だれかに話したくなる本の話

「世界の一部であるという意識持つこと必要」 ラズロ氏、刊行記念交流会で訴える

ーヴィン・ラズロ氏とジュード・カリヴァン氏による新刊『CosMos コスモス』(講談社)の刊行を記念した交流会が4日、東京都内の丸善・丸の内本店にて行われた。

 『CosMos コスモス』は、ダライ・ラマやミハイル・ゴルバチョフなど世界各国のリーダーから支持を集めている哲学者、アーヴィン・ラズロ氏の「宇宙観」をまとめた集大成的な一冊だ。ノーベル平和賞候補にもなったラズロ氏とジュード・カリヴァン氏による宇宙観が、ラズロ氏の提唱する「システム哲学」に基づきながら解説されている。

 今回の交流会ではラズロ氏とともに、共著者であるジュード・カリヴァン氏も姿を見せ、挨拶を行った。
 量子物理化学者としての顔を持つカリヴァン氏は、挨拶の中でヨーロッパの科学史に触れ、「300年前のヨーロッパで、意識は人間のような高等な生物にしか持てないという風に結論づけられ、意識がないものから搾取をしてもかまわないという意識を生んでしまった」と発言。「これは致命的なこと。この考え方は、物質主義と還元主義となり、科学のみならず全ての文明の基調となってしまった」と、西洋から広まった物質主義の風潮を批判した。
 一方のラズロ氏は、カリヴァン氏の挨拶を受け、「今、私たちは一つの有機体である地球全体を、間違った使い方をしている。こんなときこそ、私たち自身も意味ある世界の一部である意識を持たねばならない。本書は木ではなく森を見て、広い視野を取り戻し、全一的な世界を取り戻すための我々からのメッセージだ」と語った。

 2人の挨拶の終了後、参加者との質疑応答やジュード氏とカリヴァン氏によるサイン会が開かれ、交流会は盛況のうちに閉幕した。
(新刊JPニュース編集部)