だれかに話したくなる本の話

ライフネット生命創業者・出口治明の逆境の乗り越え方

『逆境を生き抜くための教養』(出口治明著、幻冬舎刊)

脳出血で倒れ、失語症・右半身まひという後遺症を抱えた立命館アジア太平洋大学(APU)学長・ライフネット生命創業者の出口治明氏。72歳で生死に関わるような病気を患ってから懸命なリハビリを経てわずか1年という短期間で大学の学長職に復帰した。

まさしく「人生最大の逆境」である。出口氏はこれをどう乗り越えたのか。

逆境を生き抜くための教養

逆境を生き抜くための教養

脳出血で倒れ、失語症・右半身まひという後遺症を抱えた著者は、懸命なリハビリを経て大学の学長職に復帰。72歳で直面した人生最大の逆境を乗り越える支えとなったのは、それまでに読んできた1万冊以上の本から得た「知の力」「教養」だったという。「状況が厳しいときこそ数字・ファクト・ロジックが不可欠」「必要なのは、強さ・賢さより、〈運〉と〈適応〉」「不条理は、まずあきらめて受け入れる」――逆境を生き抜くために役立つ物事の考え方や知識を、「知は力なり」を身をもって体験した著者に学ぶ一冊。