新刊くん

1、『電撃コミック ジャパン』は電子専門のデジタルコミック誌となりますが、どうしてデジタル専門のマンガ雑誌を創刊されたのでしょうか。


2010年は、iPadなどの端末の登場などもあり、少しずつ電子書籍の市場は拡大してきましたが、まだ「これは!」という大ヒットコンテンツが出てきていない状況でした。そこで、今後拡大が見込まれるデジタル分野での新たなチャレンジとして、デジタル配信のみのコミック誌を作ることになりました。

2、本誌はどのような層に読まれているのでしょうか。


20~40代の男女に幅広く読まれています。女性読者が1/3ほどいるのも本誌の大きな特徴だと思います。

3、この度、10作品のコミックスが出版されますが、どうして紙の本での刊行となったのですか?


iPad、iPhone、Androidなど、デジタルでマンガが読める環境は整いつつありますが、紙媒体のほうがしっくりくる、という方もたくさんいらっしゃいます。幅広い読者の方に『電撃コミック ジャパン』の作品を読んでいただきたいと思い、紙でのコミックス刊行を決めました。

4、ラインナップを見て、作品のバリエーションが幅広さに驚いたのですが、『電撃コミックジャパン』をどのようなマンガ雑誌にしたいと思っていますか?


弊社ではニッチでコアな層に向けたコミック誌は多数出版しており、多くの方にご愛読いただいているのですが、逆に一般層に向けたコミックはそれほど多くありません。そこで、多彩なバリエーションを掲載できる一般マンガ誌を目指しました。『電撃コミック ジャパン』は、いわゆる“おもちゃ箱”を目指しています。今後も、いろいろなタイプの作品を掲載していきたいと思います。

5、この度設立されたデジタルコミックの新人公募企画「電撃コミック ジャパン デジタルMANGA新人賞」の大賞賞金(総額)が1200万円と異例の高額賞金だと思うのですが、このような高額賞金にした理由を教えていただけますか?


他社さんのマンガ雑誌では、各誌、多彩で、個性的な新人賞を設立しています。数ある新人賞の中で埋もれてしまわずに、多くの方が「ぜひ応募を!」と強いモチベーションを持ちうるような新人賞にしたいと、現状、日本で最高の大賞賞金を設定しました。意欲的に、新人を育てていきたいと思っています。

6、これまでウェブコミックを出版してきて、苦労した点や大変だった部分はなんですか?


紙の雑誌の制作は経験がありましたが、デジタル雑誌は初めてだったので、社内外の関係者と相談しつつ、いろいろなことを一から決めていかなければなりませんでした。また、デジタル業界特有のルールに戸惑うことも多々ありました。

7、今後の『電撃コミック ジャパン』の展望についてお聞かせください。


とにかく、いろいろな方に『電撃コミック ジャパン』を知っていただき、読んでもらいたいと思っています。電子コミック誌としての認知度は上がってきていますが、コミックス刊行が始まりますので、今後はより一般の方々にも読んでいただきたいと思っています。

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