で、会話とコミュニケーションが得意。人脈作りやストーリーを話すことはお手のものです。このタイプの人の例としては、ビル・クリントンや松岡修造など。自分をブランド化して成功するパターンが多いようです。
ただ、分析や細かい計算が苦手という一面もあり、「自分がいなくても回るシステム」を作ろうとすると行き詰ってしまいやすいのだとか。
人の役に立つことが好きな「テンポ」
「時間内に必要なことを完成させる」ことが得意な実務家がこのタイプ。辛抱強く時機を読むことに長けていて、周囲からの推薦や紹介を受けることも得意です。
不得意なことは、計画を立てることや創造性を発揮すること。何かをゼロから作り出そうとすると失敗しがちです。このタイプの成功者としては、ウォーレン・バフェットやマハトマ・ガンディーといった政治指導者など。辛抱強さが自分の武器だと自覚すると成功しやすいかもしれません。
詳細が好きな「スチール」
物事の詳細を好み、どんなことも「全て把握する」ことを好むタイプです。
物事を冷静に処理でき、どんな時も慌てないのが武器で、システム構築能力に長けている反面、コミュニケーション能力にやや難があることも。
マーク・ザッカーバーグ(Facebook)やロバート・キヨサキといった面々がこのタイプの成功者のモデルです。
どうでしたか?
心当たりがあるタイプがあった人も、そうでない人も、本書ではその正確な診断方法と、タイプ別の成功法則が明かされていますので、人生設計をする上で参考にしてみるといいかもしれません。
自分の性質と相容れない方向に進んでも、成功は遠のくばかり。自分にフィットする成功法則を手に入れることを、この機会に考えてみてはいかがでしょうか。
- 第1章
あなたの才能を見つけよう~あなたの「周波数」はどれか?~ -
- あなたの才能を見つけよう~あなたの「周波数」はどれか?~
- あなたに隠された「4つの才能」とは
- 周波数別才能のルール
- 4つの周波数を理解する
- 「ダイナモ」の人(アイデアマン)
- 「ブレイズ」の人(社交的な人)
- 「テンポ」の人(五感に優れた人)
- 「スチール」の人(詳細に強い人)
- 富のカギは「フロー」
- 300万ドルの小切手
- 互いの周波数に気づくと、相手のことを理解できる
- 第5の周波数とは何か?
- アクションプラン「フューチャービジョン」と「飛行計画」
- 「フューチヤービジョン」を作成する
- 「フューチャービジョン」の書き方
- 「飛行計画」を作る
- 第2章
あなたの現在のレベルを見てみよう~ウェルス灯台の階層~ -
- ウェルス灯台とは何か?
- 基礎プリズムとは何か?
- 各レベルで行き詰まってしまう理由
- すべてのレベルに共通すること
- アクションプラン 飛行前チェックリスト:赤外線レベル
- 第3章
「赤外線レベル」から抜け出す方法 -
- なぜ、赤外線レベルの人はうまくいかないのか?
- 赤外線レベルが命取りである理由
- 赤外線レベルを抜け出す3つのステップ
- ダイナモの人が赤外線レベルを抜け出す道
- ブレイズの人が赤外線レベルを抜け出す道
- テンポの人が赤外線レベルを抜け出す道
- スチールの人が赤外線レベルを抜け出す道
- 赤外線レベルから抜け出すための4つのギア
- オレンジレベル戦略(ローギア)
- 黄色レベル戦略(セカンドギア)
- 緑レベル戦略(サードギア)
- 青レベル戦略(トップギア)
- 飛行前チェックリスト:赤レベル
- アクションプラン あなたの周波数に合う空間をデザインしよう
- 第4章
「赤レベル」から抜け出す方法 -
- 「富の階段」を登るか、落ちるか
- 生活するだけのお金しか稼げない
- ミリオンダラーへの10のステップ
- 収支がプラスにならない理由
- 赤レベルからオレンジレベルへの3つのステップ
- ダイナモの人が赤レベルを抜け出す道
- テンポの人が赤レベルを抜け出す道
- ブレイズの人が赤レベルを抜け出す道
- スチールの人が赤レベルを抜け出す道
- 会社を辞めなかったウォーレン・バフェッ卜
- 「クラーク・ケン卜時間」と「スーパーマン時間」
- 砂漠で穴を掘るな!
