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BOOK REVIEWこの本の書評

amazonへのリンク『1万2000人を見てわかった! お金に困らない人、困る人』

変化のスピードが速く、先行きが見えにくい時代とされる今、自分がこの先きちんと「稼いで」いけるかどうか不安に感じている人は少なくないはずだ。

「強い者が生き残るのではなく、変化に適応できたものが生き残る」という言葉があるが、それはビジネスの世界にも当てはまる。変化に強く、そしてバイタリティのある人ほど、世界の趨勢や景気に左右されずに稼ぎ続けていくことができるのはまちがいない。

では、これらの性質はどんなところに表れるのだろうか。起業コンサルタントの松尾昭仁氏の著書『お金に困らない人、困る人』(集英社刊)によると、日常のこんな場面に変化への適応力とバイタリティの差はあらわれるようだ。

あなたは「ルールを守る人」か、それとも「ルールを自分で変更する人」か

ルールを守ること自体は悪いことではない。交通ルールにしても法律にしても、破るのはご法度。

しかし、ビジネスの世界はそう単純ではない。セーフではないがアウトとも言えないグレーゾーンで勝負することも時には必要だし、自社や自業界に有利なように法律を変えるはたらきかけをすることなど珍しくもない。既存のルールを絶対視し、そこからはみ出すことを考えもしないか、「ルールは変わるもの」と考えられるかは稼ぐ力を分ける大きなポイントなのだ。

「地元の友達とばかりつるむ人」が稼げないワケ

子供のころから変わらぬ人間関係は心地いいものだが、それだけ変化が生まれにくいともいえる。具体的にいえば、自分のキャリアの転機となるようなチャンスが舞い込んできやすいのは、地元の慣れ親しんだ人とばかり交流する人ではなく、様々なルーツを持つ、雑多な人々と交流する人である。

地元の友達とばかりつるむと稼ぎは停滞する。稼ぎたいなら心に留めておいた方がいい。

「苦手はこと」は克服するな

「短所を補うより長所を伸ばせ」という言葉はビジネスでも正しい。自分の得意なことや強みを前面に出して勝負し、苦手なことはやらないか、誰かに任せてしまえばいい。すべてを自分でやる必要などない。

「コツコツ努力すること」は美徳ではない

リスクを取れるかどうかは稼げるかどうかに直結する。これまでやってきたことをコツコツ継続することは美徳だとされているが、給料の低い会社、一般的に賃金が低い業界でそれをやっても収入アップの望みは薄い。

あなたは、「コツコツ努力すること」を変化のリスクを負う勇気がないことの言い訳にしていないだろうか?



本書では、日常生活やビジネスシーンにあらわれる様々な「10年後も稼げる人」「10年後稼げない人」の違いを徹底的に解説していく。収入を増やしていくために、そして何より食いっぱぐれないために、自分の普段の行動がどちらに属するのかを振り返ってみてはいかがだろうか。

(新刊JP編集部)

INTERVIEW インタビュー

10年後食える人は「礼儀正しく、図々しい」

――起業コンサルタントとして活動されている松尾さんですが、今回「食える人・食えない人」というテーマで本を書いたのはなぜなのでしょうか。

松尾
今よりも収入を増やしたい、稼げるようになりたいという気持ちは皆さん共通していると思いますが、見ているとそのための努力が空回りしてしまっている人がすごく多いんですよね。

一生懸命仕事をするけど、「ありがとう」で終わってしまって評価につながらなかったり、個人でやっている人だと「次は大きな仕事をくれるだろう」と最初に安い値段で仕事を請け負ってしまって、それが定価になってしまったり。自分のがんばりや努力を収入に結びつける方法を知ってほしいということで、この本を書きました。

著者写真

――思わず自分を振り返ってしまう本でした。どんな人に読んでほしいと考えていますか?

松尾
一応30代後半から45歳くらいの方をイメージしてはいます。ただ、高齢化が進んでいて、昔は定年退職した後の人生は10年かそこらだったのが、今は最低20年くらいは生きることを想定しておかないといけません。その意味では年齢に限らず「稼ぐ」ということは意識しておくべきなのではないでしょうか。

――今のお話にあった「いかにして稼ぐか」というところで、稼ぐ能力を決めるものは何だとお考えですか?

松尾
私が一貫して言っているのは「礼儀正しく、図々しく」ということと「決裁者と付き合うこと」です。

「礼儀正しく、図々しく」は要は「お願い上手」になること。また、決裁者と付き合うことでコミュニケーションの手間が省けます。愚直に仕事の能力を高めることも大事ですが、収入ということでいうとそこではあまり差がつかないというのが実感です。いかに意思決定者や決裁者とつながって、かわいがられるかというところの方が大事だと思いますね。

――「礼儀正しく、図々しく」についてもう少し伺いたいです。

松尾
要はアップセールスの話です。マクドナルドでハンバーガーを頼んだら「ご一緒にポテトもいかがですか」と言われますよね。あれはマニュアルですが、それによって一日に相当な額の売上が増えているはずです。

