だれかに話したくなる本の話

元覚せい剤常用者が明かす「薬物依存になりやすい人」2つの共通点

『真冬のタンポポ 覚せい剤依存から立ち直る』(双葉社刊)

最近では歌手のASKAさんや酒井法子さん、元プロ野球選手の清原和博さんなど、著名人の薬物使用・所持での逮捕はそのたびに大きく報道される。

もちろん、こうした薬物汚染は芸能界だけではない。厚生労働省のデータによると、2011年時点で、15歳~64歳の国民の生涯薬物経験率は1.5%。日本全国に薬物使用者は200万人以上いるとする説もある。そして、普段意識することはなくても、私たちの生活に薬物との接点は確実にある。

真冬のタンポポ 覚せい剤依存から立ち直る

真冬のタンポポ 覚せい剤依存から立ち直る

有名人の覚せい剤使用にまつわる事件が頻発している。
ひとたび逮捕されれば、メディアから徹底的に批判され、
多くの者が信用や信頼、時には仕事そのものまで失ってしまう。
だが、人がなぜ覚せい剤に手を出し、やめられなくなってしまうのか、
その背景や依存者を救う手立てまで言及されることは少ない。
著者の近藤恒夫氏は自身も覚せい剤におぼれた経験を持ち、
現在、薬物依存者のためのリハビリセンター「日本ダルク」代表を務める。
実体験による覚せい剤の怖さ、苦しみ、
そして依存者が抱える痛みや立ち直らせるための術を伝える。
※本書は「拘置所のタンポポ」(09年12月刊)に加筆・修正を加えて新たに刊行したものです