- 飛行前チェックリスト:オレンジレベル
- アクションプラン フローに沿うための5つのステップ
- 第5章
「オレンジレベル」から抜け出す方法 -
- オレンジレベルの現実
- 「プロジェクト」と「プロセス」
- ゼロの力
- 富の方程式という武器を手に入れろ
- 富=価値×レバレッジ
- 価値を作る思考力とレバレッジをかける行動力
- オレンジレベルから黄色レベルへの3つのステップ
- スチールの人がオレンジレベルを抜け出す道
- ブレイズの人がオレンジレベルを抜け出す道
- テンポの人がオレンジレベルを抜け出す道
- ダイナモの人がオレンジレベルを抜け出す道
- 観客とプレーヤー
- 飛行前チェックリスト: 黄色レベル
- アクションプラン 最高のプロモーションのDNA
ロジャー・ハミルトン
香港生まれ。ケンブリッジ大学のトリニティカレッジで学び、在学中に事業を興した。
著者自身によると、起業家としての教育にかかった費用は大学教育にかかった費用よりもはるかに多く、失敗し、数百万ドルの損失を経て初めて成功することができた。現在は出版、不動産、イベント運営、リゾート運営、研修、コーチング、メンタリング、オンライン教育の分野で事業を展開している。これらすべての事業とコンテンツの背後には著者の「ワールド・ワイド・ウェルス(世界に行き渡る富)」のミッションがある。クリントン・グローバル・イニシアティブ、国連グローバル・コンパクト、トランスフォメーショナル・リーダーシップカウンシルの会員として、過去10年間にわたり社会起業を世界的に盛り上げるために献身してきた。シリコンバレーのNASA研究センターにあるシンギュラリティ大学のエグゼクティブプログラムの卒業生でもある。
毎年「ファスト・フォワード・ユア・ビジネス(次のステージへの8つの道)」ツアーをオーストラリア、日本、中国、アフリカ、イングランド、アメリカで開催し、ビジネスに与える影響が大きい10のトレンドについてセミナーを行い、起業家が経済変化に対応できるよう指南し、ツールを提供している。
また、アントレプレナーインスティチュートの創立者であり、世界各国の15万人を超える起業家やリーダーに利用されているウェルスダイナミクスとタレントダイナミクスのプロファイリングシステムの考案者である。
バリにある著者のリゾート、ビジョン・ビラは年間を通して「iLab」アクセラレータープログラムを開催するアジア初の起業家のためのリゾートである。1カ月にわたるプログラムでは、ビジネスオーナーが事業を就業場所を問わず、多言語かつ多角経営されるグローバル事業に変換できるよう支援している。著者は現在、妻(レナータ)と3人の子供たち(キャサリン、テレサ、ルーク)とバリに在住している。
宇敷珠美(うしき・たまみ)
マサチューセッツ大学ボストン校政治学部卒業。日本帰国後、アメリカ大学大学院日本校、インターナショナルスクールのディレクターなどを経て2002年に起業。シンガポールベースの国際イベント会社サクセスリソーシズ日本支社代表を務め、日本の起業家たちにロバート・キヨサキ、ブライアン・トレーシー、アンソニー・ロビンズなどの海外ビジネスセミナーを紹介、多くの優秀な人材を導いた先駆け的存在となる。
2006年ロジャー・ハミルトンに出会い、ウェルスダイナミクス理論の真理と機能性に感動、日本の人たちに知らしめることを使命とし、奔走する。現在、複数の会社を所有/経営するかたわら、今まで培ってきた知識とビジネス経験を元にパッションである「起業家支援」をますます加速している。
- 定価:
- 1,600円(税抜)
- 著者:
- ロジャー・ハミルトン
- 監修:
- 宇敷珠美
- ISBN-10:
- 4894516594
- ISBN-13:
- 978-4894516595