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本が好きっ! ブックナビゲーター矢島雅弘のインタビューラジオ

『矢島雅弘の「本が好きっ!」』は、ブックナビゲーター矢島雅弘が、話題の本の著者をゲストに招いてお送りするインタビュー番組です。本についてはもちろん、ゲスト著者の人となりや、成功体験、考え方、ビジネスのちょっとした気づきやなどを、矢島が自身の持ち味である軽妙な対談形式でお聞きし、リスナーの皆さまに「軽くて楽しい」けれども「知的」な時間をお届けします。

ゲスト:  稲村 徹也さん

『世界の超一流から教えてもらった「億万長者」思考』

稲村徹也さんと矢島雅弘のツーショット写真

“億の借金”から、「真の成功」を求めて再浮上できた理由

矢島: 30歳で億単位の借金を抱えたのち、「真の意味での成功」を目指したからこそ再浮上できたと本に書いていますが、このとき見えた「真の意味での成功」とはどういうものなんですか?

稲村: あるときビジネスがおかしくなってきたなと思うタイミングがあって、どういうことだったかというと「人間関係」なんですよね。よく「ビジネスを成功させる方法ってどうすればいいんですか?」って聞かれるんですけど、「人間関係」とか「環境」なんですね。

矢島: 人間関係っていうのは社内でのことですか?

稲村: 社内における人間関係ですね。当時、会社にワンマンな人がいて、ついていけない人はどんどん辞めていくっていう状況でしたから。

矢島: それで業務自体がおかしくなってしまった、と。そこで目指した「真の意味での成功」というのは、人間関係も利益も両方取ることができるというようなことなんでしょうか?

稲村: そうですね。ビジネスがうまくいってる会社っていうのは、人間関係がすごく良いですよね。会社に行ったら躍動感があって、動いている感じ、うまくいきそうな感じがあります。逆にうまくいってない会社って「シーン」としているんですよね。

矢島: ああ、わかります。成功している会社って、すれ違った社員さんが自然に挨拶をしてくれたりして、元気がいいですよね。逆にうまくいってない会社だと、オフィス機器の音だけが聞こえてくるみたいな(笑)

稲村: そうですね、はい(笑) 人間関係がいい会社は、リーダーシップが機能していて、社風や仕事に対する考え方が隅々まで行き渡ります。末端の社員、細部まで浸透するから、アルバイトや下請けにも一貫した理念が根付くわけです。これは素晴らしいことだと思います。

矢島雅弘写真

小さな成功体験の積み重ねが、大きな自信につながる

矢島: 目標は細分化せよというお話が本にもありましたが、稲村さんはどのくらいのスパンで区切っていましたか?

稲村: 10年を短期目標としているんですよ。多くの人たちは、半年~1年を短期目標として計算するんですけど、短期目標を10年で計算すると、だいたい8割くらいは実現するんですよね。毎年、僕自身が111個ゴールを作っているんですけど、そうすると、もう25年経っているんで、2500以上は達成していることになりますね。

矢島: それはすごいですね

稲村: 最初はすごい簡単なことからでいいんですよ。例えば、モスバーガーの季節バーガーを食べるとか、新しい映画を観に行ったりとか。多くの人たちは「見たいな」とか「食べたいな」と思っても、やらないんですよ。叶わなくなっちゃうんですね、そうすると諦め癖ができてしまう。

矢島: ああ、分かる気がします。

稲村: それをなくすために、身の回りの小さいことからやるんですよ。そうすると「達成」できるので、グラフや表を作ってバッテン付けたりしながら積み重ねていくんです。

矢島: なるほど。「~したかったなあ」ではなくて、「やる」と。簡単なことでも行動して実現させることで、ある意味での成功体験が詰めるわけですね。

稲村: そうです。小さな成功が自信を生みますから、その積み重ねが大きな体験と自信に繋がっていくということなんです。

稲村徹也さん写真

成長のために教えを乞うなら、誰に相談するべきか

矢島: メンターってどうやって探していけばいいんでしょう?

稲村: まずメンターを探すにあたって、「この人、フィーリングが合うな」という人は、メンターの相性としては最悪なんですよ。

矢島: そうなんですか?

