だれかに話したくなる本の話

「カメ止め」メインキャスト、”オーディオブック”で映画以来の初共演!

東京都内のたった2館での上映から始まり、口コミで大ブレイク。その後、47都道府県でロング上映となり、第42回日本アカデミー賞で話題賞、最優秀編集賞を受賞した大ヒット映画『カメラを止めるな!』。そのメインキャストの二人、秋山ゆずきさんと長屋和彰さんが映画以来の共演で新たな試みに挑んだ。

今回二人が挑戦したのは、オーディオブックという本を朗読し耳で楽しむ本の収録。これまでの映画やドラマとは異なる、「声だけでの演技」への初挑戦について語っていただいた。

――オーディオブックを朗読することになったときの気持ち、印象はどうでしたか?

秋山ゆずきさん(以下、秋山):耳で本を聴ける”オーディオブック”に、ずっと興味がありました。去年の秋あたりに話題になっていたので、あるとき『オーディオブックをやってみたい』とツイートしてみたんです。そしたら、本当に叶ったので驚きました!でも、ずっと挑戦してみたかったので、すごく嬉しかったです。

長屋和彰さん(以下、長屋):朗読の経験がなかったので、難しそうだなと思いました。映画でアフレコのお仕事をすることはありましたが、本当にそのくらいですね。

――お二人とも朗読はほぼ初挑戦だったんですね。実際に収録を終えてみて、いかがでしたか?

長屋:本当に難しかったですね。普段は体すべてをつかって演技しているので、声だけだと心がきちんとついていってるのかわからなくなるときがあって…大変でした(笑)

秋山:耳だけで聴くものなので、いつもより意識的にゆっくり読みました。
感情を声だけで表現するのは難しくて、お芝居をしながら「どう聴こえてるのかな?」と考えながら読んでいました。

長屋:僕も、声だけで理解してもらうために”聞かせる”ということを意識をしながら読んでいましたね。

――お二人で朗読に挑戦した『ミシン』収録の短編「世界の終わりという名の雑貨店」では、雑貨店を営む主人公を長屋さん、惹かれる少女を秋山さんが演じました。それぞれ演じた役に共感できる部分や、反対に自分とは違うなと感じた点はありましたか?

長屋:同じ経験があるわけではないですが、僕が演じた主人公の役にはかなり共感できました。

秋山:私も、長屋さんが読むと聞いたとき『すごくぴったり!』と思いました。長屋さん、雑貨店もやってそうだし、なんとなく似てるなーって。

長屋:キャラクターづくりは、わりとすんなり入れたと思います。映画でも演じてみたいと思うくらい抵抗がなくて、声もイメージしやすかったです。逆に、相手の女の子の役をゆずきちゃんが演じると聞いた時、『この役をゆずきちゃん!?』とびっくりしました(笑)

秋山:私も!(笑)共感できる部分がほとんどなくて、真逆のキャラクターだったので…。私にない部分満載でした。だから、難しかったですね。

長屋:でも、さっき少しだけゆずきちゃんの朗読箇所を聴いたのですが、完璧でした!

――いろいろと悩みながら、収録に望まれたんですね。映画やドラマと比べて、役作りは違いましたか?

秋山・長屋:全く違いました!!

秋山:小説は、セリフじゃない部分もありますし、そのセリフ自体も複数人が出てきたり、それを全部自分一人で演じるとなると、難しくて。

長屋:それこそ複数の役が出てきたとき、一人でどう表現したらいいのか最初わからなくて苦戦しましたね。

――今後、オーディオブックで挑戦してみたい作品がありましたら教えてください。

秋山:今回オーディオブックに挑戦してみて楽しかったので、今度は絵本を読んでみたいですね。子供だけでなく、おとなも楽しめるようなものができたらいいなと思います。おとなになると、なかなか絵本を読まなくなるけど、心温まる素敵な作品が多いので大人も楽しめるような絵本のオーディオブックを読んでみたいですね。

長屋:今回挑戦してみて、小説はかなり難しいなと実感しました(笑)でも、よく森見登美彦さんの本を読むので、ぜひ関われたらなと思います。

――森見先生の作品の中で、特に好きな作品はなんですか?

長屋:うーん…迷いますが『恋文の技術』や、有名ですが『夜は短し歩けよ乙女』がとくに好きですね。

秋山:長屋さん、本当にいっつも本読んでるんですよ!それで、『何読んでるの?』って聞いても『言ってもわかんないよ〜』って返されてしまいます(笑)

長屋:舞台挨拶を回るときなどは、本を持ち歩いて待っている間に読んでますね。

――秋山さんは、絵本以外でも朗読に挑戦したい作品はありますか?

秋山:住野よるさんの作品が大好きなので、是非、朗読できる機会があれば関わりたいです!『君の膵臓をたべたい』がとくに大好きですが、もうオーディオブックにも映画にもなってますね。残念…(笑)

――ありがとうございました。最後に、今回のオーディオブックの聴きどころについて教えてください。

長屋:朗読は今回が初めてだったので、優しい心で聴いてほしいです。(笑)作品そのものがすごく面白いですし、収録されている二作品とも短編で聞きやすいと思うので、ぜひ聴いてみてください。

秋山: 『ミシン』自体、すごく面白くて続きが気になる作品なので、物語をじっくり聴いて楽しんでほしいです。朗読は今回が初めてなので、皆さんにお聴きいただくのがドキドキです。長屋さんと共演するのは『カメ止め』以来なので、そこも楽しんで聴いていただけたらと思います!

 ◇

オーディオブックは、3月7日からオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」で配信される。今回二人が挑戦した小説は、嶽本野ばらの処女小説『ミシン』。二作品が収録されているが、どちらも繊細で儚く、聴き終えた後に余韻が残る作品となっている。

ぜひ、声だけで表現された物語をじっくり堪能してみてはいかがだろう。

◆オーディオブック『ミシン missin 』


著者:嶽本野ばら、出版社:小学館
朗読:「世界の終わりという名の雑貨店」長屋和彰、秋山ゆずき、「ミシン」秋山ゆずき
配信開始日:2019年3月7日
配信サイトURL:https://audiobook.jp/product/241820

あらすじ:発売当時、数多くの読者に衝撃的な感動をもたらし、のちの全嶽本野ばら作品の原点となったベストセラー処女小説集。孤独な青年雑貨店主と、心に病をもつ少女――Vivienne Westwoodの洋服を愛する二人が運命的に出会い、はかない逃避行に旅立つ名作「世界の終わりという名の雑貨店」、そして、MILKの洋服を華麗に着こなすカリスマ・ヴォーカリスト、ミシンに恋する少女の「乙女」としての生きざまを強烈に描いた表題作「ミシン」を収録。

ミシン

ミシン

嶽本野ばらのデビュー作!

この記事のライター

SAEKI

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