だれかに話したくなる本の話

成功投資家・厚切りジェイソンが語る「稼ぐ力」の身につけ方

老後、手元にどれほどのお金を残すことができるのか。
年金はどれだけもらえるのか。
何歳まで働けるのか。

こんな不安や疑問から、貯蓄だけでなく投資の必要性を感じて、実際に何らかの投資をしているという人は多い。貯蓄だけでは心もとないから投資を。この考えは基本的に正しい。

ただ、投資のパフォーマンスは、どんな投資をするかや投資の知識、経験だけでなく、「どれだけ投資したか」が左右する。わずかな額の投資では、リターンも限られる以上、投資で資産を増やしたかったら、収入を増やさなければならない。「稼ぐ」と「増やす」は車の両輪である。

■稼げないと投資もできない

「そもそも稼げないと、積極的に投資ができない」
こんな観点から、稼ぐ力の身に着け方を解説するのが『ジェイソン流お金の稼ぎ方』(厚切りジェイソン著、ぴあ刊)だが、稼ぎ方は投資とは違いテクニックではない。本書でも、「自分自身の価値を高めることで、世の中から求められるようになり、それがお金という形で自分に入ってくる」と、稼ぐ力をつけるために「近道」はないと指摘されている。

それでも、「稼ぐ」ために欠かせない能力はある。自分の価値を高めるためには、そこに絞って訓練を重ねるのは、「近道がない」なかでのわずかな「近道」になるのかもしれない。

■世の中で必要とされていることをいち早く見抜く方法

たとえば、稼ぐためには「好きなことを続ける」よりも「世の中で必要とされていることを見つける」方が有利になる。

ただ、これは実際にやろうとしてみると難しい。世間で話題になってから勉強をはじめても、そのスキルを身に着けた頃には需要が尻すぼみになっていることは珍しくないからだ。

だからこそ、常にニュースに触れて、これから世の中で何が必要とされているかを考え続ける作業が必要になるし、その作業は「急に株価が上がった企業を分析し、何が注目されて株価が上がったのか。そしてそれは今の社会にどんな意味があるのかを考える」といった、高度で知的な作業である。漫然とニュースを追うのではなく、常に思考と想像力を働かせながらニュースに触れることが、稼ぐ力をつけるために大切なのだ。

■知識やスキルで「武装」して満足していてはお金は稼げない

そして、知識やスキルを身に着けたら、実際に使ってみることが大切だ。スキルも知識も、それを何かに使わなければお金を稼ぐことはできない。

こんなことは誰もがわかっているはずなのだが、私たちはつい実践を先延ばしにしてしまう。それは、もしかしたらスキルを身につける過程が楽しいからかもしれないし、何かを身につけることの方が、そのスキルでお金を稼ぐことよりも楽だからかもしれない。

新しい知識や新しいスキルをはじめから上手に生かせるかどうかはわからない。しかし、それでも実戦に飛び込んでみないとわからないことはたくさんある。知識やスキルで「武装」して満足するのではなく、その武装で現実と闘うことでしか、お金を稼ぐことはできないのだ。

著者の厚切りジェイソンさんは投資で成功していることが知られているが、稼ぐ力も一流。そんなジェイソンさんはいかに稼ぐ力を高めてきたのかが、本書では明かされている。

「稼ぐ力」を高めるのは決して楽ではないが、その取り組み自体は誰にでもできるし、今すぐにでも始められる。自分の10年後、20年後を見据えて、そして稼いだお金を投資に回すために、稼ぐ力の強化に取り組んでみてはいかがだろう。

(新刊JP編集部)

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