だれかに話したくなる本の話

“米国最強のセールスマン”が明かした思考術

メリカで“最強のセールスマン”と言われるジェフリー・ギトマー氏は、世の営業マンにとって重要なのはポジティブになることだと断言します。ポジティブ思考こそ、人間を成功に導いてくれるものである、と。
 しかし、ポジティブ思考に目新しさはありません。これまでベストセラーとなってきた数々の成功哲学にもその重要性が説かれています。

 では、どうしてギトマー氏は改めてポジティブ思考を提唱するのでしょうか。
 それは結局、本を読んだだけではポジティブにはなれないということです。「一体、自分にとってなんの役に立つのか」と考えながら読むのはまさにネガティブ思考であり、ポジティブな思考方法を身につけるには、ポジティブな考え方を理解しないといけません。

 ここでは、ギトマー氏が提唱するポジティブな思考を身につけるためのステップをご紹介しましょう。

1)自分自身を知る
 「自分はポジティブだ」と思っている人もいるかも知れません。しかし、本当にポジティブな考え方とはどのようなものか知っていますか? ギトマー氏は言います。「実際にポジティブな考え方が身についているのは、せいぜい100人に一人」であると。
 もし、自分が本当にポジティブ思考を身につけているか知りたければ、ギトマー氏が著した『ポジティブ思考』(日経BP/刊)の35ページから掲載されている自己診断テストを体験してみてはいかがでしょう。

2)自分の思考パターンを知る
 もうすぐワールドカップが開催されますね。日本代表の「決定力不足」は未解決のまま本戦に突入しますが、どうして人はゴール前になると痛恨のミスを冒してしまうのでしょうか。
 精神的な面、技術的な面、様々な要因がありますが、1つは「シュートをどのように打つかを知り、確実に決めなければいけない」とネガティブに考えてしまう余計な思考が働いてしまうからです。
 どんなシーンでも、ネガティブになると余計なことを考えすぎて基本を忘れてしまいがちです。それを克服するために、「なぜネガティブに考えてしまうのか」を知りましょう。

3)いますぐ行動を起こす
 自身の思考パターンを理解し、ポジティブな思考を身につけるためには「すぐやる」ことです。親切な言葉、やさしい言葉、笑顔、友人をつくる、良いことを言う、褒める、責任をとるなど、どれも昔、母親から言われたことばかりです。
 でも、実践しなければポジティブ思考は身につきません。できることをすぐに行動する。そして毎日続ける、少し根気が必要ですが、こうしてポジティブ思考は身につくのです。

4)ポジティブ思考の要因を知る
 ポジティブな考え方を身につけたら、今度はその要因を知ることが必要です。
 あなたは誰かに必要とされていますか? 好きなことや得意なものはなんですか? こうしたもの1つ1つがあなたを形成しています。
そしてこれらのあなたの財産が、あなたを最強の営業マンにさせていくのです。

5)ポジティブな考え方を達成する
 「イエス!」という言葉は、ギトマー氏が提唱する最も重要なキーワードです。
 「イエス!」という答えは宣言であり、肯定的な意志を相手に伝えます。つまり、ポジティブな気持ちを持っているだけでなく、ポジティブな期待をされるのです。
 このステップまで来ていれば、「イエス!」と答えられる考え方をもう持っているでしょう。とりわけ営業マンの方は、「イエス!」と答えることによって人々から熱い期待が寄せられます。そして自然と、「最強の営業マン」になっているのです。

 ジェフリー・ギトマー氏の新刊『全米トップ営業マンに学ぶ ポジティブ思考』(月沢李歌子/訳)には、この5つのステップの中心に、自分がどのような考え方をしているのか、自分への自己採点など、ワークショップ形式を取りながら、「ポジティブ思考」の本質を紹介してくれます。
 行き詰まりや閉塞感を脱却するために、今求められているポジティブ思考。ゴール前の決定的瞬間を逃がさないために、読んでみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)