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定価: 1200円+税
著者: 庄司いずみ
出版社: 集英社
ISBN-10: 4087860450
ISBN-13: 978-4087860450
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著者インタビュー

実は2008年に一度「新刊JP」(そのときは「新刊ラジオ」にご出演いただく形で)でインタビューさせていただいたことがあるのですが、覚えていらっしゃいますか? (そのときのインタビュアーはブックナビゲーターの矢島で、『izumimirunのvege dining野菜のごはん』についてお話くださったと思います)

もちろん覚えています! 初めての本を出版した直後のことで、メディアで取り上げていただくのもたしか初めてのことだったと……。とても嬉しかったですし、緊張もしましたが、矢島さまのおかげで楽しくお話させていただいて感謝しております。

本書で提唱されている「野菜食べ順ダイエット」は、私たち働く人にとっても実用性の高いダイエットだと思いました。まず、生野菜を最初に食べることが大切なのはなぜですか?

年齢とともに体の調子が乱れるのはもちろんのこと、太りやすくなったと実感する方も多いはず。その一因に酵素の不足があげられます。
私たちの体内には“潜在酵素”があり、消化や代謝を助けています。潜在酵素がたっぷりあって、その働きがスムーズならば同じだけ食べてもグングン代謝し、太りにくいのですが……。残念ながら加齢によって潜在酵素はどんどん減ってしまうため、代謝が落ちて太りやすくなるのです。

そこで心がけてとりたいのが、食べ物にふくまれる食物酵素です。食物酵素をしっかり補充すると潜在酵素のむだ遣いを防ぐことができるし、代謝のいい状態を保てます。
食物酵素は加熱によって壊れてしまうため、生野菜や果物など、生で食べられる素材が重要。
それも食事の一番最初にとれば、野菜にふんだんに含まれた酵素の働きで、その後に食べるものの消化がスムーズに。だからこの本では食事の最初に生野菜をとることを勧めるのです。

食べる量はどのくらいが良いのでしょうか。また、それはコンビニで売られているサラダでもいいのでしょうか。

生の野菜はカロリーも高くないので、たっぷりとるのがおすすめですが、定食などについているミニサラダや浅漬けくらいの量でもかまいません。
フレッシュなもののほうが味も栄養もいいですが、コンビニで売っているものでももちろんOKです。

サラダのほかに生野菜を食べるためのアレンジ料理、メニューはありますか?

冷やしトマト、もろきゅう、だいこんおろし、ちぎりキャベツなど、ごくごく簡単なものでもかまいません。

続いて温野菜を食べる。これはなぜですか?

野菜に豊富な食物繊維をとるためです。食物繊維は生野菜にも含まれますが、カサが取れないから食物繊維の補給という意味ではいまひとつ。
茹でたり炒めたりすることでカサがへるため、温野菜なら野菜をたっぷり、繊維もたっぷりとることができます。
食物繊維はお腹の掃除役というイメージですが、と同時に糖質や脂質の吸収をゆるやかにする働きも。
だから、2番目に温野菜をたっぷり食べたあとでなら、同じように肉料理や炭水化物をとったとしても太りにくくなるのです。

生野菜と温野菜、同時に食べるのはOKなのですか?

同時でもかまいませんが、最初に生で代謝をあげる、という意味でいうと、1、2の順番を守るのがおすすめです。

そして最後のステップが「スープや汁物」ということですが、ステップを追うごとに、だんだんと温かい食べ物を取るようになっているのはどうしてですか?

温かいものを段階的にとっているわけではなく、一番に生野菜をとるのは酵素をとるためです。
ご質問の通り、3番目のスープや汁ものは温かいものをと、この本で勧めてますが、それは汁もので内臓をダイレクトに温め、消化力を高める意味があります。
また、汁ものをとるのにはもう一つ理由があって、2番目にとった食物繊維は水分でふくれるため、満腹感が生まれ、食べ過ぎを防ぐ意味もあります。

その後は何でも食べていいと書かれていますが、ダイエットしている身としては「本当にいいの?」と思ってしまいそうです。これは本当に何でも食べていいんですか?

いいです。
ガマンガマンのダイエットは結局は長続きしません。
好きなものを食べられる方法なら続けても辛くないし、また、3ステップのあとなら空腹感はある程度おさまっているから、食べ過ぎず、適量を楽しむことができます。だから、好きなものを食べても今までよりも太りにくいのです。

「食べ順ダイエット」に限らず、ダイエットにおいて「これは食べない方がいい」というNGフードがあれば教えていただけますか?

 何を食べてもいいダイエット法なので、絶対にダメ、というNGフードはないのですが……。なるべくなら、脂質と糖質が一緒になったメニューは控えめにしたほうが無難です。
炭水化物などの糖質をとると、血糖値を安定させるため、インスリンが分泌されますが、インスリンが糖を細胞に運ぶとき、中性脂肪が多いと体脂肪として蓄積されてしまうのです。
脂肪分も砂糖もたっぷりの洋菓子はわかりやすい例ですが、ごはん+脂肪分の多いカレーライスや、カツ丼、天丼なども危険なメニュー。
とはいえ、絶対に×ではなく、食べ順したあとに少量を楽しむならOKです。

本書の特徴はやはり「コンビニ」や「ファーストフード」などのシーン別「食べ順レッスン」だと思います。これはとても実用的ですぐに実践したいと思いました。特に居酒屋は、行ってもダイエットに気にせずにいろいろ食べれそうですね。食べ順ダイエットとお酒の相性についてはいかがですか?

日本酒など糖質の多いお酒を飲み過ぎるとやはり太りやすくはありますが、適量を楽しむならかまわないし、焼酎など、糖質の少ないものを飲みながら3ステップのおつまみを楽しむのはいいと思います。

ダイエットをしていると、どうしてもカロリーだけを注目しがちですが、コンビニやスーパーで食材を選ぶときに他に気を付けたほうがいい項目はありますか?

原材料は含まれる量が多いものから順番に表示をしなければならないことになっています。砂糖が早い順番で表示されているものは味付けが甘めで糖質も高め、油が早く表示されているものは脂肪分の多いメニューということになります。いずれも太りやすい料理ということになるので、気になる時は調べてもいいですね。

庄司さんがベジタリアンになったのはどうしてなのですか?

今20歳の娘が生まれたときに、乳腺炎というトラブルを起こし、その治療のために肉や魚料理など、油っこい料理を控えるよう指導されたことがきっかけです。
もともと野菜のほうが好きだったのですが、体のために……と無理をして食べていた側面もありました。
ちょうどその頃からマクロビオティックなどが流行り始め、野菜だけでもいいんだ、と目からうろこ。
それ以来です。

庄司さんが影響を受けた本(料理本に限らずなんでも大丈夫です)を教えていただけますか?

たくさんありすぎますが……。
石井好子さんの“巴里の空の下オムレツのにおいは流れる”を読み、なんておいしそうなオムレツだろうとウットリしたことを覚えています。まだ中学生くらいのことでベジタリアンではなかったのですが……。
塩田ミチルさんのエッセイ本なども好きでした。

本書をどのような方に読んで欲しいとお考えですか?

肉や魚料理など、何でも楽しみたい方に。 野菜を上手に食べれば痩せるのはもちろん、健康や美容にもとてもいい方法なので、ぜひ知っていただきたいです。

最後に、読者の皆様にメッセージをお願い致します。

賢く野菜を食べて、スリムに、健康になりましょう!