稲村: はい。フィーリングが合うというのは、つまり同じ階層にいる人ということなので。だから、一緒にいると無理難題をお願いされるとか、一緒にいてストレッチになるような、そういう方を探してほしいなと思いますね。

矢島: レベル感がちょっと違う人、次元が違うなという人ということですか。

稲村: そうですね。よくセミナーで学んで、フィーリングが合う講師にメンターになってもらって学びたいみたいな話はあるんですけど、それは同じ階層にいるからよくないでしょ、ということなんです。

矢島: なるほど、どういう人から学べばいいんでしょうか?

稲村: 私も「教える」というビジネスを15年前から始めていますが、10年、15年も続いている講師って少ないんですよ。なかなか継続することは難しいんです。私は、どれも自分の失敗の経験から知識・経験を得てきているわけですが、セミナー講師だけやってる人っていうのはそうではないわけです。コンサルティングもそうですが、「教える」だけなので、実業をいくつかやって、成功も失敗も経験している人から学ぶべきだと思いますね。

矢島: 教える専門の人よりも、実業でやって来た人の方がより現実的なことが言えるというのはありそうですね。

稲村: 実業で逆境も味わって、失敗もしてる人っていうのは、それだけ得ているものがあるのでちゃんと教えられるわけです。だからより多くの経験を持ってる人から学んでほしいと思いますね。

うまくいってる人はみんな“不安定”

矢島: 習慣についての展開が面白かったですね。

稲村: 「習慣」は最悪なんですよ。どういうことかっていうと、人間っていうのは習慣で作られるものなので、この習慣ができあがったら今度は外していかないと成長がなくなるんです。習慣を破壊して、イノベーションに持っていかなければいけないんです。

矢島: なるほど・・

稲村: たとえば「安定」ってなんでしょうか。年収300万円くらいですかね。これが安定して続いて、少しずつ上がったとしても、物の価値が上がってしまったら300万円の価値も下がってしまうわけです。一方、うまくいってる人たちは「不安定」は最高と考えるんですよね。

矢島: 「不安定」というとどうしても下に落ちるイメージが強いですが、そうではないのですか?

稲村: 逆境のときや落ちてるとき、不安に感じている時っていうのは、まだ中途半端なんですよね。もっと最悪の一番落ちたときどうなるかっていうと、ニヤけているんですよね(笑)Xデーが起きる前は「どうしよう」と不安なんですが、そこでニヤってなったときって何かを決断しているときなんですよね。決断しているときって、何かに意識が向いているんですよね。そういうときってうまくいくじゃないですか。

矢島: はい

稲村: 普段から何を見てるかっていうのが大切なんですけど、安定の方を向いていたら、少しでも安定が欠けたら不安定になってしまうわけですね。だから環境をどこに置くかになってくるんですね。そうしたときに、安定にいるのか不安定にいるのか。不安定にいればいるほど、自分がどう変わっていくかっていうことになってくるんで。成功してる人たちっていうのは不安定にいるなかで楽しんでいるんですよね。

著者プロフィール

稲村 徹也

X-MARKETING株式会社代表。経営コンサルタント業、集客、マーケティング、人材教育業、投資会社などを経営。石川県金沢市生まれ。2000年続く能登比咩神社の家系の末裔。21歳で人材アウトソーシング業創業。全国展開、株式上場を目指し年商20億円の企業にまで成長させる。当時、銀行の貸し渋りや、規制や制限の問題で、資金が続かず倒産。30歳で億単位の借金を背負う。その後、再スタートをきり、経営コンサルティング業や集客、マーケティング、人財教育業、投資会社など各々億単位の年商をあげる複数の会社を経営。現在は、欧米や中国などの世界の超一流人と公私ともにかかわりながら、自らの学びや経験を交えたビジネスセミナーも開催している。今、最も力を入れていることは、海外一流講師のプロモーターや、海外富裕層を相手にビジネスを展開しているロッキーリャン氏との投資会社の経営。日本のレベルを世界基準にするために、セミナー講師や企業のビジネス構築やマーケティング、ブランディングをプロデュースをしている。

パーソナリティプロフィール

矢島雅弘

1982年埼玉県出身。2005年よりスタートしたPodcasting番組「新刊ラジオ」のパーソナリティとして、これまで約1800冊の書籍を紹介。ビジネス書から文芸、サブカルなどさまざまなジャンルの本を簡潔に分かりやすいナレーションで解説し、支持を得ている。また、インタビュアーとしても確かな腕を持っている。モットーは『難しいことを、面白く分かりやすく』。

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