だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1184回 「42歳からの上司のルール」

プレイヤーとしても、マネージャーとしても、成果を求められる課長という立場。会社で頭一つ飛び出すには、確たる“覚悟”が必要です。安定期でもある40 歳で異業種に転職し、攻めの人生を歩んできた著者が、会社からも部下からも信頼される、ブレない覚悟のエッセンスを100個のルールにまとめました。現在、課長職の方と、早く昇進したい方にぜひ読んでもらいたい一冊です。

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90秒で分かる「42歳からの上司のルール」

90秒で分かる「42歳からの上司のルール」(前回のおさらい)

● 著者について 著者は攻めの人生を送ってきた、叩き上げの中間管理職!! 田中和彦(たなか・かずひこ)さんは、リクルート出身のコンサルタント。 40歳で、映画プロデューサーに転身するなど、攻めの人生を送ってきた方です。

● この本のテーマは!? 会社からも部下からも信頼される上司になろう! 世の中の42歳(課長クラスの上司)が知っておくべき、「100個ルール」がまとめられています。「あの上司使えないね」なんていわれないために、上司としての「覚悟」の決め方、チームの作り方、判断、戦略などについてのエッセンスです。

● この本の裏テーマは!? 課長に昇進しよう! 「課長に昇進する人は、すでに課長に昇進している人!」という著者の言葉の通り、昇進したい人は、課長の仕事を知って、実践していなければなりません。昇進したい人は、まず第一歩としてこの本で課長の仕事を知り、明日からすこしずつ実践していって下さい。

こんな人におすすめです。 1.今、上司の立場にいるが、チームや会社をもっと盛り上げて行きたい方。 2.今は、平社員だけど、将来はぜったい昇進したい! という方。

次のページでは、「こんな上司はダメだ!!」という切り口で、3つのルールを紹介していきます。

上司のビジョンがない上司は、ダメだ!

経営者だけでなく、部署やチームをまとめる上司にもビジョンは必要です。 田中さんの雑感としては、現在、42歳くらいのバブル世代は、ビジョンを持ってない人が多いのだそうです。

しかし、上司は、部下にビジョン<方針>を示すことは必須です。 ビジョンを作る具体的なひとつの方法として、この質問に答えてみて下さい。

「あなたの部署を、あなたはどんな職場にしたいですか?」

この質問に対して、『 私が理想とする職場は、○○○な職場です。』と答えます。 ○○○に当てはまる答えを考えて、肉付けしていくことで、だんだんビジョンが固まってきます。

・ お互いが高い成果を競い合う職場 ・ 粘り強くとりくむ ・ ルールを守る ・ なんでも言い合える

などなど。 理想とする職場のゴールが見えたら、マイルストーンを打って、着実に進めていけばよいのです。 上司は「子会社を運営するくらいの気持ち」で、チーム作りに取り組んでみて下さい。

次のページでは、デキる上司ほど注意したいダメ上司のルールを紹介します。

なんでも自分でやってしまう上司は、ダメだ!

・デキる上司ほどやってしまう。 ・つい、心配でやってしまう。 ・よかれと思ってやってしまう。

どちらにせよ、部下の仕事を自分でやってしまう上司は、ダメ上司の典型です。

田中さんが『週刊ビーイング』(リクルート社)の副編集長時代、ちょっぴり不器用な新入社員(仮にAとします)がいました。 仕事が遅かったこともあり、田中さんはよかれと思って仕事を手伝っていたそうですが、半年くらいしたところで、マジメだった新入社員Aは、遅刻が増え、休みがちになっていったそうです。

そうです。田中さんが、仕事を手伝った(=奪った)ことで、新入社員Aの成長を遅らせて、モチベーションを下げてしまっていたのです。

チームを成長させるために、上司は、 ・「場数を踏む」という、なによりも貴重な経験を奪ってはいけません。 ・難題に挑戦することで得られる成長の機会を奪ってはいけません。

田中さんは、そのことに気づいてから、新入社員Aの仕事が遅れがちでも、ギリギリまで待つようにしたそうです。すると、深夜残業なんかで踏ん張りを見せ、みるみる成長を遂げていったそうです。

なんでも自分でやってしまいがちな上司は、注意して下さい。

次のページでは、ぜったい頼りにされないダメ上司のルールを紹介します。

戦わない上司は、ダメだ!

あなたのチームの上司は、部署のために会社と戦ってくれますか?

会社の判断と部署の判断が異なったときに、上司である人が、会社と戦う姿勢を見せないと、部下は上司についてきません。

たとえば、会社としての判断が、部署の方針と合わない。そんなときは、会社側と戦う姿勢を見せなければなりません。

立場から考えると、圧倒的に負けることのほうが多いですが、負けてもよいのです。

居酒屋の席で、「オレは反対なんだけどさ、会社の判断だから仕方ないよな…。」 なんて、酒の席で言い訳をしても部下はうんざりしてしまいます。

たとえ負けたとしても、戦う姿を見せた上司に、部下はついてくるのです。

この続きは、今日の新刊ラジオで聴いて下さい! 矢島さんが会社員時代を振り返ったりしながら「ダメ上司」について語っています。 ぜひ聴いて下さいね! ラジオを聴く

42歳からの上司のルール

あの上司使えないね、なんて言わせない。