だれかに話したくなる本の話

チャンスをつかむために必要なものは愛嬌力―【著者インタビュー】祐川京子さん『選ばれる人財!愛嬌力トレーニング』

ジネスシーンに限らず、チャンスをつかむために必要な要素の一つに、「出会った人に気に入られるかどうか」ということがある。多少能力が劣っていても、かわいがっている後輩や部下に優先してチャンスを与えたい、という気持ちは人としてごく自然なものだからだ。
 では、上司や先輩に気に入られるのはどんな人間か、と考えた時に一番に浮かんでくるのは「愛嬌のある、なし」ではないだろうか。ビジネスにおける愛嬌とは、ただかわいらしいというだけでなく、こまやかな気配りができたり、きちんと挨拶ができたりといったことも含んでいる。

 TAC出版から刊行されている『選ばれる人財!愛嬌力トレーニング』はビジネスシーンを中心に、人間関係をより円滑に、そして活性化させるための「愛嬌力」をケーススタディの形で学んでいける一冊だ。
 「愛嬌力」が大事なのはわかるけど、具体的にどうすればいいのかわからない…、という人のために、今回は著者である祐川京子さんにお話を聞いてきた。
(インタビュアー/山田洋介)

◆   ◆   ◆

―2006年に出版された『ほめ言葉ハンドブック』(共著:本間正人氏、PHP研究所刊)は、「ほめ言葉のボキャブラリー本」として類書のないベストセラーになりました。今回の『選ばれる人財!愛嬌力トレーニング』はどのような内容になっているのでしょうか。

祐川京子さん(以下、祐川) 『ほめ言葉ハンドブック』が「ほめ上手になる本」としてご好評いただいたことで、今度は「ほめられ上手になる本」を書いてほしいというリクエストを多くの読者からいただきました。
そこで、「ほめられ上手な人の特徴」は「愛嬌力のある人」という考えから、既刊書の『人に好かれてうまくいく「愛嬌力」』(共著:本間正人氏、大和書房刊)や今回書かせていただいた『選ばれる人財!愛嬌力トレ−ニング』が生まれました。
本書は、58事例を一問一答式にまとめ、愛嬌力がある人とない人の差を体感できる作りになっています。「愛嬌力」の重要さは理解しているけれど、具体的にどうすればいいのかわからないと感じている人が多い中、どのようなトレーニングをすれば「愛嬌力」が身につくのかということを明らかにしています。

―祐川さんが「愛嬌力」がビジネスの現場でも重要だと気づかれたのはいつ頃のことですか?

祐川 6、7年前です。大手生保に勤務していた頃、研修講師として数千人もの生保レディの営業力向上研修に取り組んでいました。その際、営業成績と愛嬌力に相関関係があることに気がつきました。女性のセールスだと、年齢や容姿が重要だと思われがちですが、ほとんど関係ありません。学歴とかIQでもなく、愛嬌力の高い人が着実に成績を上げていましたね。

―かなり独特な着眼点ですね。

祐川 例えば、普段の買い物ひとつ取っても、世の中には唯一絶対の商品というものはほとんどありませんよね。日頃、洋服などを買う時、ブランドやデザインが同じで価格にも差がない場合、どこのお店から買いたいかといったら、感じのいい販売員さんがいるお店で買いたいと思うでしょう。買い物は一例に過ぎませんが、商品の質が拮抗するほど売り手の愛嬌力が大事になるのだと思います。

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 ビジネスシーンでの「愛嬌」について実に冷静な目で観察されていた祐川さん。実体験を交えて的確に「愛嬌力」の実体について説明してくださり、取材陣一同は納得するばかり。
 このインタビュー本文の続きはオンラインブックガイド「新刊JP」の『TAC出版 Presents ビジマルシリーズ特集』の特集ページにて配信中だ。インタビューはこちらから。是非とも祐川さんのインタビューを読み、愛嬌力を身につけよう。