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【「本が好き!」レビュー】『万物の尺度を求めて―メートル法を定めた子午線大計測』ケン オールダー著

提供: 本が好き!
『万物の尺度を求めて―メートル法を定めた子午線大計測』ケン オールダー著

(この記事は、書評でつながる読書コミュニティ「本が好き!」レビュアーのToshiyuki Odaさんによる書評です。
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水1立方センチが1グラム、凍るのが0℃で沸騰するのが100℃。なんて美しい偶然だろう。と思っていた少年時代。「偶然ではなく、そうなるように人間が決めたんだよ」と、先生に教わった時の衝撃を思い出す。

本が好き!
『万物の尺度を求めて―メートル法を定めた子午線大計測』

万物の尺度を求めて―メートル法を定めた子午線大計測

18世紀当時すでに完成されていた、精緻きわまりない測地学の方法の素晴らしさ。そこに忍びこむ、避けえない測定誤差。そして、その誤差さえもが科学を科学たらしめるうえで重要な役割を果たす。人間の営みとしての科学の発展を、グローバリゼーションの先駆けとも言うべき、世紀の測地学ミッションの胸おどる経過に織り混ぜて語りつくす、一大科学絵巻。