だれかに話したくなる本の話

「しゃべる名刺」で口下手な人も心配ご無用―【書評】『口ベタなあなたを救うしゃべる名刺』

口下手なのに営業職に就いている人、もっと営業力をアップさせたい人に聞きたい。「しゃべる名刺」なるものを知っているだろうか。

 「しゃべる名刺」とはいっても、何も声が出るわけではない。普通の名刺なら裏表の2面だけで構成されるが、本書で紹介されている「しゃべる名刺“言霊名刺”」は観音開きの8面から成り、その中に文字がたくさん書かれている。そして、そこでは自分のことがふんだんに語られているのだ。
 これさえあれば、口下手な人も的確に「自分が何者で、どんな仕事をしているのか」を相手に伝えることができるし、何よりも名刺は相手と最初に交換する情報媒体であるから、「しゃべる名刺」で目を引かせることができる。

 著者の中野貴史氏は、20年間内勤中心のクリエイティブな仕事をしていたが、突然、東京転勤を命じられ、新規開拓営業を任される。営業の経験の全くない著者が思いついたのが、セカンド名刺を自作で作ることだ。これが「しゃべる名刺」を作るきっかけとなったという。

 本書は名刺の作り方だけではなく、「しゃべる名刺」の作り方を通して小規模組織、小資本で行うマーケティングのやり方、そして自分を見つめなおすことができる。「しゃべる名刺」を作って仕事の相棒として生かしてみてはいかがだろうか。

◆『口ベタなあなたを救うしゃべる名刺』
著者:中野貴史
出版社:日本実業出版社
定価(税込み):1470円
発売中