第139回芥川賞に楊逸さんの『時が滲む朝』 中国人作家としては史上初
純文学と大衆文学の新人賞である第139回芥川龍之介賞・直木三十五賞(財団法人日本文学振興会主催)の選考委員会が7月15日午後5時より東京・築地の喜楽園で開かれ、芥川賞に楊逸(ヤンイー)さんの『時が滲む朝』(文學界6月号)が、直木賞に井上荒野(あれの)さんの『切羽(きりは)へ』(新潮社)が選ばれた。
芥川賞を受賞した楊逸さんは中国黒龍江省ハルビン市出身で、芥川賞受賞作家初の中国人となる。一方、直木賞を受賞した井上荒野さんは、東京都出身で1989年に「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞している。父親は児童文学翻訳家の故・井上光晴さん。
贈呈式は8月22日、東京・丸の内の東京會舘で行われる。賞金は100万円。