同僚よりも仕事で大きな成果を上げたい。ビジネスで成功したい。
そんな野心は、大なり小なり社会人なら持っているはず。
しかし、実際に仕事で成功する人は一握りです。彼らはどのような考え方・姿勢で仕事に臨んでいるのでしょうか。
『考え方を変えれば人生が変わる』(岩本政人/著、あさ出版/刊)は、元バイクレーサーという異色の経歴を持つ経営者、岩本政人さんが自身の起業経験から得た教訓をもとに、成功を収めることのできる人の考え方を紹介した一冊。そこには、数々の苦難を味わってきたからこそ手に入った教訓が語られています。
誰でも、成功を目指したり、目標を立てたりしたその時は、「どんなに辛くてもがんばろう」と思うものですが、人間は放っておけば楽な方に流れる生き物です。最初の決意がどんなに固くても、誘惑によってすぐにその決意は折れてしまいます。
何かで成功したいと思ったら、その意思の弱さが人間の標準設定だと肝に命じておくべきだと岩本さんはいいます。
それができていれば、もし様々な誘惑によって決意を曲げてしまいそうになっても、強い力ではねのけることができるのです。
仕事に慣れてくると、徐々に「安全地帯」がわかってきます。つまり、「こうやっておけば失敗しない」というリスク回避のスキルが身につくのです。ただし、これはあくまでも「失敗をしないやり方」であって、「成功を収めるやり方」ではありません。
大きな成果にリスクはつきもの。「安全地帯」の中に甘んじることをよしとせず、時にはリスクを取って行動する勇気が、成功を収めるためには不可欠なのです。
「まあ、しかたない」「自分が悪いわけじゃない」
こんな言葉を口にしたくなる場面は、仕事をしていると多々あります。
しかし、成功者はいかなる時にも自己を正当化しないと岩本さんはいいます。自分に言い訳をすることは楽ですが、それではうまくいかなかった原因を探ることを怠り、また同じことを繰り返してしまいます。
結果は結果として受け止め、全てを自己責任として考えることが、成功する人の条件なのです。
成功したければ成功者に学ぶのが一番。
本書には、バイクレーサーへの挑戦と挫折、そして起業、経営と、波瀾の人生を歩んできた岩本さんが得た成功者の考え方が、自らの経験を元に語られており、成功を目指す人の強い味方となるはずです。
第1章 バイクレーサーを夢見て
(父親のバイクを眺めて過ごした幼少時代「まずは掃除」という信念 ほか)
第2章 挫折からの飛翔
(失敗が許されないレース不思議な感覚 ほか)
第3章 「アペックス」ってどんな会社?
(会社のプロフィールと僕の経営理念アペックス流社員教育のすすめ)
第4章 成功をつかむために大事なこと
(成功する人の考え方とは?仕事のポイント1 “先を読む力”をつけよう ほか)
第5章 新たなるチャレンジ
(震災は僕の考え方をどう変えたかグローバル社会に負けない生き方 ほか)
神奈川県横浜市生まれ。高校卒業後、プロのロードレース・ライダーとして活躍。
アルバイトをしながら猛練習を繰り返し、国際A級ライセンスを取得する。筑波サーキットでレース中の大事故により負傷するも、レーシングチームのオーナーとして復活を果たし、1994年に鈴鹿8時間耐久レースに出場。現役引退後は、レーサー時代のアルバイトをきっかけに設立した会社、株式会社アペックスの代表取締役として、会社経営に進出