だれかに話したくなる本の話

森見登美彦一年半ぶりの新刊は、怪談×青春×ファンタジーのかつてない物語

『夜行』(小学館刊)

『太陽の塔』『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』など、数多くのヒット作品を生み出してきた森見登美彦氏。独特な文体や世界観に惹かれる読者も多い。

夜行

夜行

僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。

私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。
十年前、鞍馬の火祭りを訪れた私たちの前から、長谷川さんは突然姿を消した。
十年ぶりに鞍馬に集まったのは、おそらく皆、もう一度彼女に会いたかったからだ。
夜が更けるなか、それぞれが旅先で出会った不思議な体験を語り出す。
私たちは全員、岸田道生という画家が描いた「夜行」という絵と出会っていた。
旅の夜の怪談に、青春小説、ファンタジーの要素を織り込んだ最高傑作!
「夜はどこにでも通じているの。世界はつねに夜なのよ」