だれかに話したくなる本の話

平成で最も上がった「税」って? 新刊JPが平成を振り返る

もう間もなく、平成最後の「年越し」がやってくる。バブル真っただ中に始まり、その後は長らくの不況に見舞われた激動の時代も終わり、2019年5月に新たな元号の時代がスタートする。

新刊JPでは11月、読書の秋特集として平成を振り返るブックガイドをオープンした。
平成を代表する出来事「失われた20年」のスタートや、アメリカ同時多発テロ、自己責任論の高まりを感じた「イラク日本人人質事件」など、11のトピックにまつわる本を選定し、30代の4人の編集部員がそれらのできごとについて振り返っている。

平成とは一体どんな時代だったのだろうか。編集部の大村と山田によるトークをピックアップしよう。

■「平成は○○税が高くなった時代」

大村:平成30年。来年がいよいよ平成最後の年ですけど、平成の印象ってあります?

山田:あるんですかね。でも、戦後って、物事がいろいろと曖昧な中で決まっていた時代だなと思います。密室で決まることが多かったというか。

大村:ああ、なるほど。平成はどんどん明るみに出そうとした時代。

山田:たぶん物事を隠し通すのが難しい時代になったのかなと思います。例えば、芸能人とかはすごく息苦しくなったんじゃないかな。

大村:公人はそうですよね。どこでも見られているし、写真は撮られてしまうし。

山田:SNSがなかった時代って、ちょっとしたやらかしなら、ウワサ程度で終わることが多かったと思うんです。でも今はすぐに地球上に行きわたる。

大村:しかも、その情報が残りますからね。

山田:有名税が高くなっています。

大村:なるほど、「平成は有名税が高くなった時代」ですね。

山田:でも、不景気の30年とかいろいろ言われていますけど、僕はハッピーに30年過ごしてきたので、ハッピーな時代でした。

大村:僕もそれなりに楽しくやってきたので、そう思います(笑)。

山田:ハッピーな30年ということで、平成最後の年を迎えればと。

 ◇

この30年で私たちの生活は大きく変わり、その変化のスピードは速くなっている。今後、社会がどのように変わっていくのか、未来のことは誰にも分からない。そんな中で、新しい時代をどう生きていくべきか、そのために今できることは何か、今行動すべきことは何か、この年末年始に少しでもいいから考える時間を持つべきなのだろう。

また、もし考える材料や解釈の手段が少ないならば、本を読むことをおすすめしたい。先人たちの経験と知恵を借りることで、これまでになかった視点を得られるはずだ。

平成最後の読書の秋 おすすめ本特集はこちらから

(新刊JP編集部)

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金井元貴

1984年生。「新刊JP」の編集長です。カープが勝つと喜びます。
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audiobook:「鼠わらし物語」(共作)

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