だれかに話したくなる本の話

神秘体験ではなかった 金縛り・体外離脱が起きるメカニズム

『こころと身体の心理学』(山口真美著、岩波書店刊)

身体感覚が不安定になり、自分自身の存在そのものが不安定になる。というのは、思春期特有の問題だ。

『こころと身体の心理学』(山口真美著、岩波書店刊)の著者の山口真美氏も、思春期は自分ではどうしようもない身体の違和感という問題を抱え、金縛りや体外離脱も経験したという。

こころと身体の心理学

こころと身体の心理学

SNSやバーチャルリアリティが普及し、身体のとらえ方は多用化している。一方でリアルな痛みは自分の存在を実感させ、他者の痛みにも気づかせてくれる。金縛り、絶対音感、摂食障害、全盲者がつくりあげる空間世界―脳科学や様々な事例をもとに、第一線の科学者が自身の病とも向き合って解説した、今を生きるための身体論。