だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1354回 「薔薇色脳」

実は、「悩み」は「脳」が作り出していたのです! カーネギーメロン大学博士で脳機能学者のDr.苫米地英人氏が、「脳」が「悩み」を作り出す癖を改善して、悩み、不安、ストレスのない毎日を送るための、究極のアドバイスを伝授します。聴くだけで効果がじわじわと現れる、特殊音源CD(8トラック入り)も付いた充実の一冊です。

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「悩み」は脳が作り出している?

脳機能学者の苫米地英人さんによると、「悩み」は、「脳」が作り出しているそうです。 悩んだときに、あれこれ考えて解決を図るための「脳」が、「悩み」を作り出していたなんて……。ちょっと驚きです。

苫米地さんの新刊「薔薇色脳 悩みが1分で解決できる人生好転50のメソッド」(主婦と生活社/刊)には、脳機能の正しい使い方を知ることで、脳が悩みを作り出すことがなくなり、まるで“薔薇色の人生”を送ることができるという方法が書かれていました。

● 著者について 苫米地英人さんは、カーネギーメロン大学博士で、脳機能学者。マッキントッシュの日本語入力ソフト「ことえり」や、P2P通信放送システム「Key Hole TV」の開発、また、オウム真理教信者の脱洗脳などを手がけてきた方です。

本書は、『週刊女性』で連載されていた「Dr.苫米地の幸せ超脳力アカデミー」に加筆・修正を加えてまとめた本です。脳科学のむずかしいことは抜きにして、生活感のある悩みの解決方法や、お得な脳の使い方を紹介するというコンセプトのもとでつくられています。

脳の使い方をよく知れば、人生はもっと幸せになる

苫米地さんは、「脳」は「悩み」を作り出す癖があるため、それに気づいて、治すべきだと指摘しています。

苫米地さん曰く、 基本的に、悩みを解決するための答えは、みなさんの脳の中にあります。 大抵の人は、悩んだときは占いに行ったり、カウンセリングを受けたり、色々な方法論を試すかと思います。しかし一番簡単な解決方法は、意外と気づかれていませんが、みなさんの脳の中にあるのです。 「脳の中にある」ということの本質は、問題(悩み)そのものは、脳が引き起こしているということです。すなわち、脳は、わざわざ問題を引き起こす癖があるのです。その癖に気づいて、治していくと、自然と問題は解決されていくのです。

また、こうも言います。

逆に、「悩み」だと思っていたことは、具体的なテーマ(成長のきっかけ)に変わることもあります。 ほとんどの悩みは、自分の脳が自分の癖で引き起こしたものですが、それは無意識のレベルなので、ほっておいても自分では治せません。しかし、やり方さえ知れば、自分で何とでもなる、ということを伝えたいです。 更に言えば、脳の癖を逆の方向に利用することもできます。そうすると、目の前に起こるすべてのことが素晴らしく思え、世界が薔薇色に見えてきます。それは、心で思い込んでいるだけではありません。脳はそういう力を持っているのです。 (本書では)そういった脳の力を日常のレベルでわかりやすく解説して、方法論を書いています。

なかなか実感が沸きにくいかもしれませんが、「悩み」を作り出しているのは「脳」であるため、「脳」の使い方をよく知って、それに即した方法で解決を図れば、自分の成長にも、幸せにも通じるということなのです。

脳機能を使ったイライラの解消法

本書の基本的な形式としては、ページ冒頭に、誰もが一度は経験するような「よくある悩み」をひとつ取り上げて、その悩みを受けて、苫米地さんが回答していくという構成です。 本書の中から、「脳機能を使ったイライラの解消法」を紹介しましょう。

<よくある悩み> 私たちの周りにはイライラのタネがとても多いですよね。 ロクに仕事もできないくせに口ばっかり達者な新入社員にもイラつくし、いつまで経ってもよくならない景気にだって腹が立ちます。そして極めつきは昨日行ったレストランで30分経っても料理が来なかったこと! ホントにもうムカつく! という感じで、日々、私たちはイライラしてしまいます。 苫米地先生、こんな日常を一発で解決する、脳機能式イライラ解消法ってないんでしょうか?!

これに対してDr.苫米地氏は、「少し見方を変えるだけで、こんな悩みは最初から起こることはない」とアドバイスしています。

「イライラする」状態というのは、自分が期待していた結果にならないから起こるものです。上記の例は、レストランでのオーダーが、「普通は10分くらいで来るはず」なのに、30分経っても来なかったからイライラしたというものです。 しかし、「普通は10分くらいで来る」というのは、相談者の勝手な思い込みです。 この場合は、レストランのサービス品質と、相談者の期待値に乖離があったのです。

実に生活感のある悩みですが、苫米地さんは、「期待値を下げておけば、イライラすることはなくなる」とアドバイスしています。不確実なことは最初から期待せず、また、期待したことが起こらなかったときにも、イライラする前に、期待値の修正を行うのです。すると、イライラは抑えられるのだそうです。

仮に、レストランの人が「10分くらいでお持ちします」と約束していたとして、それが守られなかったとしても、「レストラン側の発言を信じた私が間違っていたな」と、期待値を修正して、もう少し待つか、帰ってしまうか、選択すればよいのです。

・・・ここまで読んで、 「なんで悪いことしてないのに、私が引かなきゃいけないのよ!」 と思った方、いませんか?

しかし、ここでの目的は、イライラしないことなのです。 自分の期待が外れた場合、その原因を自分のせいにするか、相手のせいにするかで、自分がイライラしてしまうか、期待値を修正するだけで落ち着いていられるかは、あなたの中の「脳の動き」で決まるということなのです。

指一本でできる、嫌なことを忘れる方法

指一本を、目の前にかざしてください。 次に、かざした指を高速で振り、それを目で追いながら嫌なことを考えます。

これをすることで、嫌な記憶も整理されて、脳や心が安らぐそうです。 実に不思議な方法ですが、この原理は、脳の癖を利用したものです。

レム睡眠中は、眼球が高速移動していることをご存知ですか? あの状態は、脳の海馬が活発に働いて、記憶を整理している状態なんです。 この脳の癖を利用して、記憶を整理させるという方法論です。

不思議なCDの付録つきです!

本書には、付録として、「聴くだけで願いがかなう音源のCD」が付いています。 脳の前頭前野を刺激する作用と、夢実現脳になるためのサブリミナル効果が期待できるとのことです。繰り返し聞くことで、苫米地さんが教えてくれた、「脳の悪い癖」が、改善されていくかもしれません。

ご紹介した「少し見方を変える」という脳の使い方も、最初はなかなかむずかしいと思いますが、CDを繰り返し聞いたり、少しずつ意識付けをしていくことで、脳が塗り替えられて、やがて自分のものになっていくのかもしれません。

今日の新刊ラジオでは、CDの音源を一部流しているので、興味のある方は再生してみてください。 ちなみに、流したのは、「ダイエットに効く、理想の体系になれる音楽」です。

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薔薇色脳

脳科学はまだまだ不思議がいっぱい!

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実は、「悩み」は「脳」が作り出していたのです! カーネギーメロン大学博士で脳機能学者のDr.苫米地英人氏が、「脳」が「悩み」を作り出す癖を改善して、悩み、不安、ストレスのない毎日を送るための、究極のアドバイスを伝授します。聴くだけで効果がじわじわと現れる、特殊音源CD(8トラック入り)も付いた充実の一冊です。