ロシアの闇を暴くルポルタージュ 『ロシア 語られない戦争』刊行
スキー・メディアワークスは7月10日に『ロシア 語られない戦争―チェチェンゲリラ従軍記』を刊行した。著者は紛争地帯の取材を続けるジャーナリストの常岡浩介氏、価格780円(税込み)。新書判。
本書は、チェチェン紛争において約1年半もの間、チェチェン独立派ゲリラ部隊ともに行動してきた常岡浩介氏による、衝撃のルポルタージュだ。
ソビエト連邦崩壊直後に「独立」を宣言した1991年より、現在に至るまで紛争が続いているチェチェン共和国。しかし、その紛争の実態は、あまり明らかにされていない。また、このチェチェン紛争において、チェチェン側を取材する記者はほとんどいない。それは、外国人記者でさえ、チェチェン側の指導者を取材した者はロシア側から法的に犯罪者として扱われるからだ。
本書は、そんなチェチェン紛争の実態を伝えるルポルタージュだ。「北オセチアの学校占拠事件」や「リトビネンコ暗殺事件」など世界を震撼させた事件の背景や、この戦争どんなに悲惨なものであるかを描いている。
プーチンという強力な独裁者により未曾有の経済発展を遂げているロシア。その陰で一体何が行われてきたのか。隣国だが謎が多いロシアのあまり語られることのない一面に触れることができる一冊だ。