だれかに話したくなる本の話

新刊ラジオ第1368回 「尾木ママの「叱らない」子育て論」

「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系列で放送中)で大人気の尾木ママによる、子どもが! 学力が! グングン伸びる子育て論を伝授します。ただのオネエ先生ではなかった。「初めて受け持ったクラスから現役東大生輩出!」「担任クラスの平均点は、全教科で学年平均の+20点!」「学級通信を20年間4000通以上、毎日発行!!」。何しろ、スゴイ先生なんです。

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テレビで話題の“ほめてぐんぐん伸ばす”子育て

“尾木ママ”をご存知ですか?

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この方です!! 尾木直樹さん 公式ブログ:http://ameblo.jp/oginaoki/

「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系列で放送中)などで、子育て論、教育論を論じて話題となっている、お姉キャラの男性です。 その尾木ママの教育論が、ついに「尾木ママの「叱らない」子育て論」(主婦と生活社/刊)として、書籍化されました。

● 著者について 尾木ママこと、尾木直樹さんは、法政大学キャリアデザイン学部教授、早稲田大学大学院教育学研究科客員教授、臨床教育研究所「虹」所長、教育評論家。 教育の現場で、22年間に渡りユニークで創造的な教育実践を行い、現在も教鞭をとるかたわら、教育評論家として、子どもと教育、いじめ問題、メディア問題を中心に、教育相談やカウンセリングなどを行っています。

尾木ママを知らない人には、なぜ男性なのにママ? ……と思うでしょうが、尾木さん自身でも気付いていなかったお姉言葉を、TVの中で明石家さんまさんがツッコミ、命名されたそうです。

本書は、尾木ママの口調そのままで書かれており、お姉言葉に抵抗がなければ、とても読みやすく、親近感を持って読むことができます。 それでいて、説得力があって、温かみのある内容でした。

子どもを叱らないとか無理! でも、本当に?

お子さんをお持ちのリスナーさんは、「子どもを叱らないなんて無理、無理。毎日朝から寝る寸前まで怒りっぱなしよ〜!」なんて感じの毎日ではないでしょうか? しかし、尾木ママは、「叱らない子育て」を提案しています。

しつけ=叱ること と思ってはいませんか? 尾木ママは、それを否定します。

***ここから抜粋*** 「子育てのポイントは、“叱る”代わりに“ほめる”ことなんです。大人だってほめてもらうと嬉しいもの。気分がよくなり、もっともっと認めて欲しくなって、さらに頑張っちゃいます。ましてや成長盛りの子どもなら、叱られるより、認められるほうがうれしいに決まってます。 子どもはほめられてニコニコ顔。ママもハッピー。そんな子育てを楽しむコツを教えちゃいましょう。 これまでの常識をくつがえしたり、ビックリするようなヒントばかりを集めました」(P3〜4より) ***ここまで抜粋***

本書では、学力アップの勉強方法と、人間性を豊かにする子育て術の2本立てで構成されています。勉強も、人柄もどっちもよくしたい、そう思っているパパ、ママにぴったりの一冊です。

子どもの学力を上げるために、ママができること

1.「ママが本を読む」と子どもに国語力がつく 本書で紹介されている調査によると、子どもが東大に入った家庭では、家の中にある本の冊数は400以上といわれているそうです。これは、その家庭の文化水準が子どもの学力に影響するということを表しています。

本をたくさん読むと、読解力、国語力がつくというのはいうまでもないことですが、国語力は、すべての学問、勉強の基礎となるものです。本を読むと、自然と読み解く力が身について、基礎学力を固めることができるのです。

しかし、子どもに「本を読め」と言っても、そう素直に読むものではありません。 本を読めと言っている本人が、テレビばっかり見てたんじゃあ……。 「勉強しなさい!」「本を読みなさい!」と100回言うよりも、ママが本を読んでいる姿を見せる方が、よほど読書のきっかけになると、尾木ママはいいます。

2.「ママと一緒にお風呂に入る」と子どもは理科が好きになる」 お風呂は、“子どもにとって不思議がいっぱいのワンダーランド”と、尾木ママが表現するほど、理科の学習になる好奇心を刺激するものがたくさんある空間です。

例えば、湯船にタオルで作った“風船”を沈めると、“ブクブクブク〜” 「なんで水の中から泡が出てくるの?」

温かい湯気がのぼっていくと、いつのまにかお風呂場の天井にはびっしり水滴が付いて、それがポタポタ落ちてくる。 「なんで天井にいっぱい水がついてるの?」

パパやママと一緒に湯船にザブン。お湯がザーッとあふれ出る。これはまさに物理の大原則のひとつ、“アルキメデスの原理”そのもの。 「なんで?」「不思議」「どうしてこうなるの?」

そう考えることが、子どもにとって科学や物理への、入口になるのだといいます。 “生活の中からの学び”こそ、本物なのだそうです。

3歳までに脳の発育が決まるのは「真っ赤なウソ」

「3歳で脳の発育が決まる」という一説がありますが、尾木ママはそんなバカなことはない! と、声を大にしていいます。 曰く、「子育てに手遅れはない!」「いくつになっても、学び直しも、育て直しも、成長もできる!」そうです。

幼児期の体験や子育てが、多かれ少なかれ影響は及ぼすであろうことは、尾木ママも認めています。しかし、それがそのままその子どもの発育や成長のエネルギーになったり、ましてや一生を決めてしまうなどということは決してないのだといいます。

「そうじゃなかったら、生きていくことに希望がなくなっちゃう」。 そう尾木ママは訴えています。

そのほかには……。 口が裂けても「“やめなさい”“早くしなさい”は言わない」 “ありがとう”“ごめんなさい”は、「ママから先に言う」 あなたの子どもは思っているほど「かわいくない」 「子どもがおにぎりを食べる」といじめがなくなる 怒鳴りたくなったら深呼吸して「無理やりにでもほめる」

などなど、本書には、尾木ママ流の子育て術が、次から次へと出てきます。

初めての子育てでどうしているのか悩んでいるパパ、ママ。 たくさんの溢れる子育て情報に、溺れかけているパパ、ママ。 子どもがだんだん言うことを聞かなくなってきたと、嘆いているパパ、ママ。 今日の新刊ラジオを聞いて、子育てって大変そうだと不安を抱いた、まだ子どものいないあなた。

尾木ママの子育て術で、楽しんで子育てをしてみませんか?

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