パソコンを使った仕事が続くと必然的に疲れてくるのが「目」。目の疲れは現代病といっても過言ではなく、私たちをいつも悩ませます。何か手軽にできるようなケア方法はないのでしょうか。
『目はスプーン1本でよくなる!』(今野清志/著、森岡清史/監修、マキノ出版/刊)では、今野式視力改善法を提唱する今野清志さんと、吉祥寺森岡眼科院長の森岡清史さんがタッグを組み、スプーンを使った「今野式スプーン療法」のやり方を教えてくれる一冊です。
「今野式スプーン療法」は、スプーン1本を使ってできる目のケア方法です。その基本ルールは以下の通り。
【使うスプーン】
カレースプーンくらいの大きさで、柄の先端に丸みのあるスプーンがお勧めです。
【スプーンを温める】
熱めのお湯を注いだコップの中にスプーンを2~3秒間入れます。スプーンを取りだしたら、清潔なティッシュペーパーで水分をふき取りましょう。スプーンの温度の目安は40~45度程度。
手の平で触って「ちょっと熱い」と感じるくらいがベスト。熱い場合はやけどの危険性があるので、必ず冷ましてください。
【マッサージをする】
温めたスプーンを使ってマッサージをしていきます。使う部分はスプーン底のカーブ面。中心部分ではなく、やや外側を使うようにするとスムーズにできます。
では、ここでは数あるマッサージの中から「ストローク法」をご紹介しましょう。
○ストローク法
まず、眉頭の下にある骨にスプーンを当てて、骨沿いにこめかみへ向かってなでるようにさすります。さらに同じ要領で、スプーンの通るラインを5ミリメートル上げて眉に沿って、
さらに5ミリメートル上げて眉の上を、こめかみに向かってなでるようにさすります。これを5回繰り返し、反対側もさすりましょう。
それが終わったら今度は目頭の下にある骨にスプーンを当て、さらに、スプーンの通るラインを約5ミリメートル下げていき、3段階に分けて5回ずつさすります。これも反対側を同様に行います。
また、温スプーンでの刺激をひととおり終えたら、次はスプーンを氷水に入れて冷やし、同じように刺激を与えるとより、血管の収縮作用が高まり、効果的だと今野さん。
できれば最後にもう一度温スプーンで刺激を行って終了すると完璧だといいます。
また、本書では他に「プッシュ法」と呼ばれる目の周りのツボを刺激する方法や、腕や脚などへの応用方法が紹介されています。
今野さんいわく、目のまわりを温めたり冷やしたりすることで、自律神経や血流、酸素の状態の改善を期待できるそうです。スプーンは温度の操作がしやすくうってつけ。 金属アレルギーが心配な場合は、金属アレルギーを起こしにくいチタンやステンレス製のスプーンを使うことをすすめています。
目の周囲を温めるというリラックス方法を体験したことがある人も多いはず。この方法はスプーン1本とお湯があれば、
例えば職場のデスクで目が疲れたと思ったときに気軽に試してみることができます。
疲れ目で毎日がしんどい…という方は本書を参考にしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
1953年、宮城県生まれ。
日本リバース院長、目と耳の美容室院長、目と耳の美容学院学院長。中央大学法学部卒業後、東京慈恵会医科大学アイソトープ科に出向し、医学を学ぶ。各医師との交流を重ね、予防医学の重要性を痛感し、薬に頼らない治療を目指すようになる。その後、中国に渡り、中国北京国際針灸倍訓中心結業・中国中医研究院で研修などを行う。帰国後、30代で整体治療院を開業。2001年に確立した独自のメソッドで、5万人以上の視力を回復させている。現在、日本橋茅場町本院と東中野分院で施術を行う。『目は1分でよくなる! 』(自由国民社)がベストセラーに。治療院での施術をより忠実に再現できる「今野式スプーン療法」を本書で初公開。
名古屋市生まれ。吉祥寺森岡眼科院長。日本眼科学会所属。浜松医科大学医学部卒業後、東京大学大学院修了。田無第一病院眼科、東京医科大学眼科勤務を経て、東京・武蔵野市に吉祥寺森岡眼科を開設。1998年、全国でも数少ない眼精疲労治療室を併設し、これまで13万人以上の専門的治療にあたる。また、炭酸ガスレーザーを使った眼瞼下垂手術など、最先端の医療技術を導入。一方で、漢方や中周波、酸素カプセルを活用するなど、幅広い研究・治療を行っている。