だれかに話したくなる本の話

アラブ人と交渉するための心強い教科書―【書評】『アラブ人の心をつかむ交渉術』

うとうアラブの時代がやってきた。グローバル化が急速に進むこの時代、欧米やアジアだけでなく、これからはアラブだ。アラブ人を知らないと損をする。

 9・11以降、中東諸国がアジアに目を向け始め、日本と中東諸国の関係は強化されつつある。例えば、年内開業を目指し建設中の地下鉄は、日本の企業4社とトルコの企業1社によるもので、現在お台場を走っている「ゆりかもめ」の技術を使う予定だ。

 本書では、そんなアラブ人の心をつかむべく、19の掟を紹介している。宗教上の慣習や行事や禁止事項、日常の習慣、アラブ人の気質や特徴から、「キャプテン翼」や「ドラえもん」などの日本の漫画がアラブで人気だということまで、さまざまな角度からアラブ人を丸裸にする。 

 さまざまな国の人とコミュニケーションを取らなければならないこのグローバルな時代、その中でアラブ人と交渉する機会も増えるだろう。そんなとき、本書が心強い味方になってくれるに違いない。
(新刊JPニュース編集部)

◆『アラブ人の心をつかむ交渉術』
著者:郡司みさお
出版社:河出書房新社
価格(税込み):1365円
発売中