だれかに話したくなる本の話

人生100年時代 今すぐはじめたい人気コメンテーターが実践する「脳活」術

年を重ねれば誰でも感じる「老い」。
「人生100年時代」といわれるようになり、60歳で第二の人生を歩むとしても、人によってはまだ40年前後生きることになる。

充実した毎日を送るためにも「老化したことを感じない体」と「サビてない頭」をつくり、キープしたいところ。そこで取り組みたいのが「脳活」だ。

■活字をフル活用する齋藤流脳活術

明治大学文学部教授であり、TBSテレビ『新・情報7daysニュースキャスター』やフジテレビ『全力!脱力タイムズ』など、TVコメンテーターとしても活躍中の齋藤孝氏は、著書『齋藤孝60歳が毎日やってる!「一生サビない脳」をつくる生活習慣35』(齋藤孝著、ビジネス社刊)で、自身の日々の経験を踏まえて、脳や体がサビていない自分を作るために必要な「習慣術=脳活」を解説する。

では、齋藤氏が日々行っている脳活とは、どんなものなのか。
その一つが「活字習慣」だ。活字を読んで理解し、想像することは、それ自体高度なスキル。文章を読む「読解」という行為は、脳をサビさせない役割を果たすという。活字習慣は、脳の活性化に非常に役立つのだ。

どんな本を読んだらいいかわからないという人には、時間をかけて古典文学や文豪の作品を読んでみるのもいい。古典や文豪作品に触れて得られるものが、齋藤氏の重要視している「語彙力」だからだ。読書のときは、声に出して読むのがいい。自分の目で読み、口で発し、耳で聞くという作業によって頭がフル回転する。本を読むことで語彙力がアップするとともに、音読することにより自然と脳も鍛えられていくのだ。

また、思考を片っ端から記録する「メモ力」を身につけるのも脳活の一つだ。齋藤氏は、気がついたことがあればすぐにメモを取るようにしているという。自分の頭の中でわいたアイデアや人との会話で耳にした気になる言葉などをメモするのだ。

メモを取るのはスマホのメモ機能で十分と思っているかもしれないが、大事なのは自分でノートに書いてメモを取ること。メモを書いて残すのが記憶への定着という点からも重要だ。

「ながら」作業で脳と体を同時に刺激するのもいい。齋藤氏は、ラジオを聴きながらエアロバイクを漕ぎつつ、本を読む時間を休日に楽しんでいる。このような二つ以上の課題を同時にこなすことを「デュアルタスク」という。脳に多くの課題を課すことで活性化するのだ。デュアルタスクは、日頃からやっていると、臨機応変に対応できるようになるそう。脳の訓練の一つとして、生活の中に意図的に取り入れてみるのもいいだろう。

齋藤氏が実践する脳活は実に35個。全部とはいかずとも、できるものから挑戦してみてはどうだろう。脳活を習慣化して、サビない脳と体をつくれば、充実した毎日を送れるようになるはずだ。

(T・N/新刊JP編集部)

齋藤孝60歳が毎日やってる! 「一生サビない脳」をつくる生活習慣35

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何歳からでも始められる!齋藤流、大人の「脳活」決定版!60過ぎたら頭も体も衰えるばかり…というのはウソ!

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T・N

ライター。寡黙だが味わい深い文章を書く。SNSはやっていない。

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