人の財布を開かせるまでは大変ですが、一度開いた財布からもう少しお金を引き出すのは比較的たやすいものです。もう自分に対してもう少し何かしてもらうために一声かけられるかどうかというのは後々大きな違いになってくる。

これは「もう一声」のお願いができる関係性をいかに作るかという話でもありますし、言い方の問題でもあります。いろんな言い方を駆使してお願い上手になれるかというのは稼ぐ力に大きく関わると思っています。

飲み会の勘定は一目置かれるチャンスである

――この本で松尾さんは様々な切り口で「10年後食える人」「10年後食えない人」の行動や考え方の違いをつづっています。まず目を引くのがお金の使い方で、早いうちから健康に時間とお金を使う人のほうがゆくゆくは「食える人」になりやすいというのは納得できる気がしました。

松尾
かけたお金に対して一番コストパフォーマンスがいいのは「健康」だと思っています。よく医療保険に入って満足してしまって、健康を維持することが疎かになっている人がいるのですが、それで病気になってしまっては意味がない。

もちろん、保険に入ることが悪いというわけではなくて、若いうちから健康に少しのお金と時間を使うことで歳をとってから得られるものは大きいですよというお話です。健康であれば歳をとってからもなんだかんだ働き口はあって、たとえば警備員をやれば日給1万円くらいは稼げますが、病気で入院でもすればマイナスのキャッシュフローしかないので。

――「車」にお金をかけるか「歯」にお金をかけるかというのも同様ですね。

松尾
都内に住む会社員だと、今は車で移動する機会は決して多くないはずです。そうなると人に見せる機会もないからステータスにもならない。一方で歯や顔や太っているか痩せているかといった見た目は一生自分についてまわるものですから、そちらにお金をかけた方が合理的ではないでしょうか。

――「ワリカンにこだわる人はチャンスを逃す」というのも印象的でした。

松尾
若い社員同士で行くならワリカンでもいいと思いますが、「今日は多めに払うよ」とか「今日はお金持っているから俺が払うよ」といって多めに出せば、仲間内や同僚の中で軽く一目置かれるでしょうね。

難しいのは上司が年下の部下何人かと食事に行った時で、全部おごるのは難しかったら一万円置いて先に帰るっていうのがスマートです。この場合のワリカンは論外ですし、若い部下とあまり長く一緒にいると自分の嫌なところが見えてしまうかもしれません(笑)。ワリカンした場合の倍くらいのお金を払って先に帰るのが一番いい。

誰でも最初はおごられる立場からおごる立場に変わっていくわけですから、お金の払い方は考えた方がいいと思います。

――人間関係についての個所もおもしろかったです。「10年後食べていける人」ほど、人間関係に「心地よさ」よりも「刺激」を求めるというのはまちがいないと思いました。

松尾
人生を変えたい人も、収入を上げたい人も、今の生活の延長上にいたら大きな変化は望めません。年収300万円の会社で働いていたとして、その会社の部長が500万円しかもらっていなかったら、がんばって出世しても500万円しか稼げないわけで、もっと稼ぎたいなら今のキャリアのレールから外れないといけない。ならば、付き合うべき人は同じくらいの年収の会社の同僚でも、地元の友達でもないはずです。

人間関係も時間やお金の使い方も、「将来なりたい自分」から逆算して決めるべきなのですが、先のことを考えるのはしんどいし疲れるから、「とりあえず目の前のことを一生懸命やる」とか「今付き合っている人と付き合う」という考えになりやすいんです。

著者写真

――最後に、もっとお金を稼ぎたい人や将来食いっぱぐれることを恐れている人にメッセージをお願いします。

松尾
どうせ努力するなら報われる努力を、というのが一番伝えたいことです。お金は相手の喜びの対価としてもらうものですから、お金をたくさん稼ぐということはたくさん人の役に立つということでもあります。その意味でも、努力がきちんとお金に結びつく努力をしていただきたいと思っています。

(新刊JP編集部)

BOOK DATA 書籍情報

プロフィール

松尾 昭仁 (まつお・あきひと)

起業コンサルタント 出版プロデューサー
日本心理カウンセラー協会正会員
ネクストサービス株式会社 代表取締役

その他大勢から抜け出したい、士業・各種コンサルタント・起業家を商業出版やメディア露出で支援する、戦略プロデューサー兼、コンサルタント。自身が企画し講師を務めるビジネスセミナーの参加者はのべ1万2000人を超える。京都女子大学などの高等教育機関、東京商工会議所をはじめとする各種団体、リクルート・明治安田生命・SMBC コンサルティングなどの民間企業より、講演・セミナー・研修依頼を受け、メディアからの取材も多い起業家。『コンサルタントになっていきなり年収650万円を稼ぐ法』『1万人を見てわかった 起業して食える人・食えない人』『誰でもビジネス書の著者になれる!出版の教科書』など著書多数。

目次

  1. 第1章 お金に困らない人の「考え方」

  2. 第2章 お金に困らない人の「働き方」

  3. 第3章 お金に困らない人の「コミュニケーション」

  4. 第4章 お金に困らない人の「ブランディング」

  5. 第5章 お金に困らない人の「魅せ方」

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